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受信メールから探るSPF, DKIM, DMARCの対応状況(2024年10月)

Last updated at Posted at 2024-10-27

はじめに

SPF, DKIM, DMARCの可視化について以下に記載しました。

ここでは、実際に受信したメールから、現時点の対応状況を見てみます。対象とするメールサービスは2つです。サービスその1、サービスその2とします。

サービスその1

特徴

こちらのメールには、最近ではかなり多くのスパムメールが届きます。以前は、それほど多くなかったのですが、この夏くらいから増えてきている印象があり、可視化したくなった理由の一つです。調べてみた結果、こちらのサービスは、DMARCに対応していないようです。

問題ないケース

  • dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=pass, spf=pass
    この条件のメールが最も多いパタンでした。
  • sender-idやdkim-adspがpassでない場合
    dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=none, spf=pass
    dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=fail, spf=pass
    dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=softfail, spf=pass
    dkim-adsp=none, dkim=pass, sender-id=pass, spf=pass
    のパタンも見られました。特に多いのは、sender-id=softfailのケースです。

スパムではないが対応が必要そうなケース

メールボディのFromアドレスやメールの内容からスパムではないメールに、以下のパタンが見受けられました。
dkim=none, sender-id=pass, spf=pass
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=none, spf=none
dkim-adsp=none, dkim=fail, sender-id=pass, spf=pass
dkim-adsp=none, dkim=neutral, sender-id=pass, spf=pass
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=pass, spf=pass

スパムメール

メールボディのFromなどから、明らかにスパムと思われるメールで見受けられたパタンは以下です。
dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=pass, spf=pass
dkim-adsp=pass, dkim=pass, sender-id=pass, spf=pass
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=softfail, spf=pass
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=softfail, spf=none
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=softfail, spf=softfail
dkim-adsp=none, dkim=none, sender-id=none, spf=none
全てパスしているパタンもあります。

サービスその2

特徴

こちらのメールには、もともとスパムが少なく、現在も少ないままです。

問題ないケース

dkim=pass, dmarc=pass, spf=pass
のみです。

スパムではないが対応が必要そうなケース

みあたりませんでした

スパムメール

1桁のメールなので、傾向は探れそうもありませんが、パタンは以下です
dkim=none, dmarc=none
dkim=none, spf=none, dmarc=none
dkim=pass, dmarc=pass, spf=pass
spf=pass
こちらも、全てパスしているパタンもありました。ただ、Fromアドレスの詐称は無さそうでした。

比較

メールサービス2では、SPF, DKIM, DMARCの3つだけを処理しているようですが、メールサービス1では、DMARCが無いことと、dkim-adspとsender-idについても処理を行っているようです。この違いの良し悪しについては、断言できるほとの理解に至っていないのですが、何か歴史的経緯などがありそうに感じています。なお、dkim-adspは廃止されたとの情報もあります。

参考情報

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