MSX0をゲットしたのはいいものの、MSX0上で開発作業をするのはかなりきついです。
開発作業はエミュレータを利用した方が効率がよいですが、利用するには実機のBIOSが必要になります。ここでは、MSX0からBIOSをダンプしてOpenMSXでMSX0相当の環境を使用できるようにする手順をまとめます。
以下でダンプツールを公開してくれている方がいますので、これを利用します。
ちなみに、引用ですが大事なこと。
MSX0 から BIOS等の ROMイメージをダンプするツールです・ダンプして得られた
ROMイメージは、その MSX0 の所有者のみ使用することが出来ます。
MSX0 を手放した時点で使用することは出来なくなります。
ダンプした BIOS を、第三者へ配布・コピーすることは禁じられています。
取り扱いにご注意下さい。
Step1
上記レポジトリから BIOSDUMP.DSK
をダウンロードしてSDカードのDSKフォルダ内に置きます。
BIOSDUMP.DSK
を起動ディスクとしてMSX0を起動します。
自動でBIOSをダンプしてくれます。現時点ではDOS2のROMはうまくダンプできないそうなので、上図のような状態でもとりあえずOK。
Step2
ダンプしたBIOSは BIOSDUMP.DSK
に保存されているので、DiskExplorerなどでROMファイルをローカルへコピーしておきます。
Step3
OpenMSXをインストールします。
インストール後、一度OpenMSXを起動します。(Windowsの場合)Documentsフォルダに OpenMSX
フォルダが出来ているのでOpenMSXは一旦終了し、 OpenMSX/share/machines
以下に BIOSDUMP.DSK
からコピーしたROMファイルをすべて置きます。
また、ダンプツールをダウンロードしたGithubレポジトリから MSX0.xml
もダウンロードして同じ場所に置きます。
Step4
Catapult
を起動します。OpenMSXをインストールすると一緒にインストールされるOpenMSXの起動用フロントエンドです。
初回起動時はConfigurationのダイアログがでるのでそのままOKします。
もしでなければ、メニューのFile
->Test MSX Hardware
を選択します。
設定ファイルのスキャンが行われます。
うまくいっていれば、MSX type
のプルダウンメニューに MSX0
が追加されています。
MSX type
に MSX0
を選択してOpenMSXを起動してみます。
OpenMSX上でMSX0 BIOS でMSXが起動します。
Step5
これでOK!と言いたいところですが、現状はフロッピーディスクドライブが機能しません。開発作業をするにはディスクが必須なので、DSKイメージをマウントできるExtensionを追加する必要があります。
必須ではないですが、View
->Display Broken COnfigurations
のチェックを外しておきます。このチェックがついていると、現状使用できないMSX Type や Extension も一覧に表示されてしまいます。
使用するExtensionに必要なROMを以下より取得します。
NextorのGithub Release v2.1.1 から Nextor-2.1.1.SunriseIDE.ROM
、それと Relase v2.1.0 の tools.zip
をダウンロードしておきます。
ダウンロードした Nextor-2.1.1.SunriseIDE.ROM
をドキュメントフォルダの openMSX/share/systemroms
に置きます。
そうしたら、Catapultでもう一度 メニューのFile
->Test MSX Hardware
を選択して、設定ファイルを再スキャンします。
うまくいっていれば、Extensionsのリストに SunriseIDE Nextor
が追加されています。
Step6
Exntensionsのリストで SunriseIDE Nextor
を選択状態にして、Hard Disk Drive
で適当なDSKイメージファイルを指定します。下図では例として、MSX0に付属していたMSX-DOS2のディスクイメージを指定しています。
起動すると、
DSKイメージを読み込まれて、この例ではDOS2が起動します。いままでMSX0で使用していたDSKイメージが読めるので、おおむねMSX0実機相当として利用することができます。ただし、HardDisk Drive としてディスクイメージをマウントしているので起動中はDSKイメージの切り替えができません。
tools.zip
には NEXTOR.SYS
などの Nextor関連ファイルやツールが含まれているので必要に応じてコピーし起動ファイルを作ります。