2015-02-06 by matobaa+qiita@gmail.com
この作業標準のねらい:
- できるだけブレをなくして見た目を統一し、検索しやすくする。
- できるだけ標準に準拠して複数システム間の相互接続性と情報の可搬性を重視する。
- トラフィックやディスクの消費を最小限にする。
- 地球にやさしく。
最優先規範:
- 標準に従わないときは、それをドキュメントに書く
- この最優先規範を除いたすべての標準は破られる。もし破られるのであれば、なぜ標準を破るのか、標準を破った結果内在する問題、どういう状況であればその標準が適用できるのかその条件を記述せよ。
文字/文章:
- アルファベットなどASCII文字セットにある文字は半角。カタカナは全角。 数字は基本的に半角で、IMEのオートコレクト設定に「カタカナ「」。、・を全角、それ以外は半角」と設定しておく。
- 送りがなは「行なった」を除いて本則。漢字は常用漢字。 内閣告示・訓令「常用漢字表」「送り仮名の付け方」
- IMEで設定した上で、wordの「文章校正機能」で(公用文基準)でチェックできる。 本則だけ表示されるようにする / 日本語の文書スタイルを選択する
- 「にて」禁止。∵意味が複数あるので紛らわしいため。「において」「を用いて」「によって」などの、より限定的な言葉で言い換える。
- 表現はできるだけシンプルにする。「動詞」 + 「を実施する」→ 「動詞+する」のように。
- 「おられる」ではなく「いらっしゃる」を使う。「肩書+様」は二重敬語なので肩書のみ。
- 箇条書きより、番号付きリストを使う。順序性がある場合は数字で(手順1,2...)、ない場合は英字で(案A,B...)。
- 約物を正しく表記する。例えば、日本語のテンテンは「……」(三点リーダ×2文字)、ダッシュは「――」(ダッシュ×2文字)を使う。「。。。」や「・・・」は日本語として正しくない。Wikipedia:表記ガイド
- カッコと句点「。」の位置関係は、「文章(補足)。」が正しい。ただし発言者を示す場合は「文章。(発言者名)」が正しい。要出典
- 日付形式は rfc:3339 の指定に従い ISO8601/ W3CDTF形式を使う。すなわち、
YYYY-MM-DDThh:mm:ss.sTZD
- 名前を英語表記するときは、FAMILY Given 形式とする。姓-名の順で姓は大文字。 国語審議会答申
- 空白は常に半角。全角文字と半角文字の間には半角スペースを入れる。青空文庫工作員マニュアル/2.入力-1/外来語
- 文末は「する/した/予定/済み」まで、きちんと書く。∵「確認」「実施」とかいう書き方だと状況わからなくないですか?
- 文脈依存を避けて、ちゃんと日付で書こう。∵ 「今週」とかいう書き方だと、後から見たとき、いつだかわからなくないですか?
メール:
- メール形式は基本はテキスト形式とする。リッチテキスト形式やHTML形式はでかいし遅いので使わない。
- 文字コードは ISO-8859-1 または ISO-2022-JP を使う。utf-8はまだちょっと早い?
- 署名は4行まで。"-- " (DASH DASH SPACE CRLF) で区切る。 シグネチャーを適切につけよう
- 内部メールにビジネスプロトコルは不要。
- 組織宛は「各位」、担当宛は「御中」。
- 「拝承」「線表」「ABEND」など組織ローカルな言葉を乱用しない。
- 横幅にはこだわらない。
- リンクは正しくつなげ、クリックで開けるようにする。すべての受信者がコピペするコストに意識を配れ。
- ルールの周知をメールだけで投げてはダメ。新規参画者が参照できない。
- 寿命の短い情報はメールでもよいが、寿命の長い情報はプロジェクトポータル等から参照できるようにしておく。
- 差分情報だけでなく、全体を統合した情報を参照できるようにする。マージ作業をすべての受信者に期待するのは無理というもの。
印刷:
- A4、両面、長辺綴じ、長辺にパンチ。縦置きなら左上、横置きなら右上にステープラ。∵バインダに閉じたときでも読みやすい。つまり、A3のときはA4バインダに綴じられる向きで。
- 印刷したものは次の打ち合わせでも使うなら取っておく。
- できるだけ 2up以上で印刷する。4up/8upも積極的に使う。
- 白黒やグレースケールで表現できるものはカラー印刷しない。
- プリンタの設定の既定値は「白黒」を設定すべし。
- そもそも印刷しないで済むなら印刷しない!!
- ソースコードは行番号を付けて印刷する。ソースは読みやすいフォントで印刷することが重要。常にConsolasを使う、とか決めておくとレビュー効率が格段に上がる。
- 印刷するまえにプレビュー。ちょっとだけ次のページにはみ出すなら、余白や行間を調整してなんとか枚数を減らす。
- 印刷の設定はプリンタによって異なるのがふつう。自分が印刷したとおりに全員が印刷できるとは限らないと心得よ。
パワポ:
- デザインはテンプレートを活用する。
- ページサイズは A4。ページ番号は1から開始。
- 影文字はアンチエイリアス無効の場合に見にくくなるので使わない。
- 透過色はPDF化したときにレンダリングが遅くなるので使わない。影にも非透過な50%grayなどを使う。
- トランジション効果は使わないか、非力なマシンでも性能劣化の少ないワイプのみ使う。
- ページ数は2up両面でぴったり収まる4の倍数が望ましい。やや少ないのはよいが、「17ページ」みたいなのは最悪。4up両面でも最後のページだけのために紙が一枚余計に出る。
- カラー印刷しないでもよいよう、色に頼らず、白黒やグレースケールで区別できるようにする。ppt編集画面で「表示」→「グレースケール」にすると、オブジェクトごとにグレースケール印刷時の表現方法を設定できる。印刷する場合は、ppt側の印刷設定で「グレースケール」を選択するとその表現方法で印刷される。
- 吹き出しには影をつける。Z-Indexが異なると見やすくなる。マテリアルデザイン/シャドウとクリッピング ビューの定義 ただし、オブジェクトの影は印刷に出ない。印刷したいならいったんPDF化する。
- アニメーションは原則として使わない。使った場合でも印刷時に踏みつぶさないように注意する。
ワード:
- 必ずスタイルを使う。
- コマンドラインを例示する場合は等幅フォントを使った段落スタイルを設定する。Consolas, Anonymous, Inconsolata あたりがオススメ。ゼロとオー、エルとアイとイチの区別が付きやすい
- 改ページ文字は使わない。見出しで改行したければ見出しスタイルの直前改行を設定する。
- 図のアンカーを意識的に使い分ける。段落内に入れる必要がある図なら「文字として」。
画像:
- できればスケーラブルなベクタ形式で。ラスタなら圧縮効果の高いpng形式で。
URI:
- スキーマをつける。httpまたはfileの場合は原則として < > でくくる。全体をリンクとして認識される可能性が高くなる。
パスワード:
- A-Z a-z 0-9 を全て混在させて最低8文字。同じパスワードは絶対に複数個所では使い回さない。秘匿するもののレベルによってパスワードの強さは違っててもいい。
- そのために、 SuperGenPass で生成し、 LastPass で管理してる。ちょっとクセがある動きをするけどね。
- キーボードの違い(US/ISO/JP...)で場所が異なる記号は使わないようにしてる。
PCの電源設定など:
- セキュリティ上の理由から、パスワードつきスクリーンセーバーを設定する。「画面」のプロパティで、スクリーンセーバーを設定し、「パスワードによる保護」にチェックを入れる。
- 自動的に電源が切れるよう、「電源オプション」powercfg.cpl で、「システムスタンバイ」「システム休止状態」を設定する。「モニタの電源を切る」「ハードディスクの電源を切る」も設定するのが望ましい。
- とはいえリモートでも電源をONにできるよう、Wake On Lanの設定をしておく。
- BIOSで Wake On Lan 有効に設定し、デバイスマネージャ → ネットワークカード → プロパティ → 詳細設定 → Wake On 設定 で "Magic" を含むものを選択する。この二つでいいはず。
- Wake On Lanツール と、PCのMACアドレスをOutlookのメモに入れてサーバと同期しておくと便利。
会議、打ち合わせなど:
- 内部会議はせいぜい1時間まで。
- 会議時間などの調整はグループウェアを活用する。
- 会議を分類する。承認、周知、情報共有、意識合わせ、ブレスト……。分類に従ってゴールを設定する。
- アジェンダをスケジュールを決めておく。
- 議論のたたき台、ゴールの目論見を作る。
- 議事録、ホワイトボードのコピー、ふせんなど結果をまとめて共有するまでが会議。
共有フォルダを使うとき
- 共有フォルダは、共有したいファイルを格納する場所である。個人が使うネットワークフォルダは別に用意すべし。
- いらないファイルは格納しない。いらなくなったら削除する。
- 共有フォルダに履歴を置かない。
- ちょっと考えてみた: 共有フォルダは便利だけど、目的がいろいろあって、それによってバックアップポリシーとかが変わるはず。
- 複数人で編集する場合 …… 共有フォルダに置いて、ファイル自体も共有設定にしておく(Excel→校閲→共有、とかね)。
- 複数人に閲覧させる場合 …… 共有フォルダにおくかWikiに添付して、読み取り専用/読み取り推奨にしておく。
- ローカルでないネットワーク上に保管したい場合 …… 共有フォルダではないネットワークフォルダに格納する。
- 手元からどけておきたい場合 …… ネットワークフォルダに格納する。できれば日次バックアップとかウィルスチェックとかがなくて余計な負担をかけないところ。
- 保存版としたい場合 …… メディアに焼いて、ディスクからは消す。カタログを作って検索できるようにしておく。共有フォルダをカタログ化して別メディアに追い出せる、クールなツールがあったら教えてください。Windowsエクスプローラのファイル名検索にひっかかりつつ、ファイルそのものは別メディアにあるよ、みたいな結果がわかるような。
Excelを使うとき:
- 原則として表計算として使う……なんてことにはもうこだわらない。
- 不要なシートは消す。オプションで新しいブックのシート数を1に設定しておく。
- 履歴を残したい場合はSharepointを使う。使ったことないけど。
- タンキングするときはシート名に日付をつけてコピーする。シートは新しいものほど左に置く。
ファイル名:
- URI Safe にするために、 rfc:3986#section-2.3 に規定された文字を使う。つまり、 A-Z / a-z / 0-9 / "-" / "." / "_" / "~"。 特に以下は使用しない:
- ":" / "/" / "?" / "#" / "[" / "]" / "@" ∵ RFC:3986#section-2.2
- "!" / "$" / "&" / "'" / "(" / ")" / "*" / "+" / "," / ";" / "="
- "<" / ">" / " "(空白、タブ、全角スペース類) / 半角カナ ∵ メーラーが半角カナは全角に変換する場合があるため
- 最新情報を格納する場合は、ファイル名に日付をつけない。(DB設計でいうリソース系エンティティ) ∵ URIを変えないため
- 古い情報を保全する場合には、ファイル名に日付をつけるのは許容
- 蓄積データを格納する場合はファイル名に日付をつけるのは許容 (試験証跡とか。DB設計でいうイベント系エンティティ)
- Outlookが苦手な文字を避ける。具体的には
´ ¨ ― ‐ ∥ … ‥ × ≦ ≧ ∞ ∴ ♂ ♀ ° ′ ″ ℃ ¢ £ § 〒 → ← ↑ ↓ ∈ ∋ ⊆ ⊇ ⊂ ⊃ ∪ ∩ ∧ ∨ ¬ ⇒ ⇔ ∀ ∃ ∠ ⊥ ⌒ ∂ ∇ ≡ √ ∽ ∝ ∵ ∫ ∬ Å ♯ ♭ ♪ † ‡ ◯ ─ │ ┌ ┐ ┘ └ ├ ┬ ┤ ┴ ┼ ━ ┃ ┏ ┓ ┛ ┗ ┣ ┳ ┫ ┻ ╋ ┠ ┯ ┨ ┷ ┿ ┝ ┰ ┥ ┸ ╂ 〝 〟 № ℡ ≡ ∫ ∮ ∑ √ ⊥ ∠ ∟ ⊿ ∵ ∩ ∪ ¬ ¦ ' "
note
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