実際に使ってみる
前回#1では、OCIコンソール画面を見ながらExascaleの作成方法を紹介しました。
今回#2では、作成されたExascaleを使うためにDatabaseを作成したいと思います。
Exascaleのプロビジョニング完了直後はリソースが確保されただけの状態なので、コンテナ・データベース (CDB)やデータベース・ホーム (DBホーム)を作成しましょう。
CDBの作成
ExascaleにDBを作成していきましょう。
Resourcesの中からコンテナ・データベースを選択し、コンテナ・データベースの作成ボタンを選択します。
入力が必要な項目は以下です。それぞれを順番に入力していきます。
コンテナ・データベースの基本情報
データベース・ホームの指定
管理者資格証明の作成
データベース・バックアップの構成
コンテナ・データベースの基本情報
DB名やDBバージョンを指定できます。
DBバージョンは現時点では23aiのみが選択できます。
他のバージョンを選択できない理由は、Exascaleが23ai以上のバージョンでサポートされているからです。
23aiは最新バージョンなので、23aiしか選択できません。
今後23ai以上のバージョンがリリースされると、ここで選択できるようになると思われます。
データベース・ホームの指定
作成しているCDBを作成するDBホームを選択できます。
この時、既存のDBホームに作成する or 新規でDBホームも作成する の両方から選択できます。
既存のDBホームがありそこにCDBを作成したい場合、既存データベース・ホームの選択を選択してCDBを作成したいDBホームをリストから選択します。
一方で、新規でDBホームから作成する場合、新規データベース・ホームの作成を選択します。
DBホーム名と作成するDBホームのイメージを選択します。
(DBホームのデータベース・イメージについては後で詳しく紹介します。)
管理者資格証明の作成
ここではDBに接続する時、必要となるパスワードを設定します。
忘れちゃっても再設定できるのですが、面倒なので設定したパスワードはしっかり覚えておきましょう。(忘れて焦った経験が何度か・・)
データベース・バックアップの構成
最後にCDBのバックアップの設定を行います。
自動バックアップが不要な場合は、有効化のチェックボックスにチェックを外します。
自動バックアップを必要な場合は、有効化のチェックボックスにチェックを入れて以下の内容を選択します。
保存先や保護ポリシーなど必要な項目は、プルダウンから希望するものを選択します。
特に指定がない場合は推奨のままにしておきましょう。
CDB作成後に最初のバックアップをすぐ作成するかについてもチェックボックスから選択します。
すぐに作成しない場合は、最初のバックアップ取得のタイミングを選択できます。
スケジュール時間は、Anytimeではなく時間帯を指定することもできます。
これで必要な項目はすべて入力が完了しました!
コンテナ・データベースの作成から作成しましょう!
作成完了!
このように更新可能のステータスになれば、CDBの作成は完了です。
Resourceのところを見ていただくと、プラガブル・データベースの項目が(1)になっています。
CDBを作成する過程で、PDBは自動的に1つ作成されることが確認できました。
自分が検証した際の作成完了までの目安時間は以下です。
作成条件 | 完了までにかかった時間 |
---|---|
既存データベース・ホーム | 約70分 |
新規データベース・ホーム | 約30分 |
DBホームの作成
先ほどはCDBを作成する過程でDBホームを作成しましたが、DBホーム単体で作成することもできます。
Resourcesの中からデータベース・ホームを選択し、データベース・ホームの作成ボタンを選択します。
必要項目の入力
DBホーム名の入力とデータベース・イメージの選択が必要です。
DBホーム名は任意の値を設定できます。
データベース・イメージはOracle Database 23aiがデフォルトとして選択されていますが、変更することもできます。
CDB作成の時に説明したのと同じ理由で、こちらでも23aiしか選択することができません。
これで作成に必要な情報は全て入力できたので、作成からDBホームを作成しましょう!
作成完了
DBホームがこのように作成されます。
DBホームの作成ではDatabaseは1つも作成されず、DBホームのみを作成することができます。
マルチ・データベース・ホーム
ExascaleはExadata上で稼働するサービスなので、複数のDBホームを作成することができます。
また、各DBホームには複数CDBを作成することも可能になっています。
コンソールから上記内容を確認できます。
作成されているデータベース・ホームを確認するとこのようになっています。
"データベースの数"列が、そのDBホームに作成されているCDB数を表しています。
これのイメージはこんな感じです。
1VMの中にDBホームを2つ作成し、そのDBホームのうちの1つには2つのCDBが作成されています。
リソースの関係で大量にCDBやDBホームを作成することはできませんでしたが、このようにマルチDBホーム、マルチCDBの構成が可能なことはわかりました。
マルチCDBが可能なので、統合データベースの1つであるインスタンス統合の構成もExascaleで取ることができます。
今回はここまで。
#2ではExascaleにCDBやDBホームを作成して、ついに実際に使える状態になりました!
また、マルチCDBの構成を取ることができ、様々なDatabaseの構成に対応できることも確認しました。
次回は、稼働したら必要になるスケーリングについて紹介したいと思います。