文章における強調表現について少し考えてみたので書き連ねます。
直接はプログラミングと関係のない話なのでQiitaに投稿するのはどうなのかとも思いましたが、エンジニアがプログラミング以外で文章を書く機会も多いと思いますのでここに投稿します。
割と当たり前のことしか書いてないかもしれないですが...
なぜ「強調」が必要なのか
文章に強調が必要なのは、読み手に自身が特に伝えたい場所を明確にするためです。
基本的に、文章では自分が伝えたい事項のみを伝えることができません。
たとえば、以下のような情報を伝えたいとしましょう。
集合場所 | 集合時間 |
---|---|
新宿駅 | 14:30 |
この時、これを文章で表現しようとすると例えば「14:30に新宿駅で集合しよう」となります。
しかし、この文章における「に」「で」「しよう」は筆者が真に伝えたい情報ではありません。
極論「新宿駅 14:30 集合」でも伝わるわけです。ではなぜこれらの3語が必要なのかと言うと、主に次の理由でしょう。
- この情報を文章として伝えるため
- 筆者の現在の心情を文章に反映するため
2つ目について詳しく話しますね。
たとえば、「新宿駅に14:30に集合してください」という連絡が急に友達から来たら、読み手は何か改まった話があるのかもしれないと受け取るでしょう。
一方、「14:30に新宿駅で集合しよう」と言われれば、遊びの連絡か何かかな?と受け取るはずです。
つまり、文章に真に必要な情報以外の文言(助詞など)は他に目的があって書かれているわけです。
しかし、筆者が伝えたいのは助詞などの文言ではありません。
先ほどのような文であれば短いのですべて読んでくれるでしょうが、もしこれが長ったらしい文章だったならば、文を一言一句すべて読んでくれないこともあるでしょう。
そこで出てくるのが「強調」です。「14:30に新宿駅で集合しよう」と書けば、先ほどよりは幾分伝えたい情報が明確になります。
強調は文章に限らずとも、バーバルなコミュニケーションであれば基本的に行われています。
強調は、「14:30」や「新宿駅」などの単語だけでなく、1文全体を強調することも(長い文章の場合であれば)あるでしょう。
何をすれば強調になるのか
強調の名の通り、伝えたい情報を明確にしたいのであればその情報が読み手の気を自然と引かせるようにしないといけません。
つまり、伝えたい情報を目立たせればよいのです。
口頭で話すのであれば
- 大きい声で話す
- ゆっくり話す
などすれば強調を行うことができます。
「!」は強調になりうるか
本題です。文章で強調したいとき、文末に「!」をつければ強調になるでしょうか。
答えは「いいえ」です。文末に「!」をつけても、その文が読み手の気を引くとはあまり考えられません。
なぜなら、「!」は目立たないからです。
口頭であれば特定の文を強い語気でしゃべれば十分目立たせることができますが、文章においては「!」はただの文末に置かれた1文字に過ぎず、読み手の視線をうつす材料にはなりにくいです。
じゃあ、どうすればいいの?
文章で強調をさせたい場合は、代わりに
- 文字を大きくする
- 太字にする
- 下線を引く
などの方法が有効です。
このうち、「文字を大きくする」「太字にする」は、文章の書く先がMarkdownに対応していればそれぞれ
### あああ
**ああ**
のように書けばできます。
大きい文字や太字、下線が引かれた文字は読み手の視線を引きやすく、十分な強調表現になります。
「!」は意味のない文字なのか
「!」が強調の意味を持たないライティングにおいて、「!」は完全に意味のない文字なのでしょうか。
こちらの答えも...「いいえ」です。
先述した新宿駅に14:30に集合する文の話を覚えているでしょうか...?
「新宿駅に14:30に集合してください」よりも「14:30に新宿駅で集合しよう」のほうがフレンドリーな印象を与えます。
「!」にも、フレンドリーな印象を与える効果があると言えるでしょう。
特に近年では「マルハラ」という言葉が流行ったように、句点で終わった文章に冷淡さや威圧感を感じる人が増えつつあるようです。
そのような人に書き手が怒っていないことを伝えるために、文末に「!」を使うと有効です。
ただし、TPOはもちろんわきまえる必要があります。ビジネスメールなどでは使うべきではありません。
ちなみに、絵文字の「❗️」を使うと逆に威圧感を感じる人がいるそうです。お気をつけて...
「!」の本来の意味
それでも、「!」の本来の意味は強調、驚きを示すものであるはずです1。
小説などではその意味でいまだ用いられているところが大多数だと思いますが、現代の説明文などのライティングにおいては、「!」が強調の意味で用いられることはほとんどなく、親密感を与えるために使われていることが多いです。
「!」はいまや強調のためではなく、むしろ協調のために使われているのです。
まとめ
- 文字に起こされた文章において「!」は強調の意味がない
- 文章で強調させたいなら代わりに文字を大きくしたり太字にしたりするとよい
- 「!」には威圧感をなくし、親密感を与える効果がある
「!」が強調になる稀有な例 (おまけ1)
Markdownに対応していない文章では、文章の両端を大量の「!」で囲って強調している例を(たまに)見ます
!!!!!!!!!!!!!!ここ重要!!!!!!!!!!!!!!
「!」がネタになる!? (おまけ2)
多くのプログラミング言語では、ある式の否定を、式の前に「!」を付けることで表します。
A: 「明日行く?」
B: 「!行きます」
A: 「行くのかいかないのかどっち?」
というネタがあります。