SAP単体だと16日、CLFからだと6ヶ月で合格
2週間で受かりましたって言いたかったんですが、試験会場が土日空いてなくて16日間の試験対策となりました。この前にCLF、アソシエイト3種、スペシャリスト2、DOPとっているので下地はできてた。長文がキツくてDOPよりさらに体力削られる。評判通り今まで受けたAWSの試験の中では一番難しかったです。
SAP試験概要
項目 | 説明 |
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試験LV | プロフェッショナル 上位レベルの資格。AWSには初級1、中級3、プロ2、専門6の合計12の資格がある。事前に専門2つもとっていたけど範囲の広いSAPの方が断然難しかったです。 |
出題範囲 | 概要設計するような人向け 単体ではなく複数のサービスを組み合わた複雑な構成が問われる。ほか実装についての手順のポイントについても聞かれる。詳しくはAWS公式サイトの試験ガイドを見よう。 |
受験に必要な資格 | 実務経験不要 誰でもいつでも受けれます。 |
試験時間 | 180分 長くて疲れる。 |
試験問題の形式 | 全75問の選択問題のみで実技はなし、複数選択もあるので「2つ選択」などの文字を見流さないように。採点対象外の問題が10問含まれる。間違っているものを選択しなさいみたいな意地悪なひっかけは、あまりない印象。 |
試験方式 | 試験会場 or リモート受験 試験会場での受験をお勧めする、理由はSAAの試験での顛末を見てください。 |
試験日時 | 1年中 いつでも受験できるのだが、試験会場だとこの時期土日が埋まってることが多い、なんでだろうか。 |
試験バージョン | SAP-C02 2022/11/15から新バージョンになった。ANSと比べて情報も多いので教材集めにはそんなに困らないと思う。試験範囲外のサービスについては試験ガイド確認して勉強対象から外してた。 |
合格判定スコア | 100~1000までのスコアで750以上で合格 |
合否判定通知 | その場 or 後日通知 条件は不明ですが終了後に即時画面表示する場合と表示出ず、通知のみのケースがある。(合格ラインギリだと即時表示されない?) |
資格の有効期間 | 3年間 失効前に更新する必要がある。この資格の取得か更新でCLF、SAAが再認定される。 |
試験結果:合格:スコア815
項目 | 説明 |
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合否 |
815スコアにて無事合格 試験会場では即時結果表示されず、数時間経って通知。多分当日の合否判定は日本時間の19時に更新されるんだと思う。 |
受験日 | 2023/02/27 |
受験方式 | 試験会場でピアソンVUEにて受験、月曜なんで空いてると思いきやブースはフルで埋まってた、肩越しに見たらAWS試験やっている人いた。 |
試験結果の内訳 | 全ての項目で「コンピテンシーを満たしている」をマーク |
試験時間の使い方 | 180分で途中退出なし、1周目終わった時点で残り40分。全部は見直しできないので残りは「後で見直し」にチェックしたとこだけ、見直しで何問か変更してる。 |
試験対策
教材・勉強方法
使った教材(★=必須,●=お勧め,▲=任意,△=微妙)
お勧め度 | 教材 | 形式 | 教材の使い方 |
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● | 試験ガイド | 改訂後4ヶ月と比較的新しい試験なので、巷に出回っている書籍や問題集が古い。試験ガイド読んでSWFとか対象範囲外のサービスの場合は学習対象から除外してた。 | |
● | 公式サンプル問題(10問) | TeckStock1周目終わったタイミングで受けて初見で90%正解。App Runnerの問題があって興味があったのでリサーチしたけど本試験では出ず。 | |
● | 公式模擬試験(20問) | SkillBuilder | 今は無料。これもTeckStock1周目終わったタイミングで受けて初回65%で焦る。TimeStreamというマイナーなDBが正解になる問題が2問あってこんなの本試験で出ないだろうと思ってたら案の定出なかった。個人的には仕事で使ってみたいと思う。 |
★ | TeckStock(SAP WEB問題集) | Web | 今回もメインの教材。1周目で64%の正解率、2周目で83%。勉強計画ずれ込んで前日23時までやってたのでこの状態で本試験に挑むことになった。自分は#1からやってたけど問題古いのと、とにかく時間食うので#30以降だけでいいと思う。 |
- | AWS認定資格試験テキスト&問題集 SAP版 | 書籍 | 書籍は2冊買ったけどどちらも改訂前に出されたものなので結局使わなかった。 |
- | 試験特性から導き出した演習問題と詳細解説 SAP版 | 書籍 | こちらは上段のものよりさらに古い。ただサーバーワークスのYoutubeで試験の解き方が参考になるとお勧めされてたので買ってみた。自分は問題文の読み方ノウハウについてはDatabase SpecialistのExam Readinessをおすすめしてる。 |
支払ったお金:総額:43,550円
No | 明細 | 金額(税込) | 備考 |
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1 | 受験料金 | 33,000円 | SAP落ちたという話はよく聞く、自分はこの辛い試験を2回受けたくないので一発で合格すること目指した。 |
2 | Teck Stock(3ヶ月) | - | 1月末にDOP試験向けに再購入したので今回は期間内。#1から2周したけどちょっと問題が古いと感じたものもあったので#30からでもいいかと思う。 ここの合格記は何回も読んだ、励みになる。 |
3 | 書籍2冊 | 5,050円 | 買ったんですが、2冊ともパラパラめくった程度で巻末の演習問題も使わず。演習問題は使う予定だったんですが時間的に間に合わず惜しいことした。 |
4 | Youtubeプレミアム | - | 1ヶ月でDOPとSAP受かったので今回は予算計上なし。見てたのは合格者の体験や、試験問題をライブで解くもの、AWS公式のBlackBeltなどなど。最強の学習ツール、これで1180円は安いと思う。 |
5 | Notion プラス | - | 1ヶ月でDOPとSAP受かったので今回は予算計上なし。記憶の定着のためにメモするのに使ってた。 |
6 | DeepL有料版 | - | Seurity Specialistの試験対策で導入、自動翻訳でブラウザスクロールするはしから翻訳してくれて便利。翻訳の質も実用レベルで悪くない。 |
7 | ChatGPT Plus | 2500円 | 2月11日に日本からでも購入できるようになった。無料版だとアクセス集中している時間帯で入れないので買ってしまった。当初有料版でも早いのは英語だけで日本語はそんなに早くないという話だったが今は日本語も爆速。試験勉強でも仕事でも趣味でも使える。これとYoutubeプレミアムはもう社会人のインフラなんじゃないかと思う。サブスク断捨離しないとやばいです。 |
費やした時間(合計約80時間)
項目 | 内容 | 補足 |
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試験対策期間 | 16日間 | 2023/2/11~2023/2/26 土日で受けたかったんですが試験会場空いてなかった。もし家つくるならリモート試験用の部屋作ろうと思う。試験予約取る時にどうしても外せない用事を除いて試験対策に使える時間を計算していけると思った日で予約。3日くらいバッファよんでだけど食い潰して前日まで詰め込みしてた。 |
勉強時間の合計 | 約80時間 | 期間としては短いが対策期間中はちょっとした隙間時間もだいたい勉強してた。問題集解くのに時間かけてしまったが、もうちょっとインプット多めにしとけば時間を短縮できる気がする。 |
平日 | 平均4時間 | 毎日まとまった時間でやりたかったんですが、社会人だとそうもいかず、あまり計画にとらわれずに隙間時間でノルマ消化することに努めてた。 |
週末 | 平均9時間 | 問題集回すのに時間取られる。 |
試験を受けての感想
アソシエイト3種は受けた方がいいか
SAAだけでも受けておいた方がいいと思う。アソシエイト3つを既に合格できているならベースの知識としてはある程度試験範囲のものを賄えているのでSAP単体でプラスで覚えなければいけないものは少なくて済む。あとは長文対策やって体調管理に気をつければ合格できる。
ちなみに自分はDOPの受験前にSCSとDBS受けていて良かったと思ってるんですが、SAPについては試験範囲が広い分、スペシャリストで得られる知識は細かすぎて同じプロフェッショナルのDOP試験に比べてそこまで加点に影響なかったんではないかなという印象があったのでお好みでいいかと思う。
ちなみにスペシャリストは試験のスペック自体は丁度アソシエイトとプロの間くらいなんでSAP前の肩慣らしに受けるのは悪くないです。
長文対策のTips
DOPの時にまとめたので下記を見てください。
スピードアップ対策
DOPで見直し時間確保できなかった失敗を教訓に問題集の2周目で1問2分という制約をつけて77問を1セットを回してみた。 のですが1セット回すのに2時間(120分)かかってどうしてもそれ以上短縮できなかった。
サーバーワークスの人はYoutubeで「私は90分で一周してた」と言ってたので、そのくらい目指してたけど自分には無理。90分で回答できる人と比べると同じ合格者でも知識量にはかなり差があるんだろうなと思う。
180分のSAP受験はスポーツ、時間配分と後半へたらない体調管理が超重要
77問を1セットで回してた時の状態として集中力が落ちる後半に正解率が下がる、だいたい下記のようなサイクル。
- 25問目くらいまで
順調で思考もすっきりとしてる、1問当たり1分から2分の間で進行でき、わからないものは適切にスキップできる。 - 50問目くらいまで
若干の疲労感は感じつつまだ2分以内では回答できている - 65問目くらいまで
明らかに1問にかける時間が長くなる、一見してわからない問題をスキップする判断力が鈍くなってくる。 - 75問目まで
さらに1問あたりの時間が長くなり、もうキツくて適当な回答になる。あともうちょっとで質問文が理解できそうだっと思って必要以上に時間をかけてしまう。
後半に判断力が鈍るので疲れても無駄に時間つかわないようにできたらよかった。
問題集とインプットを交互に回して適度に休む
本試験もきついのですが問題集を解くのもきつい。対策期間中は77問を1日2セットづつ2日間やってたけど、もう問題を見たくなくなるくらい疲弊する。なので、問題集やったそのあと2日間は間違ったとこや気になるところを散策して知識の補完に努めるインプットの期間にしてた。
インプットの時間はダラダラと音楽かけたりYoutubeを「ながら見」したりしつつ、こんなこと出来るんだとか、こんな機能追加されたんだとかいろいろ発見もあって楽しいし体力も回復できた。楽しい時間終わって再度問題集に取り組むとだいたい正解率が10%くらいは上がってるのであーこの繰り返しで合格水準まではいけるかなと感じてた、
本試験での時間配分は計画通りいかずグダグダ
今回試験対策の計画がずれ込んで前日の夜中までなんやかんや詰め込んでたので前日に7時間睡眠したものの疲れは取りきれない状態で受験、途中で本気で眠りたくなった。
計画では時間配分意識して120分で一周して60分を見直しに当てるはずだったけど、50問目まで80分で順調、それ以降がなんと60分もかかってしまった。試験対策時に出来てた一周120分さえできず事前の計画が本番で全然活かせず残念。難しい問題を諦めてきっちり全問見直ししてればあと20〜30は加点できたんではないかと思う。
節目のSAP受かったので振り返り
無理のない目標を選ぶ
どこかのYoutubeで社会人の資格試験には1000時間程度の学習で合格できるものが妥当と言っていてなるほどと思った。社会人だといくらタイムマネージメントしても学生程は時間取れないし体力も落ちてる。1000時間だと毎日3時間勉強して丁度1年くらい使うので社会人の資格取得にはギリ可能且つ妥当なコストだと思う。
ちなみにSAPの取得には1000時間もいらないと思う。
長期戦略で行くか短期決戦で行くか
ハンズオンをしっかりとやって時間をかけて試験対策するのもいいけど、自分はどちらかというと最新のAWS機能をキャッチアップして業務で利用し、早く実務に役立てたいというマインドセットで取り組んでいた。CLFの受験からだと6ヶ月もかかっているので短期というには無理があるが、あまり腰据えてやってもベストプラクティス自体が変わってしまうので、このくらいの期間で目標達成できたのはまずは良かった。
継続できた理由
振り返るとCLFの受験対策開始が昨年の9月なので期間6ヶ月の合計勉強時間600時間いかないくらいで達成できた。もしいきなりSAP目指して半年毎日3時間勉強必要となってたら受験しなかったと思うし、やってたとしても途中で挫折してたと思う。AWS認定資格の仕組みにまんまとのせられてやって来れたんだと思う。考えてくれた人に感謝したい。
このあと
Azure、GCPの資格もとってマルチクラウドのアーキテクト目指したいと漠然と思うがやるやらは決めていない。ここまでやったのでノリで残ってるスペシャリスト3つを受けたいと思う。難関のANSとMLSがあるのでなんとか合格できるように取り組みたい。
実務でも役立つ学習のポイント
マルチアカウント管理
- Organization、SCP、Cfnスタックセッツ、サービスカタログ、コントロールタワーを使ったマルチアカウント管理
- ログ専用アカウントへのログデータの集約方法
- マスターアカウントからの各アカウントへのスイッチロール
- 他社のAWSアカウントへのアクセス提供
- Configを使った違反のチェック
- Trusted AdvisorのLimitを使ったクオーターの監視
- 特定のAMIに絞るポシりー設定によるガバナンス
DR対策
- 復旧の松竹梅(アクティブ/アクティブ、パイロットライト、バックアップからの復旧)の方法の把握
- バックアップの手法
- 障害判定するためのトリガーで何が使えるのか
安全なデプロイ
- CodeDeploy,Opsworks,Elastic BeanstalkでのBlue/Greenデプロイのやり方
- サーバレスでのカナリヤリリース
通信と保存時の暗号化
- S3で通信の暗号化を強制する方法
- クライアント暗号化とサーバ暗号化の違いの把握
- 各種サービスでの保存時の暗号化設定
- 通信暗号化のための各種サービスで使える証明書のタイプ
自動化
- EC2のバッチ反映の自動化
- AutoScalingのライフサイクルを利用したログ退避
- ConfigとLambdaを利用した自動修復
キャッシュ戦略
- CloudFrontを使った静的ファイルの配信
- CloudFront+Lambda@Edgeを使ったコンテンツのカスタマイズ
- WAF+Shield+CloudFrontを使ったDDOS攻撃対策
リアルタイム処理
- Kinesis Streamを使った小さいサイズのデータの収集
- Kinesis Firehoseを使った各種サービスへのデータ配信
- Dynamo DB StreamやS3Eventを使った即時処理
試験対策で知って取り入れたいなと思ったもの
- CloudFrontのオリジンフィエルオーバー
単体でできるの知らなかった、お手軽なDR対策として使いたい。 - DynamoDB のスパースインデックス
仕事で使ってうるのにGSIは検索しやすくするためのものだと思ってた。問題文でたまに出てくる射影ってなんだと思ってた。GSIってそういう利点があるのねとやっと腹落ちした。 - App Runnerはコンテナだけじゃない
コンテナ使った方がいいのは当たり前として、それだけではないというのが目から鱗だった。使ってみたいがマイクロサービス指向だと大体サーバレスでカバーできるので今のシステムだとすぐに使える案件がない。 - Lambdaのカナリアリリース
今の担当範囲だとユーザーの20%が失敗すると大事故なんで、実際に使うかというと使えないかなとは思う。単独のAPIサービスみたいなの作る機会あったら使いたい。 - ログ集中管理むけのアカウント
個人的な経験としてログはセキュリティ上の穴になりやすいので、各アカウントで個別でなくログむけのアカウントに集約するのはいい戦略だと思う。大掛かりな変更になるけどぜひ取り入れたい。 - AuroraのEvent通知
DynamoDBのストリーム機能が良いのでDBにもないかなと思ってたらありました。Auroraすごい。 - TimeStream
時系列用途に特化したDynamoDBのスキーマ特化型という印象、AWSこういう方向にも進化していくんかな。こういう用途はよくあるので開発が楽になるなら取り入れたい。
この試験の前に受けた試験