はじめに
ウェブサイト・ウェブサービスを公開するには、自分でサーバーを用意するかホスティングサービスを利用しなくてはいけません。
よほどの理由がない限り自分でサーバーを用意するのではなくホスティングサービスを利用する人が多いと思います。
しかし近年ではホスティングサービスの特徴が多種多様になっており選定基準も複雑になりました。
そこで本記事では、有名どころのサービスを比較して紹介することで皆様の選定の助けになればと思います。
なるべく主観的にならないように気をつけていますが
一部は、筆者の実体験に基づくものもあるのでご承知ください。
GitHub Pages
無料で使える静的サイトのホスティングサービスです。
要件を満たすならば第一に検討してもよいかもしれません。
メリット
- 無料で独自ドメインを設定できる。
- ブランチへのプッシュするだけで公開される。
デメリット
- 動的なサイトには対応してない。
Netlify
少ないステップで静的サイトを公開できるホスティングサービスです。
GitHub Pagesでは要件を満たせない場合に検討してみるとよさそうです。
メリット
- 無料で使える機能が多い。独自ドメインも無料です。
- 継続的インテグレーションに標準で対応している。
- フォーム機能など、部分的に動的な機能を使える。
- サーバーレス関数を使える。(AWS Lambdaのようなもの)
デメリット
- Netlify固有機能を使わないと動的なサイトは構築できない。
Heroku
多くのプログラミング言語に対応したPaaSです。
動的なウェブサービスを立ち上げたいときに手軽です。
類似サービスとして、AppHarborという.NETに特化したサービスもあります。
メリット
- VCSとの連携機能が豊富。
- 拡張機能が豊富。
デメリット
- 東京リージョン(2019/07/30時点)に対応していない。
- 無料だと550時間/月までしか使えない。超えるとスリープされる。
AWS
Amazonが提供するクラウドサービスです。
メリット
- プライベートクラウドやネットワークの設定レベルで多様な構成をカスタマイズできる。
デメリット
- 多様な種類を揃えているため、サービスの選定及び設計ノウハウが必要。
Microsoft Azure
Microsoftが提供するクラウドサービスです。
メリット
- Visual Studioとの親和性が高い。
- サポートも充実
デメリット
- AWSと比較すると料金が高くなりやすい。
GCP
Googleが提供するクラウドサービスです。
メリット
- Googleが提供する幅広いサービスと同等のインフラを活用したクラウドサービスを利用できる。
- 膨大なビッグデータを高速で処理できる。
- 機械学習の技術において、リードしている。
デメリット
- リージョンや日本語情報が少ない。
- 日本語訳が準備されていない。
Vultr
コストパフォーマンスに優れたVPSです。
メリット
- UIがシンプルで使いやすい。
- 日本ロケーションのサーバーも選択できる。
デメリット
- 日本語に対応していない。
さくらのVPS
日本での知名度が高くコストパフォーマンスに優れたVPSです。
英語に抵抗がなければ、さくらのVPSより、前述のVultrがおすすめです。
メリット
- ディスクをSSD、HDDから選べる点や、目的に合わせて選ぶことができる。
- 機能面と料金でコストパフォーマンスに優れている。
- 日本リージョンが多い。
デメリット
- 料金が安いが、サーバースペックが他社より劣っている。
- CPUやメモリ容量を見ると、若干スペックが低い。
- 障害が多い。
まとめ
なるべく上から順番に、要件に照らしあわせて選定できるように並べました。
クラウドサービス系は、大規模なウェブサービスや学習には向いていますが、
小規模であればクラウドサービスを使う必要はないかもしれません。
またGMO系サービス(ロリポップ、お名前サーバー etc)は、本記事では紹介しませんでしたが、
全体的におすすめしません。
初年度の見せかけの安さにつられて使う人が多いと思いますが
使い勝手が悪くサポートも異常に悪いです。ほとんどサポートがBOTで運用されているのではないかと疑うレベルです。