この記事では、IT業界で活躍するためのスキル、言い換えれば武器として英語をどう活用するかを考えていきます。
概要
※インフラ・ネットワーク分野を通じて出てきた考え方ですので、フロントエンドの場合はまた少しシチュエーションが異なるのかもしれません。
①30代以降の新規参入において、若い人材との差別化を図る為にマイナーなスキルを尖らせる
└自分の場合、それが英語だった
②IT英語という分野のニッチさを逆手に取る
└英語を使う現場における工数を独占するチャンス
③3つの軸を作る
└自分の知識の三次元化要素として英語を取り入れる
記事を書くきっかけ - 私のバックボーン
私は某外大を卒業後、20代後半までは英語を使って様々な仕事に従事していました(英語による海外観光客への接客やテクニカルライティング等)
元々外国語を使う事に高い興味があり、業務から発生する勉強もさほど苦ではありませんでした。
30歳間近で、私は一身上の都合で引っ越しをしたのですが、その頃は、体調の関係でフルタイムの仕事ができず、約10年間、正社員からは遠い生活を送っていました。
40代に入り、その頃、(恥ずかしながら)生活が少しずつ逼迫してき始め、体を押してでも仕事を探さなければならないという状態になってしまいました。
さて困ったな、と思いながら求人を探していたところ、就職支援としてIT分野のスキルが勉強できるという情報を手に入れました。
元々、その手の分野にはあまり抵抗がなかったのもあるのですが、知り合いのエンジニアの方から「プログラミング言語も、サーバログも、あれば全て機械語という外国語だから、あなたには適正があるんじゃないかな」という言葉をかけて頂き、はて、機械語とはどんな言葉なのだろうという興味から、恐る恐る支援プログラムに応募してみました。
倍率がどのくらいだったのかは今でも分からないのですが、幸運にも私は支援プログラムに参加できることになり、そこで生まれて始めてネットワークという分野を知ることになります。
詳細
①について - IT業界に入り込むための手段として
【ITの勉強は外国語の延長】
ネットワークの勉強をやってみて思った率直な感想は、「仕組みは難しいが、とっつきにくくはない」というものでした。
何故なら、私にとってコマンドやログを読むのは、少し癖のある英文を読む感覚に近く、ログの読み方は英文法の勉強のようなものに思えたからです。
外国語、即ち機械語の勉強に抵抗がない、というのは、大きなアドバンテージではないかと思います。
【就活のアプローチとして】
就職活動では、英語で色々な案内ができるという点を大きく打ち出していきました。
40過ぎ未経験の女性が就活をするにあたって、面接官の記憶に残り、尚且、ひょっとしたら活用できる人材かもしれない、と思ってもらうのが早いと考えたからです。
想像通り、就活は難航し、1年程を要しました。
手当たり次第に面接を受けたので、何社受けたかも覚えていません。
ですが、当時の私には、どうしても「IT業界への入り口」が必要だったので、辛抱強く就活を続け、やっと内定とアサイン先を手に入れます。
②について - 英語を使う機会が少ない、即ち使う業務は独占する
【現場における英語活用1】
最初にアサインしたのは、外国籍の方が多く在籍する会社での社内ヘルプデスクでした。
驚いたのは、意外と英語を使って案内できる人が少ないという事でした。
おかげで、私は外国籍の方の関連するインシデントを引き受ける機会に恵まれ、同時に、ネットワークにおける英語表現の勉強ができる機会を得ます。
やっぱり、英語はアウトプットしないと身に付かないのですが、ヘルプデスクは否が応でもコミュニケーションを取らないといけない仕事なので、(精度はともかく)IT独特の表現方法は身に付いたのではないかと思います。
【現場における英語活用2】
上記の契約が終わり、私は今の現場にやってきます。
こちらで、英語を使うというスキルが最大限に活かされています。
アサイン直後、私が以前、英語を使って業務を行っていたという話を現場のプロパーさんが耳にしたらしく、いきなり海外支社へのシステム導入のお手伝いをすることになります。
しかも、周囲には英語を使える方が皆無。
必然と、海外展開関連業務は、私だけにアサインされていきます。
オンラインキックオフ、週次オンラインミーティング、説明資料作成等、いきなりヘビーなタスクだらけでしたが、「英語関係 = あの人しかできない」という印象付けには成功したのではないかと思います。
③について - 現場でユニークな人材になる為に
【ITにおける3つの軸】
これは、私の恩師の受け売りなのですが、IT業界において、自分を戦力へ育てる為には3つの軸を作成し、3次元的にスキルを拡大するのが良いそうです。
軸を作るには、ITに関連するものであれば何でも構わない、というルールで考えると、「IT英語」は立派なスキルになり得ると考えています。
もちろん、これ単体では弱いのですが、ここに異なる要素を組み合わせる事で、他にはいないユニークな人材への道とする事が可能です。
では、ここに、フロントエンドの知識を足すか、バックエンドの知識を足すか、それとも共通する環境の知識を足すか。この差異だけでも、多くのバリエーションを持たせる事ができます。
最後に
最初に、Qiitaの記事を書いてみませんか、とお声がけ頂いた時、正直に話すと断ろうかな、と考えもしました。
だって、私はまだ経験が浅く、他の方へシェアする知識なんかないに等しいからです。
でも、ちょっとだけ思いとどまって、稚拙であってもいいから、今の私にしかない視点を共有するだけでも自分のプラスになるのでは、と、考えを切り替えて本記事を作成してみました。
どなたかの何かしらの参考の一部になれれば幸いです。
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