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Proxy DHCPを使ったPXEブート

Last updated at Posted at 2019-03-28

このページは,Proxy DHCPを使ったPXEブートに関する情報をまとめています.

PXEブートに関する一般的な知識については,参考文献を参照してください.

Raspberry Pi

公式サイトのヘルプに書かれていますが,PXE_BOOT_MENUオプションのdescriptionRaspberry Pi Boot(case-sensitive)を含んでいる場合のみ,TFTPリクエストが送信されます.

上記のPXE_BOOT_MENUオプションを含む応答を返したサーバーのIPアドレスに対して,bootcode.binに対するTFTP Readリクエストを送信します.サーバーのIPアドレスはrecv_from()で取得していると思われます.このことは,公式フォーラムでも話題になったようです.

また,以下の情報などを指定しても無視されます.

  • siaddr
  • sname
  • file
  • server identifierオプション
  • PXE_BOOT_SERVERSオプション

open-iscsiを使えば,iSCSIストレージ上のルートファイルシステムをPXEブート時にマウントできます.

手順が煩雑なのでスクリプトを作成しました.

curl -sSL https://git.io/make-iscsi-rootfs-v6 | sh -s -- \
  -b -p 192.168.0.9 -t iqn.2019-04.example.host:iscsi.target \
  -i iqn.2019-04.example.host:iscsi.initiator

オプションの意味はヘルプに記載してあります.ターゲットに接続出来ない場合,再起動後に再度実行してください.

/etc/fstabは更新しないので,スクリプト実行後に適切に書き換えてください.

Raspbian BusterでPXEブートが機能しない

以下をcmdline.txtに追加すればPXEブートできるように.

cmdline.txt
modprobe.blacklist=bcm2835_v4l2

ただし,カメラは機能しなくなります.カメラが必要な方は,暫くはRaspbian Stretchを使い続けましょう.

Raspbian StretchでもKernelを更新するとPXEブートできなくので,kernel関係のアップデートは暫くやめておきましょう.

ROCK64

Proxy DHCPは使えません.

以下のどちらかになりますが,素直にDHCPサーバーを使うことをお薦めします.

  1. MACアドレスかベンダークラス識別子でフィルターしてsiaddrを付与できるDHCPサーバーを使う
  2. SPIフラッシュに書き込むU-Bootを改造し,serveripを固定する

何らかの理由で,DHCPサーバーの設定を変更できない,ブロードキャストドメインの分割ができない場合は,後者以外の選択肢はありません.

U-Boot (ayufan-rock64/linux-u-boot)

ROCK64でPXEブートを行う場合,SPIフラッシュに書き込んだU-Bootを使います.SPIフラッシュへの書き込み手順は以下を参照してください.

U-Bootの処理内容はスクリプトで記述されています.私が実際に抽出したわけではありませんが,こちらに記述されているようになっているみたいです.少なくともdhcpおよびpxe (get|boot)の処理順は,実際のDHCP/TFTPパケットの順序とも合致します.

U-Bootの厄介な点は

  • Proxy DHCPが機能しません
    • yiaddrがないとDHCPリプライを破棄
    • 1つのDHCPリクエストに対して,有効なリプライは1つのみ
      • 最初に届いたyiaddrを含むリプライのsiaddrpxe getのサーバーIPとなります
      • つまり,Proxy DHCPサーバーからyiaddrを返せたとしても,DHCPサーバーとの反応速度の競争となります
  • pxe get前のdhcpは,ベンダークラス識別子がU-Boot.armv8となっており,dnsmasqpxe-serviceは機能しません
  • pxe get前のdhcpsiaddrを取得できないと,pxe getpxelinux.cfg/*へのTFTPリクエストが出ません
  • ベンダー拡張をサポートしていないのでoption(43)は機能しません

U-Bootのserveripの初期値を設定

TFTPサーバーのIPアドレスを含むU-Bootを作成するスクリプトを作成しました.

curl -sSL https://git.io/rock64-make-pxeloader | \
  sh -s -- -r 2017.09-rockchip-ayufan-1045-g9922d32c04 -s 10.1.2.3

serveripの初期値を10.1.2.3に設定したU-BootをDockerコンテナ上でビルドします.ビルド結果はカレントディレクトリのoutディレクトリにコピーされます.

改造後のU-Bootは,dhcpserveripが設定されなかった場合,pxe get10.1.2.3に対してTFTPリクエストを送信します.

pxe getの動作については以下を参照してください.

PXELINUXについては以下を参照してください.

以下のようなフォルダ構成にすることで,機器ごとに読み込むファイルを変更できます.

  • tftp-root/
    • pxelinux.cfg/
      • 01-AA-BB-CC-DD-EE-FF(AA-BB-CC-DD-EE-FFはMACアドレス)
    • rock64/
      • aabbccddeeff/(aabbccddeeffはMACアドレス)
        • initrd.img-xxxファイルなど/boot以下のファイル・フォルダをコピー
01-AA-BB-CC-DD-EE-FF
default linux

label linux
    kernel /rock64/aabbccddeeff/vmlinuz-xxx
    initrd /rock64/aabbccddeeff/initrd.img-xxx
    devicetreedir /rock64/aabbccddeeff/dtbs/xxx
    append ...

参考文献

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