2024年1月時点のAmazon API GatewayとMuleSoftの比較になります。
Amazon API Gatewayとは
Amazon API Gatewayとは、さまざまな規模に応じた「Web API」の作成や公開、管理を簡単に行えるサービスになります。
フルマネージドなのでインフラの管理が一切不要で、開発者はサービスの開発だけに集中できます。
WAF、Lambda、Cognito、IAMなどのサービスと連携が可能です。
HTTP、REST、WebSocket APIが作成可能です。
MuleSoftとは
MuleSoftは、企業がアプリケーションやデータを統合するための統合プラットフォームです。
APIの作成、データの接続、ビジネスプロセスの自動化など、さまざまな統合タスクを効率的に実行するためのツールや機能を提供しています。
MuleSoftはAPIの構築において、アプリケーションを3 層に分割するアーキテクチャを提唱しています。
この3層アーキテクチャは、クライアントの差異を吸収するExperience層、データ加工を行うProcess層、データソースからデータを取得するSystem層の3つの層から構成されています。
このようにアーキテクチャを適切に構築することで、API の再利用を促進し、アジリティの高い開発が可能になります。
MuleSoft はローコード開発をサポートしており、Eclipse ベースのIDE からドラッグアンドドロップの操作を繰り返すことで、簡単にAPI の機能やビジネスロジックを組み立てることができます。
これにより、開発者はコーディングにかかる時間や労力を削減し、迅速にAPIの開発が可能となります。
AWSとはVPCピアリングやTransit Gatewayを介して接続が可能です。
Amazon API Gateway vs MuleSoft
製品 | メリット | デメリット |
---|---|---|
Amazon API Gateway | 費用が安い ネット上に情報が多い HTTP、REST、WebSocket APIの簡単な作成とデプロイが可能 AWSサービスとの親和性が高い 使用量ベースの課金 簡単に始められる フルマネージドなので、負荷分散やスケーリングが不要 |
オンプレでは使えない ローカル上で開発やテストができない MuleSoftに比べると機能が少ない |
MuleSoft | 他のSalesforce製品との親和性が高い APIの再利用がしやすい APIのユニットテストができる API開発専用のIDEが存在する(Anypoint Platform)ためローカル上で開発やテストが可能 管理用ページのUIが綺麗で使いやすい リアルタイムダッシュボードやアナリティクスなど機能が豊富 様々なサービスと接続可能(200以上のコネクタをサポート) クラウドでもオンプレでも使用可能 |
費用が高い(料金は非公開のため公式サイトから直接問い合わせて欲しいのですが結構高いです) 学習(RAMLやDataWeaveなど) コストが高い ネット上に情報が少ない サポートが英語のみ デプロイ時にワーカ数やコア数を指定るす必要がある |
最後に
APIの本数が少ない場合や費用を抑えたい場合は、API Gatewayを使用するのが適しています。
一方で、大規模開発や複雑な統合が必要なプロジェクトには、MuleSoftを利用することで大きな恩恵を受けることができます。