以前BambuLabのAMSは、多色刷りを使わないなら買わなくてもいいか?他にいいとこあったか?と質問があり、メリットデメリット色々あったので、そのまとめです。
メリット
フィラメントの入れ替えが自動で楽
入れ替えの際、普段なら、ノズル温め、フィラメントアンロードしてスプール取り外して、次のスプールに入れ替えて完全に色が切り替わるまでフィラメント出しながら待つ…という作業をします。
AMSでは、フィラメントをフィーダーユニットから抜き、スプールを外して、次のスプールに入れ替え、フィラメントの先をフィーダーユニットにぶすっと刺せば終わりです。
ノズルの温めや色の切り替わりまで待つ必要がありません。
Auto Refill機能
AMSでは、同じ種類のフィラメントがAMSに入っていた場合に、Auto Refill機能を使えます。
今のフィラメントを使い切った際に自動で次のフィラメントを使う機能です。
フィラメント切れでの印刷失敗や、フィラメントを微妙に使い切れない問題を防げます。
設定方法は、同じ種類のフィラメントを2つAMSにセットし、デバイスタブ>ナットのマークからAMS filament backupにチェックを入れるだけです。
同じくデバイスタブ>Auto Refillから所定のAMSスロットが循環の輪のようにセットされていればOKです。この場合はA1でもA4でも、印刷時に指定したスロットから印刷をはじめ、フィラメントがなくなったら逆側が使われます。
フィラメント乾燥ボックスとして使える
フィラメントは湿気ると折れたり造形不良などが発生して使えなくなりますが、AMSの中にはAMS専用乾燥剤が入っていますので、少しは湿気対策になります。
BambuLab本体にも乾燥機能がついているので、湿気てもある程度は復活可能です。
自動でフィラメントを認識してスライサーに反映
準備タブ>フィラメント横のAMSマークを押すと、自動でフィラメントを情報をスライサーに反映します。
Bambu純正フィラメントなら、フィラメントロード時に自動で読みだしますし、サードパーティでも本体側で指定しておけばスライサー側での設定は不要です。
純正フィラメントの読み出しには、たまに失敗しますが、大抵は本体再起動で読みだせます。
印刷設定時にどのスロットのフィラメントを使うか指定するだけでよいので非常に便利です。
今フィラメント何がついていたか忘れたり、材料設定間違ったりといったミスが減ります。
もちろん多色刷りできる
AMS1個につき最大4色まで扱えます。塗装の手間がいらないので本当に便利です。
多色刷りならではのリトファンセットなどの楽しみ方もあります。
純正ならPLAの他、PETGやABSも多色刷りで使えます。
公式以外のフィラメントもモノによっては使用可能
私が試した中だと
Prusamentは△。行けるときもあるんですが、折れました
Overture、Crealityは〇。
今は取り扱いがないようですが、AmazonブランドのEono(イオーノ)PLAも使えました。
なお紙製スプールのフィラメントは、AMSに入れると曲がったりするので、以下の動画のように純正のスプールホルダーかBambuLab内蔵メモリから印刷したスプールホルダーに入れ替えるのがよさそうです。
bambulabでプリントしたスプールホルダーに紙製ホルダーでAMSに付けられなさそうなgenelic PLAを換装。真ん中のリングは残して解けないように押さえながら入れ替えてみた pic.twitter.com/zRaJ6BiZFT
— まつはち (@matsuhachi0f) June 16, 2023
デメリットと注意
色変え時のゴミが結構出る
AMSによる色変えは、フィラメントをロードする際と同じで、ノズルを温め、少しフィラメントを出してから引き抜き、色が切り替わるまで新しいフィラメントを出し続ける、を自動で行う仕組みです。
これを毎回やるので、切り替え色変えゴミがたくさん出ます。
サードパーティ製フィラメントでの印刷失敗
他社製PLAなど使った場合に、相性が悪いと24時間の造形で5~6回くらいフィラメント折れが発生することがあります。
公式のフィラメントでも、AMSに入れると時々折れたり詰まったりします。
PLA-CFもAMSは可能とありますが、Stuck PLA-CF in AMS.といった投稿のように、摩擦が強すぎて失敗することもあります。
私も失敗しました。ただそのときは、上記投稿に書かれているように、BambuLab本体の乾燥機能を使って乾燥させたところ、安定して印刷できるようになりました。