4
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

主観と客観をいい感じに使ったタスク優先度決め(簡単版)

Last updated at Posted at 2020-01-30

どんな記事?

  • タスクの優先度を決める方法を記載しています
  • アジャイル開発の本を読んでいる方だったら、「どっかで見たことあるな」ってなると思います
  • 精度は少し犠牲にして、如何に簡単に取り組めるかを重視しました

ユースケース

  • 短い期間に複数のタスクをこなさないといけない
  • 量が多いのでサクッと優先度が決まらない(5タスク以上を想定)

大事にしたこと

  • 直感的な判断を利用しつつ、客観的に優先度を決める(≒数値で評価する)
  • 簡単であること
    • ここに書いている手法はよくある手法を簡便にしたものです
    • 認知コストを可能な限り下げて、「タスク管理が目的にならないように」することが目的です

タスク列挙

当然ですが、まずは、やるべきタスクを列挙します。

ここでは例として、10タスクある場面を想定します。

- XXX案件/方針調整
- XXX案件/○○の認識合わせ
- XXX案件/△△のレビュー
- YYY案件/○○の機能実装(テストまで)
- YYY案件/△△のモック作成+インターフェイス認識合わせ
- 社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと一覧作成
- 社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと社内共有
- 社内-改善/slackbot機能決め(メンバーの意見募集+集約)
- 社内-改善/slackbot機能追加(実装+テスト)
- 副業-勉強会/次回勉強会のテーマ決め

優先度算出テーブルを作る(項目の説明)

タスク優先度決めに使う指標値計算の為のテーブルを作成します。

タスクの内容 緊急度 重要度 コスト(時間)
XXX案件/方針調整
XXX案件/○○の認識合わせ
XXX案件/△△のレビュー
YYY案件/○○の機能実装(テストまで)
YYY案件/△△のモック作成+インターフェイス認識合わせ
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと一覧作成
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと社内共有
社内-改善/slackbot機能決め(メンバーの意見募集+集約)
社内-改善/slackbot機能追加(実装+テスト)
副業-勉強会/次回勉強会のテーマ決め
  • 緊急度
    • タスク完了期限までに残された時間の短さ
    • 1~9の9段階で評価
    • ※数字が大きい方が、残された時間が短い
  • 重要度
    • タスクの重要度(それを達成する意義の大きさ、周囲への影響度、達成できなかった場合のリスクの大きさなど)
    • 1~9の9段階で評価
    • ※数字が大きい方が、より意義が大きい/影響範囲が広い/未達時のリスクが大きい
  • コスト(時間)
    • タスク開始~完遂までに要する時間
    • 具体的な数値(〇[h]とか)を記入

優先度算出テーブルを作る(入力の仕方)

さて、入力に際しては少し人間の心理的な性質も利用しつつ、直感の精度を高めるようにします。

以下のルールに従って、「緊急度」「重要度」の欄を埋めていきます。

  1. まずは、中間値(ここでは5)をとるタスクを決める
    1. 10タスクの内、緊急度が高いもの順に並べた場合、5番目に来るものを「5」とする
  2. 残りは、それを基準に相対的に評価値を決める
    1. 手順1で「**"XXX案件/○○の認識合わせ"**の評価値が5」になったとすれば
    2. 残りの9タスクについて、「**"XXX案件/○○の認識合わせ"**に比べてどうか」という視点で評価値を決定していく(人間は絶対評価よりも相対評価が得意で、特に数値が10以下であれば高精度に判断できると言われているからです)
  3. 重要度についても同様

次に、コスト(時間)を埋めていきます

時間がどうしても見積もれない(大抵大きすぎる)場合は、適当に?で埋めときます。

所要時間の見積もりについては、何冊も本が書けるぐらい手法があります。

今回は、ここには触れません。

現段階で作成できているテーブルはこんな感じです。(数値は適当です)

タスクの内容 緊急度 重要度 コスト(時間)
XXX案件/方針調整 3 9 1.5h
XXX案件/○○の認識合わせ 2 9 1h
XXX案件/△△のレビュー 3 5 10h
YYY案件/○○の機能実装(テストまで) 5 4 ??
YYY案件/△△のモック作成+インターフェイス認識合わせ 1 5 0.5h
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと一覧作成 9 5 20h
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと社内共有 7 6 1h
社内-改善/slackbot機能決め(メンバーの意見募集+集約) 4 7 3h
社内-改善/slackbot機能追加(実装+テスト) 6 4 4h
副業-勉強会/次回勉強会のテーマ決め 9 3 15h or more

優先度を算出する

優先度を決めるためのルールは下記の通りです。

前提として、「一つでも早くタスクを解消したほうが良い」という理念に基づいています。

  1. 優先度スコア(= 緊急度 x 重要度)が大きいもの程を優先度を高くする
  2. 優先度スコアが同一の場合は、コスト(時間)が小さいものを優先にする
  3. 優先度スコアもコスト(時間)も同一の場合は、優先度は順不同とする
  4. ただし、コスト(時間)が 1h より小の場合は最優先タスクに据える

上記ルールに従って、優先度を確定させたのが下記のテーブルです。

タスクの内容 緊急度 重要度 コスト(時間) 優先度スコア(緊 x 重) 優先順位
XXX案件/方針調整 3 9 1.5h 27 5
XXX案件/○○の認識合わせ 2 9 1h 18 9
XXX案件/△△のレビュー 3 5 10h 15 10
YYY案件/○○の機能実装(テストまで) 5 4 ?? 20 8
YYY案件/△△のモック作成+インターフェイス認識合わせ 1 5 0.5h 5 1
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと一覧作成 9 5 20h 45 2
社内-コミュニケーション/ランチミーティングで気を付けたいこと社内共有 7 6 1h 42 3
社内-改善/slackbot機能決め(メンバーの意見募集+集約) 4 7 3h 28 4
社内-改善/slackbot機能追加(実装+テスト) 6 4 4h 24 7
副業-勉強会/次回勉強会のテーマ決め 9 3 15h or more 27 6

ケースに合わせて変化させた方が良いところ(パラメータ)

  1. 極小タスクの定義
    1. 上記では「1hより小で終わるタスク」を最優先にするようにしましたが、ここは適宜変更したほうが良いと思います
  2. コスト(時間)の単位
    1. 今回は Hour を単位にしていますが、粒度に合わせて適宜変更したほうが良いと思います

もっと工夫するなら

  • タスクをより上位のカテゴリで分ける・グルーピングする
  • 緊急度」「重要度」の評価値をフィボナッチ数にする
    • フィボナッチ数は人間が感覚的に捉えやすいらしいです(審議の程は分かりません)
    • あるいはウェーバー・フェヒナーの法則を参考にするなら、「1, 2, 4, 8, 16, 32 ...」とするのもアリですね(1⇒2への変化と2⇒4への変化で感じる感覚量が等しい、とされている)
  • 緊急度」「重要度」に重みづけをする
    • 例えば、他の人がタスクの完了を待っている状態なら、「緊急度」を1.2倍するなど
  • 分類を細かくする、あるいは変える
    • 重要度」を「タスク達成の意義」「周囲への影響度」「未達時のリスクの大きさ」などと分解する
4
6
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?