今回は人工知能(AI)について具体的に調べていこうと思います。
人工知能(AI)の主要な分野
人工知能(AI)はさまざまな分野に応用されており、以下のような分野があります。
基礎分野
ディープラーニング(Deep Learning)
ニューラルネットワークを基盤とした機械学習の一分野
例: 音声認識(Siri, Google Assistant)、画像認識(顔認識)
機械学習(Machine Learning)
データからパターンを学び、予測や分類を行うアルゴリズム
例: 顧客行動の予測(マーケティング)、医療診断の支援
応用分野
応用分野一覧
自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)
人間が使う言語の理解や生成を行う技術
例: 自動翻訳(Google翻訳、DeepL)、チャットボット(カスタマーサポート)、文章生成
ロボティクス(Robotics)
AIを活用した自律型ロボット
例: 医療用ロボット(手術支援ロボット)、工場の自動化(製造ライン)、自動運転車
コンピュータビジョン(Computer Vision)
画像や映像データを解析し、理解・分析する技術
例: 医療画像解析(がんの診断など)、監視カメラの顔認識(セキュリティシステム)
強化学習(Reinforcement Learning, RL)
トライ&エラーを通じて最適な意思決定を学習
例: ゲームAI(囲碁、チェス)、投資ポートフォリオの最適化
エキスパートシステム(Expert Systems)
特定の分野における専門知識を活用して決定支援を行い、問題を解決するシステム
例: トラブルシューティング(ITサポート)、医療診断システム
生成AI(Generative AI)
新しいデータやコンテンツを生成するAI
例: テキスト生成(ChatGPT)、画像生成(MidJourney、DALL-E)
音声認識と音声合成
人間の言葉を理解し音声をテキストに変換(音声認識)したり、テキストを音声で出力(音声合成)する技術
例: 音声アシスタント(Alexa、Siri)、自動字幕生成
AI倫理と社会的影響
AIが引き起こす公平性、プライバシー、安全性などの倫理的問題や社会的影響を研究する分野
例: データプライバシーの保護、AIの社会的受容性の向上
今回は基礎分野の「ディープラーニング」について学びたいと思います。
ディープラーニングとは
ディープラーニング(Deep Learning) とは「深層学習」と呼ばれ、人工知能(AI)の機械学習の一種です。
大量のデータとニューラルネットワークを活用して、コンピューターが大量のデータの中から自動的に解析して希望する特徴を発見する技術です。
近年のAIの進化を支えている重要な技術の一つで、特に画像認識、音声認識、自然言語処理、ゲームAIなどで飛躍的な成果を上げています。
ニューラルネットワーク
ニューラルネットワーク(NN)とは人間の脳内にある「ニューロン」という神経細胞の結びつきを参考に、データのルールやパターンを自動的に学習するシステムを設計する機械学習の一つです。
神経回路網を人工ニューロン(別名、ノード)という数式的なモデルで表現(模倣)し、複雑な機能を大きな処理として表現せず、小さく単純な処理の重ね合わせとして表現することで高度なシステムを実現します。
ニューラルネットワークの主要なモデル
-
畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Networks)
主に画像処理に用いられ、画像の空間的な特徴を捉える
例: 自動運転車の物体認識 -
リカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Networks)
時系列データの処理に適しおり、以前の情報を保持しながら学習
例: 音声認識や自然言語処理 -
生成モデル(Generative Models)
新しいデータを生成することを目的
例: GAN(敵対的生成ネットワーク)、VAE(変分オートエンコーダ) -
トランスフォーマー(Transformers)
自然言語処理や画像生成で広く使われる最新のアーキテクチャ
例: ChatGPT、BERT。
ディープラーニングの特徴
-
多層ニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Networks)
「ディープ」の名前の由来は、ニューラルネットワークが複数の層(通常10層以上)で構成されていることから来ています。
多層化することでデータの特徴を段階的に抽出し、より深く学習でき、従来の機械学習では難しかった複雑なデータの処理もより高度な理解を可能になります。 -
特徴量の自動抽出
従来の機械学習では対象の特徴を数値化して表したデータ(特徴量)を人間が設計する必要がありましたが、ディープラーニングではデータから重要な特徴を自動的に学習します。 -
大規模データの処理が得意
ビッグデータを活用して学習することで、精度を向上させることが可能です。 -
GPUの活用
計算量が非常に多いため、高性能なGPU(グラフィック処理装置)を使用して高速化が行われます。
ディープラーニングの仕組み
ディープラーニングは、以下のようなステップで学習と推論を行います
ニューラルネットワークは入力層、隠れ層(中間層)、出力層の3つから成り立っています。
このニュートラルネットワークのうち、隠れ層(中間層)を重ね複数所有させたのが「ディープラーニング」です。
1.入力層
分析のもとになるデータ(例: 画像や音声)をネットワークに入力。
2.隠れ層(中間層)
各層が入力データの中から分析し、特徴を抽出します。
層が深くなるにつれ、抽出される特徴はより抽象的になります。
人工ニューロン(別名、ノード)が入力データを受け取り、重みとバイアスをかけて活性化関数を適用します。
3.出力層
分析結果を出力します。
例: 画像分類では「犬」「猫」などのカテゴリを返します。
4.誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)
学習時に予測結果と実際の結果の誤差を計算し、ネットワーク内の重みを調整します。
ディープラーニングの仕組みについて、こちらの内容が分かりやすかったです。
ディープラーニングの応用例
-
コンピュータビジョン
顔認識、医療画像解析(病気の診断)、自動運転車 -
自然言語処理
翻訳、チャットボット、要約生成 -
音声認識・音声合成
仮想アシスタント(Siri、Google Assistant) -
ゲームAI
将棋やチェス、囲碁などの戦略ゲーム -
生成AI
画像生成(DALL-E)、文章生成(ChatGPT)
最後に
「ディープラーニング」を知るのに「ニューラルネットワーク」についての知識は欠かせないものだということが今回わかりました。
1943年にウォーレン・マカロックとウォルター・ピッツがニューロンの動作をモデル化した論文の考えが81年経った今もここに関わってくるんですね。