はじめに
エンジニアのためのマネジメント入門という書籍を読んだので
学んだことをまとめてみました。
今後も、適宜更新していきます。
リーダーとマネージャーの違い
リーダーとマネージャーは役割が異なる。
以下に表形式でまとめる。
観点 | リーダー | マネージャー |
---|---|---|
役割 | 目標達成のため人を先導する | 組織に関わる物事をマネジメントする |
主な対象 | チーム | 組織全体 |
人を | 統率する | 配置する |
経営・現場 | 現場 | 経営 |
管理人数 | 少人数 | 多人数 |
この他にチームや組織を構成する経営陣やメンバー、社内外の人物とのコミュニケーションスキルや
専門的な知識に関するスキル、判断力などは共通して必要とされる。
エンジニアリングマネージャー職では、以下のように管理対象が分かれたりする。
名称 | 役割 |
---|---|
ピープルマネジメント | 教育、採用、モチベーション管理などの人材に関連する管理を行う |
プロジェクトマネジメント | プロジェクト達成のためにスケジュールやコスト、リソースなどを統合的に管理する |
プロダクトマネジメント | 開発からマーケティング、サポートといったプロダクトのライフサイクル全般を管理する |
テクノロジーマネジメント | 技術的な設計や最適化などテクノロジーに関連する事象を管理する |
コミュニケーション技法
言語/非言語コミュニケーション
-
種類
- バーバル(言語)コミュニケーション
会話で行うコミュニケーションやメールなどの文章で行う - ノンバーバル(非言語)コミュニケーション
言語以外(表情・声・仕草など)を通じて行う
- バーバル(言語)コミュニケーション
-
優先度
【ノンバーバル(非言語)>バーバル(言語)】となる
(例:不満そうな顔で感謝を伝えても、不満そうな印象を抱きやすい)
ティーチング/コーチング
- 種類
- ティーチング
教えたり、指示したりすることで、相手のできなかったことをできるようにする - コーチング
適切に問いかけを行うことで自分自身での気づきを促す
- ティーチング
傾聴
カウンセリングなどの場面において、傾聴技法が複数存在する。
技法 | 概要 | 効果 |
---|---|---|
開かれた質問 | 5W1Hを問う質問や、深掘りを行う | クライアントが自分から話すことを促し、自己探究を助ける |
閉ざされた質問 | Yes/Noの質問 | 事実を明確にする |
クライアント観察技法 | クライアントの言語以外(表情、仕草など)の情報を観察する | クライアントの感情や本心を分析する |
はげまし技法 | 「うん」「それで?」等の会話を進めるもの、頷きなどの非言語によるものがある | 自分の気持ちや考えを出すことに対して励まされる |
言い換え技法 | 話の本質をフィードバックする | クライアントの状況・気持ち・考えを明らかにする |
要約 | 対話の最初に前回の内容を振り返り、最後に今回の内容を振り返る | クライアントの状況・気持ち・考えを明らかにする |
感情の反映 | 言語化されない感情を観察し、フィードバックする | クライアント本人が気づかない感情に気づいてもらう |
チーム
フェーズ
チームにはフェーズがあり、時間と共に変化する(タックマンモデル)
- 形成期
メンバーを知らず、目的もわからない手探りの時期 - 混乱期
目的や役割などの意見を発して対立が起こる - 統一期
規範が確立し、個々の考え方を受け入れ始め、チームの関係が安定する - 機能期
結束力と一体感が生まれ、チームの力がより高まる - 散会期
チームメンバーの離脱などによってチーム活動が終了する
リーダシップスタイル
リーダシップスタイルにも種類があり、状況に応じて使い分けられると良い
-
強圧型
- 明確に指示してチームをコントロールする。
- 緊急時や組織の再編時などの状況を一刻も早く変えたい時や、古い習慣を変えたい時、早急に決めたい時に適している。
- 常に使うとチームが指示待ちとなったり、責任感がなくなったりする影響がある。
-
権威主義型
- 理想となる姿を描き、方向性を明確にして、信念と熱意で周囲を動かす。
- 様々なシーンで有用であるが、チームが目標を失った際に特に有効。
- チームメンバーがリーダーより経験が豊かな場合は、理想の押し付けになる可能性がある。
-
親和型
- メンバーと同じ目線から信頼関係を構築する。
- チームに着任時や意思疎通の改善、信頼関係の構築時に有効となる。
- 多用しすぎるとリーダーではなく、ただの良い人となる。
-
民主主義型
- チームの意思決定にチームメンバーの意見を反映する。
- チームメンバーの意見を重視して決定するため、自分の意見を発したメンバーに責任感が増し、目標に対してコミットメントできるようになる。
- 意見交換が長引くと意思決定のスピードが落ちるため、急ぎの場面には適さない。リーダーの意思決定力が低下する。
-
先導型
- リーダー自身がレベルの高い手本を示し、チームに同様の成果を期待する。
- 成果を満たさないメンバーには改善を促したり、メンバー交代、あるいは業務を引き取るなどを行う。業務の達成に有効となる。
- 多用するとリーダーがいないと何もできないチームとなる。
-
コーチ型
- コーチの役割を担い、成長を促しながら中長期の視点で成功を目指す。
- チームメンバーが失敗しそうでも見守り、対話やフィードバックを行いながら自身での気づかせる。
- 短期的に結果が求められる場面には適さず、コーチを求めないチームメンバーには効果が低い。また、リーダーの高いコーチングスキルが必要。
最後に
「エンジニアのためのマネジメント入門」を読んで気になった内容をまとめてみました。
読みやすかったので気軽に読み進められました。
今後のキャリア等を考える際に参考になりそうです。
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