目次
- 1. はじめに
- 2. 対応環境
- 3. 基本機能
- 4. キーボードショートカット(Visual Studio Code の例)
- 5. GitHub Copilot Chat の活用方法
- 6. 主なコマンド一覧
- 7. ベストプラクティス
1. はじめに
GitHub Copilot は、GitHub と OpenAI が共同で開発した AI ペアプログラマーです。
コードの自動補完、関数やクラスの生成、テストコードの提案、さらには自然言語でのコード説明など、開発作業を効率化する多彩な機能を備えています。
2. 対応環境
- IDE サポート:
- Visual Studio Code
- Visual Studio
- Neovim
- JetBrains IDEs
- Xcode、Web ブラウザ版など
3. 基本機能
- コード補完 (Ghost Text):
タイプ中にコードの提案が表示され、Tab キーで採用、Esc キーでキャンセル。 - インラインチャット:
コード中の疑問や補足をその場で質問できる機能(Ctrl+I)。 - Copilot Chat:
より大規模な対話や詳細な説明、コードの修正提案をチャット形式で受けられる。 - テスト・ドキュメント生成:
選択したコードブロックに対して単体テストやドキュメントコメントを自動生成。
4. キーボードショートカット(Visual Studio Code の例)
- Tab → 提案全体を受け入れる
- Esc → 提案を拒否する
- Ctrl + → → 単語単位で提案を受け入れる
- Ctrl + Enter → 補完パネルを開く
- Ctrl + I → インラインチャットを開始する
- Ctrl + Shift + I → クイックチャット(短い質問用)を開始する
5. GitHub Copilot Chat の活用方法
5-1. Slash コマンド
チャット入力時に「/」を入力することで、よく使う操作を短いコマンドで呼び出せます。
- /clear → 現在のチャット履歴をクリアして新規セッションを開始
- /explain → アクティブなコードの動作や目的を説明
- /fix → 選択中のコードの問題点を修正する提案を表示
- /tests → 単体テストを自動生成
- /new → 新しいプロジェクトやファイルのスキャフォールディングを開始
5-2. チャット変数
入力に特定のコンテキストを付加するため、先頭に「#」を使います。
- #file → 現在のファイル内容をコンテキストに追加
- #selection → 選択中のコードを付加
- #function / #class / #block → 対象となる関数、クラス、コードブロックを含む
5-3. チャット参加者(エージェント)
質問に特化した専門家のようなエージェントを指定できます。
- @workspace → プロジェクト全体の文脈で質問する
- @vscode → VS Code 固有の操作や設定について質問する
- @terminal → ターミナルやシェルコマンドの問題解決に活用
- @github → GitHub 関連の問い合わせ(例:プルリクエスト、コミット情報など)
- @azure → Azure 関連の質問に対応(※現在プレビュー中)
6. 主なコマンド一覧
コマンド | 説明 |
---|---|
/clear | チャット履歴をクリアし、新しいセッションを開始 |
/explain | 選択中のコードの動作・意図を説明 |
/fix | コードの問題点やエラーを修正する提案を生成 |
/fixTestFailure | 失敗しているテストの原因を探り、修正案を提案 |
/tests | 単体テストの自動生成 |
/new | 新規プロジェクト/ファイルのスキャフォールディング開始 |
/doc | ドキュメントコメントの自動生成 |
/optimize | 選択中のコードの実行時間やパフォーマンス改善提案を生成 |
また、コマンドパレット(Ctrl+Shift+P)からも「GitHub Copilot: …」コマンドで各種操作が可能です。
7. ベストプラクティス
- コンテキストの提供:
コード中に適切なコメントや関数名を用意し、Copilot に十分な情報を与えることで、より精度の高い提案が得られます。 - 生成コードのレビュー:
AIが出す提案はあくまで補助です。必ず自分の目で内容を確認し、必要に応じて修正してください。 - 段階的な依頼:
複雑な機能は一度に頼まず、細かく分割して依頼することで、より正確なコードが生成されます。 - 反復的な対話:
チャット機能を活用し、返答に対してさらに具体的な質問や改善依頼をすることで、最適なソリューションを得られます。 - 最新のアップデート確認:
GitHub Copilot は多モデル対応(GPT-4o、Claude 3.5、Gemini など)やマルチファイル編集など、日々進化しています。公式発表やドキュメントを定期的にチェックしてください。