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Microsoft Ignite 2024 シカゴ参加レポート その1

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はじめに

2024年11月18日~22日にアメリカ・シカゴで開催されているMicrosoft Igniteに現地参加しています。今回より数回に分けてMicrosoft Ignite参加の記録、当日の発表内容について紹介します。初回となる今回は以下の内容を扱います。

  • Microsoft Ignite概要
  • 会場の様子
  • Day0:Pre-day Labs and sessions

なお、Microsoft Igniteについての公式情報は、Micrsoft Ignite公式サイトを参照ください。

Microsoft Ignite概要

Microsoft Igniteとは

Microsoft Igniteについて、Microsoftのパートナー向けブログでは以下のように紹介されています。

2015 年にシカゴで初開催されて以来、Microsoft Ignite は、エコシステム全体の最新のイノベーション、製品アップデート、ブレークスルーをご紹介する、Microsoft の主要な年次フラッグシップ イベントの 1 つです。今年の Microsoft Ignite では、お客様とともに集い、AI の最新情報を共有し、新しいテクノロジと機能を探求する予定です。

引用元:https://partner.microsoft.com/ja-jp/blog/article/ignite-2024-registration-opening

今後のレポートでも紹介していく予定ですが、各種Microsoft社の発表、パートナー企業の発表の他、ハンズオンラボ、企業展示などがあります。技術テーマとしては、AI、ビジネスアプリケーション、セキュリティなどのトピックが挙げられます。他のIT関連のイベント同様に、Microsoftのパートナー向けブログや基調講演の紹介文からも特に「AI」を全面に押し出している印象を受けました。

開催形態と参加費用

Microsoft Igniteは、新型コロナウイルス感染症流行後は、2022年以降シアトルとオンラインとのハイブリッド開催となっていましたが、2024年は2015年以来となるシカゴに会場を移し、シカゴ・マーコミッププレイスとオンラインのハイブリッド開催です。
会場自体は昨年よりも規模が大きいようですが、現地参加のチケットに関しては申し込み開始後1週間程度で受付締め切られました。オンライン参加に関しては登録サイトで申込可能です(2024/11/18時点)。

現地参加の参加費用は以下の通りです。オンライン参加は無料。

パスの種類 費用
シカゴ現地参加 $2,225
(追加) Pre-day参加 $325

Microsoft Ignite 申し込みサイト

スケジュール

今年のMicrosoft Igniteのスケジュールと各開催日の内容は以下の通りです。基本は11/19~22の4日間の開催です。前日の11/18はBadge pick-upができるほか、Pre-dayと呼ばれる追加オプションのセッションがあります。

日付 主なセッション イベント
11/18 PM Pre-day Labs and sessions
11/19 Keynote, Breakout sessions, Interactive labs, Live demos Microsoft Ignite and NVIDIA Mixer
11/20 Breakout sessions, Interactive labs, Live demos
11/21 Breakout sessions, Interactive labs, Live demos Microsoft Ignite and AMD Celebration
11/22 PM Breakout sessions, Interactive labs

その他の関連イベント

Microsoftが開催しているイベントとしては春頃に「Microsoft Build」もありますが、そちらはIgniteに比べ開発者やエンジニアを対象にしたセッションが多いようです。また、日本国内でもIgnite関連のイベントが開催されることもあり、執筆時点では2024年の開催有無に関する情報は不明ですが、2023年は「Microsoft Ignite Japan」が開催され、Microsoft Igniteの発表のリキャップや日本独自コンテンツの紹介が行われていました。

会場の様子

それでは、実際のシカゴ・マーコミッププレイスでの会場の様子を紹介します。本記事の執筆時である11/18はPre-dayとBadge pick-upのみでメインのセッションや展示はない日なのですが、それでも会場オープンの11時時点でかなりの参加者が既に来場されていました。日本人の参加者もチラホラいたようです。

Badge pick-up

会場に着いたらまずはバッジの受け取りから始めます。公式には11:00からBadge pick-up開始と書いてあったのですが、私が会場に着いた11:10の時点でかなりの人が来場しており、受付完了するまで20分かかりました。
badge_edit.jpg

実際にメインのフロアである3階のコンコースの長蛇の列の様子です。
badge_2_edit.jpg

Backpack + water bottle pickup

公式の参加記念品として、バックパック(AvePoint提供)と水筒(AMD提供)を貰えました。バックパックも水筒もこのままMicrosoft Ignite期間中に使えそうで、実際にほぼ手ぶらで会場入りして貰ったバックパックを即時使用しているような参加者もいました。
swag.jpg

なお、途中在庫が一時ショートしていたのか、配布中断している時間帯もありました。下の写真は配布中断中の様子。
backpack.jpg

Day0:Pre-day Labs and sessions

Pre-day Labs and sessionsとは

Microsoft Igniteのセッションのメインは11/19(火)~22(金)となっていますが、基調講演の前の11/18(月)の午後に「Pre-day Labs and Session」という別枠のハンズオンラボ及びセッションがありました。こちらは会場限定のセッションです。

このセッションのリストはMicrosoft Igniteの公式サイトのスケジュールには載っておらず、Microsoft Ignite本体の現地参加予約の際に予約サイト内記載のタイトルと概要が書かれたリストを見て選択するような形式でした。Microsoft Ignite自体の予約開始が日本時間9/12朝頃でしたが、9/13の夕方頃の時点で半数近くのセッションが申し込み締め切り状態でした。後日、一部セッションの予約が復活していたようで、実際私が受けたセッションも会場の半数の席は空いていたので、追加はできそうな雰囲気でした。

会場では、1人1台ずつモニターとSurfaceが用意されており、それぞれのマシン上にハンズオンに必要なコンテンツへのアクセスリンクが用意されていました。会場によって広さは違うと思いますが、私の参加した会場は50名以上は入りそうです。また、席は2〜3席ずつブロックに分かれているので、複数人で参加してモブワーク的にハンズオンに挑戦することもできます。冒頭にインストラクターによる簡単な内容紹介はあるものの、基本的にはMicrosoft Learnのようなガイダンスページを見ながら黙々と環境を触っていくスタイルでした。
labs.jpg

時間は13:00~17:00の4時間確保されており、ハンズオンが終わり次第各自退出します。

Pre-day Labs:Modernize apps and data with generative AI using GitHub and Azure (13:00-17:00)

今回参加した「Modernize apps and data with generative AI using GitHub and Azure」というセッションでは、従来オンプレミスで動作していたアプリケーションに生成AI機能を追加するというシナリオを想定したハンズオンです。中身は2部構成になっており、前半は主にAzure Migrateを使った環境の移植、後半は既存アプリのマイクロサービス化と生成AIの組み込みです。

前半パート:Azure Migrate

前半パートでは、オンプレミスで動かしている複数のアプリケーションをAzure Container Appsにデプロイするための移植のシナリオを行いました。おおよその流れとしては以下の通り。

  • オンプレミスの複数アプリのソースコードに対し、Azure Migrateを使った診断を実施
  • 診断結果により、複数アプリに対する移植可否を確認
  • 移植できないと診断されたアプリに対し、GitHub Copilotを使って改善策を確認
  • 改善後のソースをAzure Container Appsにデプロイ

このハンズオンでは、.NETのアプリに対するAzure Migrateの診断結果を確認、問題があるアプリをGiHub Copilotを使ってどのように直すかアドバイスをもらって修正するというユースケースを想定しています。今回のハンズオンでは、具体的な修正手順というよりもAzure MigrateとGitHub Copilotの組み合わせによる既存アプリのマイグレーション手順を中心としていたので、具体的なAzure Migrateの出力結果、GitHub Copilotのアドバイス内容までは確認しきれませんでした。ただ、Azure Migrate、GitHub Copilotも既存アプリの移植の補助道具として今後活用できそうな印象でs。

後半パート:既存アプリのマイクロサービス化と生成AIの組み込み

後半パートは前半パートと話が変わり、ローカル環境でモノリシックな状態で動作していたWebアプリを、マイクロサービス化、さらにAI系の機能をアプリに組み込むというシナリオを行いました。おおよその流れとしては以下の通り。

  • モノリシックなアプリのソースコードをフロントエンドとバックエンドとに分割
  • それぞれのアプリをAzure Container Appsにデプロイ
  • 構造的なデータをAzure Database for PostgreSQLに格納
  • 非構造的なデータをBlob Storageに格納
  • 非構造なデータに対しAzure AI Searchを使ってインデックスを作成
  • Azure OpenAIのAPIを呼び出すプロンプトフローを作成
  • 上記をアプリに組み込み、Azure Container Appsにデプロイ

マイクロサービスといいつつ時間の関係でフロントエンドとバックエンドへの分割にとどめていたり、実際にコードを直す作業はほとんどなく、PowerShellの操作とAzureの操作が中心でした。私の環境は何故かトラブルがあり、Azure Container Appsへのデプロイがうまくいかず、インストラクターの方に聞いても苦戦しており、最終的にAzure Container Apps Environmentを作り直すことになりました。トラブルがあったのもあり最後の方のプロンプトフロー以降のシナリオは作業できず時間切れになってしまいましたが、帰国後今回のハンズオン内容を思い出し試しに触ってみたいと思います。

おわりに

今回は、Microsoft Igniteの概要、現地の様子、Pre-Dayのハンズオンについて紹介しました。次回以降も、現地での様子をレポートできればと思います。それでは、また。

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