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Electron+p5js+VSCodeでアプリをつくる(Electron v15)

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はじめに

Electron+p5jsで、デスクトップアプリを作っていくメモです。Electron Fiddleという、初めてElectronアプリを作るのに便利な開発ツールがあるのですが、これだと画像や動画を内包できなかったり、違うOSのアプリをコンパイルすることができなかったりします。今回はmacOSで開発して、WindowsやRaspberryPiで動くアプリを作ることを目指したいので、まずは、VSCodeで、Electron+p5jsを使えるようにしたいと思います。macOSで作ってmacOSのアプリを作ります。

VSCodeでElectron

nodejsのインストール

Electronを開発するには、nodejsをインストールします。インストーラで入れた方が楽かなと思います。

「node」「npm」がインストールされますが、ターミナルでバージョン確認して、無事にインストールできていることを確認しておきます。

node -v
v16.10.0
npm -v
7.24.2

VSCodeの入手とインストール

こちらもインストーラがあるので、ダウンロードしてインストールしてください。

gitのインストール

gitがインストールされてない場合は、こちらから。
gitをインストールするためにhomebrewをインストール・・というのが大変でしたら、Binary installerでインストールすると良いと思います。

フォルダをつくってVSCodeで開く

VSCodeの最初って、どうするのがいいんですかね。
「electronプロジェクトを新規作成する」みたいなのがあればいいなと思うのですが、とりあえず先に、好きな場所にフォルダをつくっておいて、そこをVSCodeで開くことにします。

自分はデスクトップに「ElectronTest」フォルダを作って、VSCodeから「ファイル」 > 「フォルダーを開く」で、このフォルダを開きました。

electronのファイルを準備する

electronでアプリをつくるには、決まった複数の種類のファイルが必要で、いろいろ書かなくてはいけません。ひとつひとつ書くのは大変なので、Electron公式のクイックスタートで準備すると便利です。

VSCodeで自分のフォルダを開いたら、「ターミナル」 > 「新しいターミナル」を選び、シェルコマンドが打ち込めるようにします。VSCodeでフォルダを開くと既にそのフォルダに移動して、ターミナルが始まります。

ここでgitをつかって、electron-quick-startをクローンします。

git clone https://github.com/electron/electron-quick-start

electron-quick-startフォルダに移動して、

cd electron-quick-start

node_modules一式と、electronをインストールします。

npm install --save-dev electron
npm start

これで、Electronの「Hello World」が起動すれば、Electronアプリのコンパイルが成功です。
スクリーンショット 2021-11-06 0.18.03.png

確認できたらアプリを終了させます。
macOSの場合、注意するのは、アプリのウィンドウを閉じただけでは終了していないことです。ウィンドウを閉じた段階では、まだDockの中に待機している状態なので、確実に終了させましょう。アプリのメニューから終了を選ぶか「コマンド+Q」、または、VSCodeのターミナルで「コントロール+C」などして終わらせるといいと思います。

p5jsを使えるようにする

Electronアプリのコンパイルができたところで、p5jsを使えるようにします。これは、いくつか方法がありますが(こちらも参考にどうぞ)、p5jsのサイトから「p5.js」または「p5.min.js」をダウンロードして、electron-quick-startフォルダにコピーする方法にします。

ここでは、「p5.min.js」をダウンロードして、electron-quick-startフォルダにコピーしました。
スクリーンショット 2021-11-06 0.27.28.png

index.htmlで、renderer.jsを読む前に、p5.min.jsを読み込むようにします。具体的には以下のようになります。

index.html
<!DOCTYPE html>
<html>
  <head>
    <meta charset="UTF-8">
    <!-- https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/HTTP/CSP -->
    <meta http-equiv="Content-Security-Policy" content="default-src 'self'; script-src 'self'">
    <link href="./styles.css" rel="stylesheet">
    <title>Hello World!</title>
  </head>
  <body>
    <!-- <h1>Hello World!</h1>
    We are using Node.js <span id="node-version"></span>,
    Chromium <span id="chrome-version"></span>,
    and Electron <span id="electron-version"></span>. -->

    <!-- You can also require other files to run in this process -->
    <script src="./p5.min.js"></script>
    <script src="./renderer.js"></script>
  </body>
</html>

renderer.jsに、p5jsをインスタンスモードで書く

p5jsはインスタンスモードで書きます。

renderer.js
// This file is required by the index.html file and will
// be executed in the renderer process for that window.
// No Node.js APIs are available in this process because
// `nodeIntegration` is turned off. Use `preload.js` to
// selectively enable features needed in the rendering
// process.

const s = (p) => {

    p.setup = () => {
        p.createCanvas(p.windowWidth, p.windowHeight);
    }

    p.draw = () => {
        p.background(50, 200, 100);
        p.fill(255, 100);
        p.noStroke();
        p.ellipse(p.mouseX, p.mouseY, 100, 100);
    }
}

const app = new p5(s)

renderer.jsを書いたら、VSCodeのターミナルで、「npm start」します。

npm start

すると、今書いたp5jsが画面に出てくると思います。
スクリーンショット 2021-11-06 0.37.24.png

確認できたらアプリを終了させます。

styles.cssを整えてフチをなくす

最初は、styles.cssはコメント文だけで、何も設定されていません。以下のように追記します。

styles.css
/* styles.css */

/* Add styles here to customize the appearance of your app */
html, body {
  margin: 0;
  padding: 0;
}
canvas {
  display: block;
}

cssを整えたら、VSCodeのターミナルで、再び「npm start」します。

npm start

フチがなくなりました!
スクリーンショット 2021-11-06 0.40.41.png

あとは、p5jsのインスタンスモードでいろいろ楽しめますね〜!

画面を全画面にするには

ウィンドウサイズはmain.jsで設定します。p5jsでは、windowWidthと、windowHeightでウィンドウの大きさで指定します。

全画面にするには、main.jsの10行目あたりに、「'fullscreen': true,」を追記します。

main.js
  const mainWindow = new BrowserWindow({
    width: 800,
    height: 600,
    'fullscreen': true, //← この行を追加
    webPreferences: {
      preload: path.join(__dirname, 'preload.js')
    }
  })

全画面!
スクリーンショット 2021-11-06 1.08.56.png

全画面以外にも、いろいろあります。たとえばopacityは、macOSとWindowsだと半透明になって面白いです。RaspberryPiでは残念ながら半透明になりませんでした。。

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