#はじめに
自分のスマホに通知を送るAPIを作成しました。
http://mayoneko.xyz/api/reference (現在は閉じています)
今回はソースコードや詳しいFirebaseの使い方などは省いて、なぜ作ろうとしたか、作ってどうなったか、想定とどんな風に違ったかを書いていこうと思います。
#作った理由
最初は単純に、誰でも僕のスマホに通知が送れたら面白いなと思った。
例えば誰かが光センサと連携させて、
引き出しが開けられる
↓
APIに「おはよう」とかの文字列がPOSTされる
↓
僕のスマホに通知が来る
みたいなことが起こったら、僕自体はなぜPOSTが来たか分からないけれど、今日はたまたまおはようがたくさん来るなあみたいな気持ちになる。
そこに誰かが作ったトリガーが存在するけど僕はそれがなんだかわからずに、ただ設定された文字列の書かれた通知を受け取る。
機械的で簡素な通知に誰かのぬくもりを感じてみたくなった。
かつてmyThingsで通知を作ったので、雨が近づくと通知が来るようになっている。
しかしながらうるさい。
自分で作った通知だからうるさいのではないか。
他人が作った通知ならうるさくないのではないかと思った。
#作った
作成した手順の流れは
Androidアプリを作る
↓
Firebaseと連携
↓
cURLでFirebaseにPOSTして通知を送る
↓
POSTされた文字列をFirebaseにcURLで送るPHPを書く
↓
PHPをAPIのURLをAPIとして公開する
#作ってみた後
##まず始めにこの構想を作る前に話していた友人にだけ見せた。
- 友人から他愛もない通知が送られてくるのが楽しい。
- やめろと言っても当然のようにfor文で送ってくる。
- 完全に匿名なのに、文体から誰が送ったか分かる。
##APIリファレンスを作って、活用(?)してもらおうとした。
- みんながリファレンスのExampleを埋めてくれる。
- 謎のメッセージを送られてきて、ツイッターで誰が送ったか聞いたりする。
- 新しいコミュニケーションの形を感じるなどする。
- しかし実際にトリガーを作ってデーモン実行してくれる人はいなかった。
##仕方ないから自分で作った。
TwitterでNASAにリプライが送られるとAPIにPOSTされるものをIFTTTで作った。
↓
うるさい
世界中の人ってこんなにNASAにリプ送ってたんですね。
うるさすぎて止めました。
#考察
- 基本的に何の意味もないAPIに時間を割く暇人はなかなかいない。
- 僕に通知が来たところで相手にとって何の利点もない。
- なので意味のない通知というよりメッセージが送られてくるのが中心。
- でも相手が誰だか分からないので、僕はTwitterで「今の誰だ」と叫ぶ事しかできない。
- 人力で動かされているので、ブームが去ると静かになる。
- 動いている間は想像以上に楽しかったけど、ブームのような一過性のものだったので通知が来なくなったら何もなくなった。
- ぬくもりは感じたけどそれは人力のものに対してなので、普通のメッセージの通知と大差なかった。
#まとめ
匿名の誰かから自分に対するメッセージだけを受信できるのはかなり面白い体験だった。
他人にオススメはできないが、独りぼっちで寂しい人に誰かが通知を送るアプリなんかを開発すると面白いかもしれない。
#追記
この記事を発表して得られた反響や議論から考えたことですが、この機能を用いてAPIを基本とするコミュニケーションのコミュニティを作れば、アプリごとの好き嫌いに依存しない新しいコミュニケーションのスタイルが確立すると思います。
今回作ったAPIの場合はAPI内部から送信する対象のものをFirebaseの通知ではなくslackだったりLINEだったりにしてしまえば良いだけです。
SNSアプリに依存しないメタSNSアプリのような存在を作れれば、流行るかもしれませんね。