まえがき
東南アジア発のスタートアップスタジオ、GAOGAOにてエンジニアをしているMass-minと申します。
スクラム開発で気をつけることを以前つらつらと書いてきましたが、今年ラストのアドベントカレンダー担当もスクラム開発についての記事でシメたいと思います!サクッと行きます、よろしくお願いします!
今年の記事たち↓
【爆速Terraform入門】AWS環境をコードで管理してみよう
【ザンギョーウはヤメロ】スクラム開発で、チームが絶対に残業してはいけない理由
新人エンジニアが意識すると良いなと思うことまとめ
スクラム開発に置ける見積もりとは
今回のトピックはズバリ「見積もり」。何気なく使っているこの言葉ですが、スクラム開発において見積もりとはどういった意味をもつのでしょうか。
答えを先に言うと、**「一定期間の開発において、事業インパクトを大きくするための重み付け」**となります。もうちょっと深堀りしてみましょう。
スクラム開発では、issueをバックログに積み、issueの優先度を決めることで、どこまで作るかおおよその見通しを立てます。
このとき基本的にはPOがプロダクトを作りたい順にissueを積んでいきますが、開発メンバーがそれぞれのissueの見積もりをすることによって、issueに「重み」が生まれます。多くの場合、スクラムポーカーという手法で見積もりは行われます。スクラムポーカーでは、開発メンバー全員がissueに対して見積もりポイントを出し、最終的に全員の合意を得たポイントがissueの見積もりとなります。
この重み付けを加味すると、issueの優先度が変わります。「このissueに3ポイント掛けるくらいなら、こっちのissueの方が小さい工数で事業的にインパクトがある」という判断になるケースがあるってことですね。
言い換えるならば、見積もりが正確にできると短いサイクルで大きい成果を出せる可能性が高まるってことです。ステキなことですね🥳
見積もりがずれる理由
理由は簡単です。スプリント計画時点で、開発メンバー間でissueへの理解度がずれているからです。
スクラムポーカーでポイントを付けた時、自分にとって不確定なものが多いissueだとずれるってことですね。合意が取れたポイントを最終的に付けるとはいえ、全員のポイントの平均値を付けていたりすると簡単にずれてしまいます。
これは当然といえば当然で、やったことないものがどれくらいで終わるかなんて分かるはずもありません。
これはしょうがない。どうしようもない。...本当にどうしようもないのでしょうか?
正確に見積もるために気をつけること
見積もりがずれる理由は分かりました。ということは、それを潰せば正確に見積もりができるはずです。
でも、やったことないものには見積もりなんて付けられない...じゃあどうすればいいのでしょうか?
答えは単純で、**「分からないところを潰すための時間に見積もりを付ける」です。禅問答の答えみたいですが、分からないところの調査が終われば今度は正確な見積もりができますよね?スクラムでは「見積もりの精度を上げていくこと = 開発チームの成長」**なので、分からないところをどんどん減らすのはとても重要です。
調査は1日ガッツリ取ってやるのもいいですし、半日集中で終わらせるのもいいでしょう。調査issueは正直「自分がどこまでやるか、どれだけ時間をかけるか」で見積もりを振ればそれでOKです。本来やりたかった作業issueは、調査issueが終わりやることが明確になった段階で改めて見積もりをしましょう。
調査にポイントを振ってしまうと、最初は見た目の総ポイントが増えます。しかし長期目線で見ると、次似たようなissueを見積もるときは、わからない点は既に潰せている状態で見積もることが出来ます。
したがって、開発チームの見積もりと出力が段々と合うようになってきます。あとはこの繰り返しで、正確な見積もりを出せるように調査issueを先に消化し懸念点をなくしていくと、自然と強いチームになっていきます。
まとめ
スクラムにおいて見積もりがずれる理由
- スプリント計画時点で、開発メンバー間でissueへの理解度がずれているから
- 単純に、やったことがないから
正確に見積もるためのポイント
- 分からないところを潰すための時間に見積もりを付け、どう作業すればいいのか分かった状態にする
- 全部見通しが立った時点で、改めて作業issueに見積もりをする
見積もりが正確になれば、無理なissueの積み方もしなくなるので残業もなくなるはず。チームとして成長して、ぜひノー残業で余裕を持ってクリスマスデートに出かけましょう!
皆様、よいクリスマスをお過ごしください!🥳🥳