本記事は本記事はNutanix Advent Calendar 2023 12/21 分の記事です。
2023/12時点 X-Ray 4.3.1をベースに記載しています。
- 性能評価で知られているNutanix X-Rayのご紹介となります。
- 性能の見える化:ベンチマークツールNutanix X-Ray (202312時点) その1 ※今回の記事
- 性能の見える化:ベンチマークツールNutanix X-Ray (202312時点) その2
X-Rayとは
- X-RayとはI/Oパフォーマンス測定ツールとなります。ピーク性能のベンチマークやVDIの性能評価にとどまらず、多くのシナリオ(性能評価テストのこと)が標準で準備されています。たとえば、Live Migration時の性能影響、ローリングアップグレード時の性能影響などを確認することができます。また、簡単にそれらシナリオ結果を表示、分析、比較することができますので様々なシーンで利用可能です。
- ※シナリオによりクラスタに負荷を掛けたり、ノードダウンなどの障害を起こしたりしますので、実行する場合はシナリオ確認後に行ってください。
環境
- X-Rayは仮想アプライアンスとして無償で提供されています。AHV、ESXi、Hyper-V環境で利用できます。
- X-Ray VMは評価対象のクラスタ外にX-Rayをデプロイすることを推奨しています。これは、シナリオにより評価対象のクラスタにX-Ray VMが動作していると正確な性能値が取得できない場合があるためです(評価対象のクラスタでも動作します)。
- 動作環境イメージと手順概要は下図です。
シナリオの種類
- 現在、標準シナリオは30弱のシナリオがあり、それらは5つのカテゴリに分類されています。
- 以下のカテゴリに分類されています。いろんなシーンで性能測定できることがイメージいただけるかと思います。
- Infrastructure Performance(主に性能測定)
- Infrastructure Resiliency(主に障害時に実行中のアプリケーションに及ぼす影響測定)
- Application Performance(データベースやVDIをシミュレーションした測定)
- Infrastructure Scalability(新しいVMを追加した際の影響測定)
- Data Protection(スナップショット・クローン時などの影響測定)
X-Rayのデプロイ方法
- Support PortalにX-Rayイメージがありますのでご自身の環境に応じたものをダウンロード&デプロイしてください。
- X-Rayユーザガイドの手順通り簡単に導入できます。
X-Ray画面イメージ、使い方
- メインの Tests 画面です。すべてのシナリオが確認できますので、こちらからシナリオを選択しシナリオを実行します。
- シナリオ実行前の詳細です。ここで以下を確認します。
- テスト概要と構成イメージ図(左上)
- Test Requirements:X-RayがどういうタイプのVMを作成するか。どの程度リソースが必要か確認しましょう。
- Setup、Measurement:実際のシナリオを実行した際の流れ
- シナリオによってはカスタマイズできますので負荷を調整したりすることも可能です。
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結果のサマリと詳細なグラフを確認することが可能です。
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ここでは484.26K IOPS / スループット16.91BytesSecの結果とテスト中の負荷推移がグラフで表示されます
- 複数のシナリオ結果を重ねたグラフを作成することも可能です。以下は4つのシナリオ結果を合成したものです。
まとめ
- X-Rayはピーク性能の性能評価にとどまらず、多くのシナリオが標準で準備されています。
- 性能の見える化のためにお試しください
- 次回はシナリオの結果や使いどころを紹介します。