みなさんこんにちは。今日も引き続きChatGPT先生を講師にお迎えして、「ChatGPTとPythonで学ぶ Random Forest と Isolation Forest」というテーマで雑談したいと思います。それではChatGPT先生、よろしくお願いします。
assistant:
はじめまして、ChatGPT先生です。今日は一緒にRandom ForestとIsolation Forestの学習を進めていきましょう。
まずはランダムフォレストから始めます。ランダムフォレストはアンサンブル学習の一つであり、多数の決定木を組み合わせて一つのモデルを作る手法です。その特徴としては、
- バギングを基にした手法で、訓練データの一部をランダムに選択して複数の決定木を作ります。(ブートストラップサンプリング)
- 各決定木の学習に使用する特徴量をランダムに選択することで、決定木の多様性を確保します。
- 最終的な予測は各決定木の予測を平均化、もしくは最も票を得たクラスを選択(多数決)して決定します。
続いて、Isolation Forestについて説明します。Isolation Forestは異常検知を目的としたアルゴリズムで、異常値を効果的に検出できるようになっています。その特徴としては、
- 完全ランダムに特徴量を選択し、ランダムに値を選んでデータを二分します。
- これを繰り返すことでツリー構造を形成し、データを "孤立" させます。
- 異常値はノーマルな値に比べて孤立しやすいという考えに基づいており、短いパス長(根からノードまでの距離)が異常スコアとして扱われます。
これらの基本的な特性を踏まえて、実装の詳細などについて話を進めていく予定です。それでは始めましょう。
user:
ありがとうございます。それではさっそく、Random Forest について学ぶための Python コードを書いてください。その際に、コード中で説明を日本語でできるだけ詳しく書いてください。
assistant:
もちろんです。まずは必要なモジュールのインポートから始めましょう。sklearnのdatasetsからIrisデータセットをロードし、それをランダムフォレストで分類するコードを書きます。
from sklearn.datasets import load_iris
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.ensemble import RandomForestClassifier
from sklearn.metrics import accuracy_score
# Irisデータセットの読み込み
iris = load_iris()
X, y = iris.data, iris.target
# データセットを訓練用とテスト用に分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# ランダムフォレストの準備
rf = RandomForestClassifier(n_estimators=100, random_state=42)
# モデルの訓練
rf.fit(X_train, y_train)
# テストデータで予測
y_pred = rf.predict(X_test)
# 予測結果の評価
accuracy = accuracy_score(y_test, y_pred)
print(f'Accuracy: {accuracy}')
このコードにより、Irisデータセットの4つの特徴量(ガクの長さと幅、花弁の長さと幅)を用いて、3つのクラス(setosa, versicolor, virginica)に分類します。
ランダムフォレストの識別器はRandomForestClassifier
クラスを用いて作成します。その際、引数n_estimators
で決定木の数(アンサンブルしたいモデルの数)を指定します。より多くの決定木でアンサンブルするほど、モデルの汎化能力が向上しますが、計算コストも高まります。また、random_state
は結果の再現性を保つためのもので、これを設定しないと同じコードでも結果が変わる可能性があります。
モデルの訓練はfit
メソッドを用いて行い、予測はpredict
メソッドを用いて行います。
最後にaccuracy_score
関数を用いて、テストデータに対する予測の正解率(accuracy)を評価しています。
user:
Accuracy: 1.0
という結果が得られました。
assistant:
素晴らしいですね! Accuracy が 1.0 ということは、テストデータに対する予測が100%正確だったということです。しかし、これは Iris データセットが比較的シンプルで、クラス間の境界が明確であるためとも言えます。また、テストデータが少ないと、偶然に全て正解することもあります。
なお、ここで注意していただきたい点として、現実の問題では常に Accuracy が 1.0 になるわけではないということがあります。実際、モデルが複雑であったり、データセットがノイズを含んでいたりすると、100%の精度を達成することは非常に難しいです。モデルの評価を行う際には、他の指標(Precision、Recall、F1-score など)も併せて考慮することが重要です。
それでは次に、Isolation Forestについて学ぶための Python コードに進みましょう!
user:
だが少し待ってほしい。Isolation Forestの前に、Random Forest による回帰を学ぶための Python コードを書いてもらうのが先ではないだろうか。
assistant:
その通りです、指摘いただきありがとうございます。ランダムフォレストは分類だけでなく、回帰問題にも適用できます。
以下に、sklearnのRandomForestRegressor
を使って、Boston Housing(ボストンの住宅価格)データセットに対する回帰を行うPythonコードを示します。
from sklearn.datasets import load_boston
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.ensemble import RandomForestRegressor
from sklearn.metrics import mean_squared_error
# Boston Housingデータセットの読み込み
boston = load_boston()
X, y = boston.data, boston.target
# データセットを訓練用とテスト用に分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# ランダムフォレスト回帰モデルの準備
rfr = RandomForestRegressor(n_estimators=100, random_state=42)
# モデルの訓練
rfr.fit(X_train, y_train)
# テストデータで予測
y_pred = rfr.predict(X_test)
# 予測結果の評価(平均二乗誤差)
mse = mean_squared_error(y_test, y_pred)
print(f'Mean Squared Error: {mse}')
ここではランダムフォレスト回帰用のRandomForestRegressor
クラスを使用しています。RandomForestRegressor
もRandomForestClassifier
と同様に、引数n_estimators
で決定木の数を指定し、random_state
で結果の再現性を保つことができます。
予測結果の評価には平均二乗誤差(Mean Squared Error, MSE)を用いています。回帰問題における評価指標としてよく用いられます。平方二乗誤差は実際の値と予測値の差を二乗して平均したもので、値が小さいほど良いモデルと言えます。
user:
次のエラーを修正したコードを書いてください。
---------------------------------------------------------------------------
ImportError Traceback (most recent call last)
Cell In[2], line 1
----> 1 from sklearn.datasets import load_boston
2 from sklearn.model_selection import train_test_split
3 from sklearn.ensemble import RandomForestRegressor
File /usr/local/lib/python3.10/site-packages/sklearn/datasets/__init__.py:157, in __getattr__(name)
108 if name == "load_boston":
109 msg = textwrap.dedent("""
110 `load_boston` has been removed from scikit-learn since version 1.2.
111
(...)
155 <https://www.researchgate.net/publication/4974606_Hedonic_housing_prices_and_the_demand_for_clean_air>
156 """)
--> 157 raise ImportError(msg)
158 try:
159 return globals()[name]
ImportError:
`load_boston` has been removed from scikit-learn since version 1.2.
The Boston housing prices dataset has an ethical problem: as
investigated in [1], the authors of this dataset engineered a
non-invertible variable "B" assuming that racial self-segregation had a
positive impact on house prices [2]. Furthermore the goal of the
research that led to the creation of this dataset was to study the
impact of air quality but it did not give adequate demonstration of the
validity of this assumption.
The scikit-learn maintainers therefore strongly discourage the use of
this dataset unless the purpose of the code is to study and educate
about ethical issues in data science and machine learning.
In this special case, you can fetch the dataset from the original
source::
import pandas as pd
import numpy as np
data_url = "http://lib.stat.cmu.edu/datasets/boston"
raw_df = pd.read_csv(data_url, sep="\s+", skiprows=22, header=None)
data = np.hstack([raw_df.values[::2, :], raw_df.values[1::2, :2]])
target = raw_df.values[1::2, 2]
Alternative datasets include the California housing dataset and the
Ames housing dataset. You can load the datasets as follows::
from sklearn.datasets import fetch_california_housing
housing = fetch_california_housing()
for the California housing dataset and::
from sklearn.datasets import fetch_openml
housing = fetch_openml(name="house_prices", as_frame=True)
for the Ames housing dataset.
[1] M Carlisle.
"Racist data destruction?"
<https://medium.com/@docintangible/racist-data-destruction-113e3eff54a8>
[2] Harrison Jr, David, and Daniel L. Rubinfeld.
"Hedonic housing prices and the demand for clean air."
Journal of environmental economics and management 5.1 (1978): 81-102.
<https://www.researchgate.net/publication/4974606_Hedonic_housing_prices_and_the_demand_for_clean_air>
assistant:
ご指摘ありがとうございます。最新バージョンのscikit-learn(1.2以降)では、load_bostonが削除されているようです。その原因となるのがエラーメッセージにも記載の通り、Boston Housingデータセットの倫理的な問題です。
代わりに、カリフォルニアの住宅データセットを使うことが推奨されています。以下に、カリフォルニアの住宅データセットを使ったランダムフォレストによる回帰の実装例を示します。
from sklearn.datasets import fetch_california_housing
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.ensemble import RandomForestRegressor
from sklearn.metrics import mean_squared_error
# California housingデータセットの読み込み
housing = fetch_california_housing()
X, y = housing.data, housing.target
# データセットを訓練用とテスト用に分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# ランダムフォレスト回帰モデルの準備
rfr = RandomForestRegressor(n_estimators=100, random_state=42)
# モデルの訓練
rfr.fit(X_train, y_train)
# テストデータで予測
y_pred = rfr.predict(X_test)
# 予測結果の評価(平均二乗誤差)
mse = mean_squared_error(y_test, y_pred)
print(f'Mean Squared Error: {mse}')
このデータセットも価格の予測を行うタスクですので、同じように回帰問題として扱うことができます。
user:
次のような結果が得られました。
Mean Squared Error: 0.2553684927247781
assistant:
素晴らしい結果です。Mean Squared Error(MSE)は平均二乗誤差のことで、予測値と実際の値との差を二乗したものの平均値です。つまり、予測値が実際の値からどれだけずれているかを示す指標で、その値が0に近いほど良いモデルと言えます。
今回は0.255という結果が得られました。この値が小さいとは限らないので、一概に良いとは言えませんが、一般的にはこれはまずまずの結果と考えられます。結果の評価は、他のモデルや他の試行と比較することで相対的に行います。
それでは次に、Isolation Forestについて進めていきましょう。
user:
ありがとうございます。それでは、Isolation Forest について学ぶための Python コードを書いてください。その際に、コード中で説明を日本語でできるだけ詳しく書いてください。
assistant:
もちろんです。Isolation Forestは異常検知をするためのアルゴリズムで、以下にそのためのコードを示します。ここでは、scikit-learnの内部にあるmake_blobs
関数を使って、正常データと異常データを生成しています。
import numpy as np
from sklearn.ensemble import IsolationForest
from sklearn.datasets import make_blobs
# 正常データと異常データの生成
blobs_params = dict(random_state=0, n_samples=300, n_features=2)
data = make_blobs(centers=[[0, 0], [0, 0]], cluster_std=[.5, .5], **blobs_params)[0]
data = np.concatenate([data, np.random.uniform(low=-6, high=6, size=(20, 2))], axis=0) # 異常データの追加
# Isolation Forestモデルの作成
clf = IsolationForest(random_state=0)
# 学習
clf.fit(data)
# 異常スコアの計算 (-1: 異常, 1: 正常)
scores = clf.predict(data)
print(scores)
このコードでは、make_blobs
関数を用いて複数のクラスタを持つデータを生成し、一部のデータを異常な位置に配置しています。そして、Isolation Forestのモデルを作成し、このデータセットにフィットさせています。
Isolation Forestは、孤立するまでのパス長(根からノードまでの距離)を異常スコアとして計算します。異常値は一般的に少なく、その結果として木のパスが短くなる傾向にあります。これを利用して、異常なデータを検出します。
.predict()
メソッドを実行すると、それぞれのデータポイントが異常(-1)か正常(1)かを示す配列が返されます。
user:
次のような結果が得られました。
[ 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 1 -1 1 -1
-1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1]
assistant:
結果が出ましたね!結果から見ると、ほとんどのデータポイントは正常(1)と予測され、一部のデータポイントが異常(-1)と予測されています。
ここで注意すべき点は、Isolation Forestが異常スコアを出すとき、「異常」か「正常」かという二値ではなく、データの異常度をスコアリングします。しかし.predict()
メソッドを使用すると、そのスコアが閾値(既定値では0.5)を超えたかどうかに基づいて-1または1の予測結果を出します。
今回の結果では、IsolationForestが一部のデータを異常と判定したことが確認できます。これはコードに記述した通り、一部のデータはランダムに生成し、他のデータと明確に分離しているためです。
異常検知の結果を視覚的に理解するためには、結果をプロットしてみることも有効です。matplotlib等のライブラリを用いて、2次元データの分布と、各データが正常か異常かを色分けすることで、どのデータが異常と判断されたのかを視覚的に理解することができます。
user:
一通りやってみたところで、Random Forest 分類モデルに話を戻したいと思います。 ランダムフォレストは決定木の発展形だと思いますが、ランダムフォレストによる分類モデルと決定木による分類モデルの結果の違いがデモンストレーションできるようなPythonコードを書いて、結果を可視化することはできますか?
assistant:
もちろんです。2つのアルゴリズムの違いを理解するために、ここでは単一の決定木とランダムフォレストとで同じデータを分類し、その決定境界も描画してみましょう。
まずは、シンプルな合成データセットを作成し、単一の決定木とランダムフォレストの両者を訓練します。その後、2つのモデルの決定境界を描画して比較します。
以下にコードを示します。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_moons
from sklearn.tree import DecisionTreeClassifier
from sklearn.ensemble import RandomForestClassifier
from sklearn.model_selection import train_test_split
# データセットの生成
X, y = make_moons(n_samples=500, noise=0.30, random_state=42)
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, random_state=42)
# 決定木の作成
tree_clf = DecisionTreeClassifier(random_state=42)
tree_clf.fit(X_train, y_train)
# ランダムフォレストの作成
rnd_clf = RandomForestClassifier(n_estimators=500, max_leaf_nodes=16, n_jobs=-1, random_state=42)
rnd_clf.fit(X_train, y_train)
# 決定境界をプロットする関数定義
def plot_decision_boundary(clf, X, y, axes=[-1.5, 2.5, -1, 1.5], alpha=0.5, contour=True):
x1s = np.linspace(axes[0], axes[1], 100)
x2s = np.linspace(axes[2], axes[3], 100)
x1, x2 = np.meshgrid(x1s, x2s)
X_new = np.c_[x1.ravel(), x2.ravel()]
y_pred = clf.predict(X_new).reshape(x1.shape)
custom_cmap = plt.cm.bwr
plt.contourf(x1, x2, y_pred, alpha=0.3, cmap=custom_cmap)
plt.plot(X[:, 0][y==0], X[:, 1][y==0], "bo", alpha=alpha)
plt.plot(X[:, 0][y==1], X[:, 1][y==1], "r^", alpha=alpha)
plt.axis(axes)
plt.figure(figsize=(11, 4))
plt.subplot(121)
plot_decision_boundary(tree_clf, X, y)
plt.title("Decision Tree")
plt.subplot(122)
plot_decision_boundary(rnd_clf, X, y)
plt.title("Random Forest")
plt.show()
このコードでは、make_moons
関数を使って単純な非線形分類問題を作成し、それぞれ決定木とランダムフォレストで訓練した後、各モデルが生成する決定境界を描画しています。
この描画からわかるように、単一の決定木(左側の図)はちょっと過学習している(決定境界がデータにフィットしすぎている)のに対して、ランダムフォレスト(右側の図)はよりスムーズな境界を生成し、全体的により一般化された予測を行っています。これはランダムフォレストが多数の決定木の予測を平均するため、過学習の影響が減少し、より一般化された予測が可能になることを示しています。
user:
ありがとうございます。同様に、ランダムフォレストによる回帰モデルと決定木による回帰モデルの結果の違いがデモンストレーションできるようなPythonコードを書いて、結果を可視化することはできますか?
assistant:
はい、ランダムフォレストと決定木の回帰モデルでの結果の違いを可視化するPythonのコードを書くことは可能です。
以下に示すコードでは、乱数を用いた簡単なデータセットを作成し、それを基に決定木とランダムフォレストの回帰モデルを訓練し、その結果をプロットします。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.tree import DecisionTreeRegressor
from sklearn.ensemble import RandomForestRegressor
# データセットの作成
rng = np.random.RandomState(42)
x = 10*rng.rand(80)
y = np.sin(x) + rng.randn(80)/6
x_test = np.linspace(0, 10, 500)
# 決定木の作成と訓練
tree_reg = DecisionTreeRegressor(max_depth=3)
tree_reg.fit(x[:, np.newaxis], y)
# ランダムフォレストの作成と訓練
forest_reg = RandomForestRegressor(n_estimators=100, max_depth=3, random_state=42)
forest_reg.fit(x[:, np.newaxis], y)
# 予測値の取得
y_tree = tree_reg.predict(x_test[:, np.newaxis])
y_forest = forest_reg.predict(x_test[:, np.newaxis])
# プロット
plt.figure(figsize=(10, 4))
plt.plot(x, y, "b.", label="Training points")
plt.plot(x_test, y_tree, "g-", label="Decision Tree", linewidth=2)
plt.plot(x_test, y_forest, "r-", label="Random Forest", linewidth=2)
plt.xlabel("$X$", fontsize=16)
plt.ylabel("$Y$", fontsize=16, rotation=0)
plt.legend(loc="best", fontsize=14)
plt.show()
このコードでは、回帰タスクのために簡単な人工的なデータセットを作成し、ランダムフォレストと決定木の両者を訓練しています。回帰タスクでは、訓練データ(青色の点)に対して、回帰モデルがどのようにフィットするかを緑色と赤色の線で示しています。ここで緑色の線は単一の決定木による予測、赤色の線はランダムフォレストによる予測を表しています。
描画からわかるように、ランダムフォレストの方が決定木よりもスムーズな予測を生成し、全体的により一般化された予測を行っています。これはランダムフォレストが多数の決定木の予測を平均するため、過学習の影響が減少し、より一般化された予測が可能になることを示しています。
user:
ありがとうございます。それでは、アイソレーションフォレストによる異常検知モデルと、他の異常検知モデルの結果の違いがデモンストレーションできるようなPythonコードを書いて、結果を可視化することはできますか?
assistant:
はい、それらの異常検知手法を比較してみましょう。ここでは、Local Outlier Factor(LOF)アルゴリズムとIsolation Forestを比較します。これらはいずれもScikit-Learnライブラリから利用可能です。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_blobs
from sklearn.ensemble import IsolationForest
from sklearn.neighbors import LocalOutlierFactor
# データセットの作成
blobs_params = dict(random_state=0, n_samples=300, n_features=2)
data = make_blobs(centers=[[0, 0], [0, 0]], cluster_std=[.5, .5], **blobs_params)[0]
data = np.concatenate([data, np.random.uniform(low=-6, high=6, size=(20, 2))], axis=0) # 異常データの追加
# それぞれのモデルの作成
clf_if = IsolationForest(contamination=0.1, random_state=0)
clf_lof = LocalOutlierFactor(n_neighbors=20, contamination=0.1)
# 学習と予測
pred_if = clf_if.fit_predict(data) # Isolation Forest
pred_lof = clf_lof.fit_predict(data) # Local Outlier Factor
# それぞれの異常スコアの計算 (-1: 異常, 1: 正常)
anomaly_score_if = clf_if.decision_function(data)
anomaly_score_lof = -clf_lof.negative_outlier_factor_
# 結果のプロット
fig, axs = plt.subplots(1, 2, figsize=(20, 10))
axs[0].scatter(data[:, 0], data[:, 1], color=np.where(pred_if==1, 'black', 'red'))
axs[0].set_title('Isolation Forest')
axs[1].scatter(data[:, 0], data[:, 1], color=np.where(pred_lof==1, 'black', 'red'))
axs[1].set_title('Local Outlier Factor')
plt.show()
このプログラムでは、まず人工的にデータを生成し、その上でIsolation ForestとLocal Outlier Factor(LOF)の2つの異常検知モデルをそれぞれ適用しています。その後、結果を2つのサブプロットに描画しています。
赤色の点が異常値(異常スコアが閾値を超えたデータポイント)、黒色の点が正常値と予測されたデータポイントを表します。このように2つの異常検知手法を比較することで、手法による検知結果の違いを視覚的に理解することができます。
なお、上記コードではn_neighbors
とcontamination
のパラメータを調整していますが、これらのパラメータはLOFとIsolation Forestの結果に影響を与えます。n_neighbors
はLOFにおける近傍点の数で、これが小さいとノイズに敏感になります。contamination
はデータセット中の外れ値の割合を指すパラメータであり、これより高いスコアを持つサンプルが外れ値と判断されます。状況に応じて適宜調整してください。
user:
この2つはちょっと違いが分かりにくいですね。異常値と正常値を分ける曲線(曲面)を描くか、あるいは、それぞれの異常検知モデルによって計算されたデータ密度をカラーマップで表示するとか、そういう工夫をすればもっと違いがわかるような気がします。お願いできますか?
assistant:
それならば、データ領域全体の異常スコアをヒートマップとしてプロットすることで、各モデルがどのようにデータの異常度を評価しているかを視覚化することが可能です。
では、これを実装してみましょう。ここでも引き続きLocal Outlier FactorとIsolation Forestを比較します。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_blobs
from sklearn.ensemble import IsolationForest
from sklearn.neighbors import LocalOutlierFactor
# データセットの作成
blobs_params = dict(random_state=0, n_samples=300, n_features=2)
data = make_blobs(centers=[[0, 0], [0, 0]], cluster_std=[.5, .5], **blobs_params)[0]
data = np.concatenate([data, np.random.uniform(low=-6, high=6, size=(20, 2))], axis=0) # 異常データの追加
# それぞれのモデルの作成
clf_if = IsolationForest(contamination=0.1, random_state=0)
clf_lof = LocalOutlierFactor(n_neighbors=20, contamination=0.1)
# 学習と予測
pred_if = clf_if.fit_predict(data) # Isolation Forest
pred_lof = clf_lof.fit_predict(data) # Local Outlier Factor
# データ領域全体の異常スコアの計算
x_min, y_min = data.min(axis=0) - 1
x_max, y_max = data.max(axis=0) + 1
xx, yy = np.meshgrid(np.linspace(x_min, x_max, 50), np.linspace(y_min, y_max, 50))
zz_if = clf_if.decision_function(np.c_[xx.ravel(), yy.ravel()])
zz_if = zz_if.reshape(xx.shape)
zz_lof = clf_lof._decision_function(np.c_[xx.ravel(), yy.ravel()])
zz_lof = zz_lof.reshape(xx.shape)
# 結果のプロット(ヒートマップ + サンプル点)
fig, axs = plt.subplots(1, 2, figsize=(20, 10))
cmap = plt.get_cmap('PiYG')
cont_if = axs[0].contourf(xx, yy, zz_if, cmap=cmap, alpha=0.3)
axs[0].scatter(data[:, 0], data[:, 1], color=np.where(pred_if==1, 'black', 'red'))
axs[0].set_title('Isolation Forest')
fig.colorbar(cont_if, ax=axs[0])
cont_lof = axs[1].contourf(xx, yy, zz_lof, cmap=cmap, alpha=0.3)
axs[1].scatter(data[:, 0], data[:, 1], color=np.where(pred_lof==1, 'black', 'red'))
axs[1].set_title('Local Outlier Factor')
fig.colorbar(cont_lof, ax=axs[1])
plt.show()
このコードは、データ領域全体についてIsolation ForestとLOFのそれぞれが出力する異常スコアを計算し(zz_ifとzz_lof)、それらをヒートマップとして描画しつつ、元のデータポイントも同時にプロットしています。
ヒートマップで表現される異常スコアの値によって、各モデルがどの地点を「異常」であると判断しているか(つまり、どの地点の異常スコアが高いか)がわかります。これを通じて、2つの異常検知アルゴリズムの動作の違いをより具体的に理解することができます。
user:
次のエラーを修正したコードを書いてください。
---------------------------------------------------------------------------
AttributeError Traceback (most recent call last)
Cell In[8], line 26
24 zz_if = clf_if.decision_function(np.c_[xx.ravel(), yy.ravel()])
25 zz_if = zz_if.reshape(xx.shape)
---> 26 zz_lof = clf_lof._decision_function(np.c_[xx.ravel(), yy.ravel()])
27 zz_lof = zz_lof.reshape(xx.shape)
29 # 結果のプロット(ヒートマップ + サンプル点)
AttributeError: 'LocalOutlierFactor' object has no attribute '_decision_function'
assistant:
LocalOutlierFactorには、新しいサンプルに対して予測を行うための決定関数が公開されていません(Isolation Forestのように)。そのため_decision_function
なるものは存在しないためエラーが出てしまいます。
しかし、LOFは訓練データに対する異常スコアは計算することができます。これはnegative_outlier_factor_
という属性に保存されています。この値は-1から-infまでの範囲を持ち、値が小さいほど異常であると判断されます。
データセット全体の異常スコアを計算する代わりに、訓練データに対する異常スコアだけを可視化するためのコードは以下のようになります。
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_blobs
from sklearn.ensemble import IsolationForest
from sklearn.neighbors import LocalOutlierFactor
# データセットの作成
blobs_params = dict(random_state=0, n_samples=300, n_features=2)
data = make_blobs(centers=[[0, 0], [0, 0]], cluster_std=[.5, .5], **blobs_params)[0]
data = np.concatenate([data, np.random.uniform(low=-6, high=6, size=(20, 2))], axis=0) # 異常データの追加
# それぞれのモデルの作成
clf_if = IsolationForest(contamination=0.1, random_state=0)
clf_lof = LocalOutlierFactor(n_neighbors=20, contamination=0.1)
# 学習と予測
pred_if = clf_if.fit_predict(data) # Isolation Forest
pred_lof = clf_lof.fit_predict(data) # Local Outlier Factor
# 結果のプロット
fig, axs = plt.subplots(1, 2, figsize=(20, 10))
cmap = plt.get_cmap('PiYG')
sc = axs[0].scatter(data[:, 0], data[:, 1], c=clf_if.decision_function(data), cmap=cmap)
axs[0].set_title('Isolation Forest')
fig.colorbar(sc, ax=axs[0])
sc = axs[1].scatter(data[:, 0], data[:, 1], c=-clf_lof.negative_outlier_factor_, cmap=cmap)
axs[1].set_title('Local Outlier Factor')
fig.colorbar(sc, ax=axs[1])
plt.show()
上記プログラムは各データ点に対する異常スコアをカラーマッピングしていますので、Local Outlier FactorとIsolation Forestがどのようにデータポイントを異常と評価しているかを比較できます。ただしこの方法での可視化では、訓練データ上での結果しか見ることができないため注意が必要です。
user:
うん、違うことはわかりますが、どのように違うか、なぜその違いが生まれるかは、まだ分かりにくいですね。
assistant:
おっしゃる通りで、Isolation Forest(IF)とLocal Outlier Factor(LOF)は異なる原理に基づいて動作しており、それが異常検知の結果にも影響します。
Isolation Forestは、ランダムに特徴を選び、その特徴のランダムな値でデータを分割し続けて一つのデータを「分離」します。それをたくさんの決定木(森)で行い、データが分離するまでの平均パス(木の深さ)が短いデータほど異常と判定します。ここでは、異常なデータは稀であるため、早く分離できるという仮定に基づいています。
一方、Local Outlier Factorは、k-nearest neighbor algorithmに基づいており、あるデータの周囲に他のデータがどれだけ密集しているか(密度)を計算します。そのデータの密度が、その周囲のデータたちの密度と比べて極端に低い場合、そのデータを異常と判断します。
これら二つの手法は、データの密度による異常検知と、データの分離による異常検知と、全く異なるアプローチを取っているため、同じデータでも結果が異なることがあります。このためどちらの手法が優れているとは一概には言えず、具体的な問題やデータによります。
例えば、データが密度の低い領域に散らばっていても、その模様が一定であるような場合(例えば、均一に分布しているノイズデータなど)は、Isolation Forestはそのようなデータを正常値だと扱います。しかしLocal Outlier Factorはそれを異常だと扱うかもしれません。
逆に、データが密度の高い領域にあるが、それが他のデータから容易に分離出来る一部の領域に偏っている場合は、Local Outlier Factorはそこを正常値と扱いますが、Isolation Forestは異常だと判断するかもしれません。
このように、データの性質と解きたい問題により、適切な手法を選ぶことが重要です。両方の結果を比較し、ドメイン知識を用いて解釈するのも一つの方法です。もしくはクロスバリデーションなどを用いて、事前にモデルの性能を比較検討することも可能です。
user:
ありがとうございます。それでは、ここからさらに、実装を通じてアルゴリズムの理解を深めたいと思います。ランダムフォレストによる分類モデルを学ぶためのPythonコードを書いてください。その際に、sklearn.ensemble を使わず、自前で実装してください。コード中にて日本語でできるだけ詳しく説明を書いてください。
assistant:
以下に、ランダムフォレストをPythonで自前で実装するためのコードの例を記載します。
ただし完全にスクラッチで実装するとなると、コード量が多くなるため、ランダムフォレストがどのように動いているかの主要な部分について実装します。
import random
import numpy as np
from sklearn.tree import DecisionTreeClassifier
from sklearn.metrics import accuracy_score
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.datasets import load_iris
class RandomForestClassifierScratch:
def __init__(self, n_estimators=100):
#n_estimatorsに設定した数だけ決定木を作成する
self.n_estimators = n_estimators
self.trees = [DecisionTreeClassifier() for _ in range(n_estimators)]
def fit(self, X, y):
#データのリサンプリングをn_estimatorsの数だけ行い、そのサンプルに対してそれぞれ学習を行う。
for i in range(self.n_estimators):
#データのサンプリング(bootstrap sampling)
sampled_indices = random.choices(range(len(X)), k=len(X)) #重複を許してランダムにインデックスを選択
X_sampled = X[sampled_indices]
y_sampled = y[sampled_indices]
#学習
self.trees[i].fit(X_sampled, y_sampled)
def predict(self, X):
pred_all = np.zeros((X.shape[0], self.n_estimators))
#それぞれの決定木で予測を行う
for i, tree in enumerate(self.trees):
pred_all[:, i] = tree.predict(X)
#多数決で最終的な予測を決定する
pred_majority_votes = np.apply_along_axis(lambda x: np.bincount(x.astype(int)).argmax(), axis=1, arr=pred_all)
return pred_majority_votes
# データをロード
iris = load_iris()
X = iris.data
y = iris.target
# 訓練データとテストデータに分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=0)
# ランダムフォレストのインスタンスを生成し、学習と予測を行う
rfc = RandomForestClassifierScratch(n_estimators=100)
rfc.fit(X_train, y_train)
y_pred = rfc.predict(X_test)
# 予測結果の確認
print('Accuracy: {}'.format(accuracy_score(y_test, y_pred)))
ランダムフォレストは、ランダムに選択したサンプリングデータを用いて多数の決定木を学習し、それぞれの決定木で予測を行った後、最終的な予測を多数決により決定します。
user:
Accuracy: 1.0
という結果が得られました。
assistant:
素晴らしいですね!ランダムフォレストがIrisデータセットに対して高い精度で予測できています。ランダムフォレストは複数の決定木を統合することで、一つの決定木だけを用いるよりも堅牢で汎用性の高いモデルを作ることができます。
ただし、今回の結果が精度1.0(つまり100%)という完全な予測が得られたことは、使用したデータセットがIrisデータセットという比較的簡単なものだったからです。より複雑なデータセットになると、誤分類が発生することもあるでしょう。
さらに、一回の実行で高い精度が得られたとしても、このモデルが他の状況やデータでも高い性能を発揮するかは確認する必要があります。モデルの評価は、様々なデータを用いて繰り返し行うことが重要です。
今回のランダムフォレストの自作実装を通じて、アルゴリズムの理解が深まったことと思います。機械学習の学習を進める上で、自分でコードを書くことはとても有効な学習方法だと思いますので、ぜひ続けていただければと思います。
user:
「#データのサンプリング(bootstrap sampling)」の部分が重要だと思いますが、説明をお願いしていいですか?
assistant:
もちろんです!「ブートストラップサンプリング(bootstrap sampling)」はランダムフォレストの重要な要素の一つです。
ブートストラップサンプリングとは、元のデータセットから重複を許してランダムにデータを選び出すサンプリング手法です。サンプリング後のデータセットのサイズは元のデータセットと同じになりますが、一部のデータが重複して選ばれ、一方で選ばれないデータも出てきます。このようにすることで、元のデータセットとは異なる、新しいデータセットを作り出すことができます。
ランダムフォレストは多数の決定木を用いて学習を行いますが、全ての決定木が同じデータで学習を行うと、同じような決定木ができてしまい多様性が失われてしまいます。それを防ぐために、ブートストラップサンプリングを用いて、それぞれ異なる学習データで決定木を学習させます。
このような「多様性」は、ランダムフォレストの性能向上に大きく寄与しています。それぞれの決定木が少しずつ異なる特徴を捉えて予測を行うことで、多数決による予測結果はより堅牢で一般化されたものになります。逆に言うと、各決定木が同じ学習データで学習を行った場合、全ての決定木が同じような間違いを犯す可能性があるため、ブートストラップサンプリングによる多様性は重要となります。
以上がブートストラップサンプリングとそのランダムフォレストにおける役割の説明となります。分かりにくい点がありましたら、お気軽にお知らせください。
user:
上記の簡易型ランダムフォレスト分類モデルでは実装できていなくて、scikit-learnのランダムフォレスト分類モデルでは実装できている部分について、詳しく説明してください。
assistant:
上記の簡易型ランダムフォレストの実装では重要ないくつかの点を省略しています。本当のランダムフォレストアルゴリズムには以下のような特徴があり、scikit-learnの RandomForestClassifier はこれらを実装しています。
-
フィーチャーバギング(データ列のサブセット選択): 上記の簡易版では、決定木の学習時にすべての特徴量を使用しています。しかし本来のランダムフォレストでは、各決定木の最適な分割を求める際に使用する特徴量のサブセットをランダムに選びます。これにより各決定木が異なった特徴量を使用して学習を行うため、モデル全体としてさまざまな特徴を捉える能力を向上させます。
-
ハイパーパラメータチューニング: scikit-learnのRandomForestClassifierは様々なハイパーパラメータを調整することができます。例えば、決定木の最大の深さ(max_depth)、各ノードで必要な最小サンプル数(min_samples_split)などを調整することができます。これによりモデルの過学習や未学習を防ぎ、より良い汎化性能を得ることが可能です。
-
不均衡データへの対応: 不均衡なデータセットに適用するために、scikit-learnのRandomForestClassifierは"balanced"や"balanced_subsample"などのように、クラスの重みを考慮したブートストラップサンプリングを行う機能を提供しています。
-
決定木の剪定: scikit-learnの決定木は「剪定」機能を持っています。剪定は複雑すぎるモデルを簡略化し、過学習を防ぐために行われます。
-
特徴量の重要度: scikit-learnのRandomForestClassifierは特徴量の重要度を計算することができて、これによりどの特徴量が予測に寄与しているか把握することができます。
以上のような機能は、高い精度と一般化性能を得るために重要ですが、コードが複雑になるため上記の簡易版では省略しています。実践においては、通常は scikit-learn のようなライブラリを用いてこれらの機能を使用します。
user:
「不均衡データへの対応」に関して、"balanced"や"balanced_subsample"について、もっと詳しく説明してください。
assistant:
不均衡データとは、クラスラベルの分布が均等でないデータのことを指します。例えば、あるクラスが他のクラスに比べて大幅に多い数のサンプルを持つような場合です。不均衡データに対して通常の手法で機械学習を行うと、多数派のクラスにモデルが引っ張られてしまい、少数派のクラスの予測性能が低下することがよくあります。
scikit-learnのRandomForestClassifierで提供されている"class_weight"パラメータは、このような不均衡データに対応するための一つの手段となります。"balanced"または"balanced_subsample"を指定することで、クラスの重み付けを行うことができます。
-
"balanced": それぞれのクラスがn_samples(サンプルの総数)/(n_classes(クラスの総数) * np.bincount(y)(各クラスのサンプル数))に反比例した重みを持つようになります。つまり、サンプル数が少ないクラスの重みが大きく、多いクラスの重みが小さくなります。
-
"balanced_subsample": "balanced"とほぼ同じですが、ブートストラップサンプル(各決定木が学習に使用するサンプル)に基づいて重みを計算します。サンプリングが行われる度に重みが再計算されるため、各決定木のクラスの重みは若干異なることになります。
クラスの重み付けにより、少数派のクラスのサンプルがモデル学習時に重要視されるようになり、多数派のクラスにモデルが引っ張られることを防ぐことが可能になります。
user:
ハイパーパラメータチューニングと、剪定については、決定木のものと同じでしょうか?
assistant:
はい、その通りです。ハイパーパラメータチューニングと剪定は、決定木とランダムフォレストで基本的に同じです。
ハイパーパラメータは、モデル学習の前に設定する、モデルの学習方法を決めるパラメータのことを指します。ハイパーパラメータの設定により、モデルの性能や過学習・未学習の状態を調整することが可能です。決定木やランダムフォレストでは、以下のようなハイパーパラメータがよく調整されます。
- ツリーの最大深度(
max_depth
) - ノード分割に必要な最小サンプル数(
min_samples_split
) - リーフノードに必要な最小サンプル数(
min_samples_leaf
) - 分割に考慮する特徴量の数(
max_features
)
剪定(Pruning)とは、複雑すぎるモデル(過学習)を簡略化し、汎化性能を上げるために行います。決定木では、ツリーがあまりに深くなりすぎると特定のデータに過度に対応したモデル(過学習)となる可能性があります。そのため、ある条件(例えば、ツリーの深さがmax_depth
以上になった場合など)を満たすと、それ以上ツリーを深くするのをやめる(剪定する)ことが一般的な手法となっています。
ただし、ランダムフォレストは複数の決定木を組み合わせて予測を行うため、個々の決定木が過学習していても多数決により予測結果が安定します。そのため、剪定が必ずしも必要であるわけではない、またはランダムフォレストの場合は剪定が行われない場合もあります。
user:
ちょっと私の記憶が曖昧ですが、特徴量の重要度は、決定木では行えないんでしたっけ?
assistant:
いいえ、決定木でも特徴量の重要度を計算することは可能です。
特徴量の重要度とはその名の通り、特徴量がどれだけ予測に寄与しているかを示す指標で、決定木では一般的にGini ImportanceまたはMean Decrease Impurity(MDI)と呼ばれる指標が用いられます。
これは、各決定木ノードでの不純度(通常はジニ不純度あるいはエントロピー)の減少量を、そのノードで使用された特徴量に対して累積したものです。不純度が大きく減少した特徴量ほど、その特徴量は目的変数の予測に寄与していると考えることができます。
ランダムフォレストでは、それぞれの決定木で計算した特徴量の重要度を平均することで、全体の特徴量の重要度を計算します。こちらも一般的にはGini Importanceが用いられます。
なお、特徴量の重要度はあくまでそのモデルにおける相対的な重要性を示すものであり、全ての特徴量の重要度の合計が1になるように正規化されます。また、すべてのデータと目的変数との関係性を完全に表現するものではないため、解釈には注意が必要です。
user:
ランダムフォレストでは、単に平均するだけなんですね。
assistant:
その通りです。ランダムフォレストでは、それぞれの決定木が学習する際に、ランダムに選んだ特徴量のサブセットから最良の特徴量と閾値を選びます。そのため、各決定木はそれぞれ異なる特徴量を重視して分割を行います。
ランダムフォレストの特徴量の重要度は、個々の決定木の特徴量の重要度を集約したものと考えることができます。具体的には、全ての決定木に対して特徴量の重要度を計算し、それらを平均することで、各特徴量がランダムフォレスト全体でどれだけの重要性を持つかを評価します。これにより、全体の特徴量の重要度が得られます。
この手法は非常に直感的で、また各決定木が異なる特徴量を重視することでモデル全体として多様な特徴を捉える能力を持つというランダムフォレストの特徴を反映しています。しかし、ランダムフォレストに限らず、特徴量の重要度はあくまでそのモデルにおける「相対的な」重要性を示すものであることを忘れないでください。実際のところ、どの特徴量が本当に重要なのかは、問題の性質やデータの性質によるため、特徴量の重要度はあくまで参考の一つとして考えるのが適切です。
user:
sklearn.ensemble.RandomForestClassifier と同等のものを、sklearn.tree.DecisionTreeClassifier と sklearn.ensemble.BaggingClassifier を使って作れますか?
assistant:
scikit-learnには、「sklearn.tree.DecisionTreeClassifier」と「sklearn.ensemble.BaggingClassifier」を使用してランダムフォレストを手動で作る方法があります。
以下にその実装例を示します。
from sklearn.ensemble import BaggingClassifier
from sklearn.tree import DecisionTreeClassifier
tree = DecisionTreeClassifier(max_features='sqrt', random_state=42)
bagging = BaggingClassifier(tree, n_estimators=100, random_state=42)
bagging.fit(X_train, y_train)
この例では、まず「DecisionTreeClassifier」で決定木を作ります。このときパラメータ 'max_features' に 'sqrt' を設定することで、各決定木が学習する際に使用する特徴量をランダムに選びます。
次に「BaggingClassifier」を作りますが、こちらがランダムフォレストの主要部分となります。ここでは作成した決定木を第一引数に指定し、パラメータ 'n_estimators' で決定木(エスティメータ)の数を指定します。
以上で、ランダムフォレストのように動作するモデルが作れます。ただし、ランダムフォレストと完全に等価なものではありません。例えば「RandomForestClassifier」の方が特徴量の重要度を計算する際の処理など、一部の詳細が異なります。また、「RandomForestClassifier」の方が実装が最適化されており、計算速度も高速です。
最終的には、実際の問題に対してどのモデルがより良い性能を発揮するか、交差検証などを行って確認することが重要です。
user:
ありがとうございます。それでは、ランダムフォレストによる回帰モデルを学ぶためのPythonコードを書いてください。その際に、sklearn.ensemble を使わず、自前で実装してください。コード中にて日本語でできるだけ詳しく説明を書いてください。
assistant:
ランダムフォレストの回帰(Random Forest Regression)モデルを自前で作成するためには、まず決定木(Decision Tree)の回帰モデルを作成する必要があります。以下に一部を簡略化した例を記載します。
まず基本的なアルゴリズムは以下の通りです。
- データセットからランダムにサンプルを選び、ブートストラップデータセットを生成する(サンプリングは復元抽出)。
- 決定木を構築する。各ノードでの特徴量の選択はランダムに行う。
- ステップ1と2を繰り返し、複数の決定木を生成する。
- 予測を行う際には、各決定木の予測結果を平均して最終的な予測値を得る。
上記手順ですが、回帰の場合の決定木の作成について具体的な実装を行うと複雑になるため、以下に全体の流れを模擬的に示す簡易的なコードを提供します。実際の用途にはscikit-learnなどのライブラリを利用すべきです。
import numpy as np
from sklearn.tree import DecisionTreeRegressor
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.datasets import make_regression
# モックのデータセットの生成
X, y = make_regression(n_samples=1000, n_features=20, random_state=42)
# データセットを学習用とテスト用に分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
n_trees = 100
n_instances = X_train.shape[0]
# 決定木群のリストを初期化
trees = []
# ブートストラップサンプリングと決定株の構築
for _ in range(n_trees):
bootstrap_indices = np.random.choice(n_instances, size=n_instances, replace=True)
X_bootstrap = X_train[bootstrap_indices, :]
y_bootstrap = y_train[bootstrap_indices]
tree = DecisionTreeRegressor(max_features='sqrt', random_state=42)
tree.fit(X_bootstrap, y_bootstrap)
trees.append(tree)
# テストデータに対する予測(各決定木の予測結果を平均)
y_preds = np.array([tree.predict(X_test) for tree in trees])
y_pred = np.mean(y_preds, axis=0)
print(y_pred)
このコードでは、まずモックのデータセットを生成し、それを学習用とテスト用に分割します。次にランダムフォレストを構築しますが、これは100個の決定木からなるものとします。それぞれの決定木は、ブートストラップサンプリングにより選ばれたデータを基に作成されます。そして最後に、各決定木の予測結果を平均することで最終的な予測を得ます。
user:
おおっと、RandomForestを表すクラスを作らずに実装しましたね。
assistant:
すみません、確かにクラスを作成するという要望に対して、直接的に実装を行ってしまいました。これをRandomForestRegressorクラスを作成して実装すると、以下のようになります。
import numpy as np
from sklearn.tree import DecisionTreeRegressor
class RandomForestRegressor:
def __init__(self, n_trees=100):
self.n_trees = n_trees
# 決定木メンバを保存するリスト
self.trees = []
def fit(self, X, y):
'''学習データに対して、ランダムフォレストの学習を行うメソッド'''
n_instances = X.shape[0]
# ブートストラップサンプリングと決定株の構築
for _ in range(self.n_trees):
bootstrap_indices = np.random.choice(n_instances, size=n_instances, replace=True)
X_bootstrap = X[bootstrap_indices, :]
y_bootstrap = y[bootstrap_indices]
tree = DecisionTreeRegressor(max_features='sqrt', random_state=42)
tree.fit(X_bootstrap, y_bootstrap)
self.trees.append(tree)
def predict(self, X):
'''予測を行うメソッド'''
# 各決定木の予測結果を平均
y_preds = np.array([tree.predict(X) for tree in self.trees])
return np.mean(y_preds, axis=0)
このクラスを用いてランダムフォレスト回帰器を学習し、予測を行うには以下のようにします。
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.datasets import make_regression
# モックのデータセットの生成
X, y = make_regression(n_samples=1000, n_features=20, random_state=42)
# データセットを学習用とテスト用に分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# ランダムフォレスト回帰器の学習
rfr = RandomForestRegressor(n_trees=100)
rfr.fit(X_train, y_train)
# テストデータに対する予測
y_pred = rfr.predict(X_test)
このように、クラスとして実装することでコードの構成が明確になり、また再利用や拡張も容易に行えます。
user:
いえいえ、いいんです。決定木とランダムフォレストの大きな違いが、ブートストラップにあることがよく分かるコードでよかったです。
assistant:
ご理解いただきありがとうございます。
はい、その通りです。決定木とランダムフォレストの大きな違いは、ブートストラップサンプリングにより複数の決定木を生成し、それらの予測結果を統合するところにあります。これにより、ランダムフォレストは決定木が持つ過学習という欠点を軽減し、より汎用的な予測性能を持ったモデルとなっています。
オブサーバー(袋詰め)方法とランダム化を組み合わせることで、少ない訓練データからでも効果的に予測性能の高いモデルを構築できるのがランダムフォレストの特長です。
しかし、ブートストラップサンプリングや多数決といった工夫を行うことで性能が向上する反面、個々の決定木と比べるとモデルの解釈が難しくなるというトレードオフも存在します。
以上、ご質問が他にあればどんどんお聞きください。どんな質問でもお答えいたします!
user:
上記で実装した簡易型ランダムフォレスト回帰モデルと、scikit-learnのランダムフォレスト回帰モデルの違いは、分類モデルによるそれと同じでしょうか?
assistant:
はい、その通りです。
上記の簡易型のランダムフォレスト回帰モデルと、scikit-learnのランダムフォレスト回帰モデル(RandomForestRegressor)との違いは、基本的には分類モデルによるそれと類似しています。
具体的な違いとしては以下のような点が挙げられます:
-
scikit-learnのRandomForestRegressorでは、各決定木におけるスプリットの品質は平均二乗誤差(MSE)により判定されます。一方、上記の簡易型モデルではこの点について制御は行っていません。
-
RandomForestRegressorでは、ブートストラップサンプルが生成される際にエントリー毎にサンプルが選ばれる確率が一様分布に従いますが、上記の簡易型モデルではこの点について制御は行っていません。
-
計算効率の観点では、scikit-learnのRandomForestRegressorはCythonで書かれた高度に最適化されたコードを使用し、大規模なデータセットでも効率的に計算できます。一方、上記の簡易型モデルはこのような最適化は行っていません。
また、一部は回帰モデルに特有の点もありますが、他にもバグの有無、不具合の対応など、メンテナンス性や信頼性、実用性の点でもscikit-learnの方が優れています。
なお、上記の簡易型モデルはあくまでランダムフォレストの基本的なアイデアを理解するためのものであり、実際の問題解決には適していません。予測性能や計算効率、安定性の点で、専門的に設計・開発・テストされたscikit-learnのようなライブラリを使用することを強くお勧めします。
user:
sklearn.ensemble.RandomForestRegressor と同等のものを、sklearn.tree.DecisionTreeRegressor と sklearn.ensemble.BaggingRegressor を使って作れますか?
assistant:
はい、scikit-learnには「sklearn.tree.DecisionTreeRegressor」と「sklearn.ensemble.BaggingRegressor」を使用してランダムフォレストを模倣する方法があります。以下にその実装例を示します。
from sklearn.ensemble import BaggingRegressor
from sklearn.tree import DecisionTreeRegressor
tree = DecisionTreeRegressor(max_features='sqrt', random_state=42)
bagging = BaggingRegressor(tree, n_estimators=100, random_state=42)
bagging.fit(X_train, y_train)
これは「BaggingClassifier」を使用した分類問題の例とほぼ同様です。まず「DecisionTreeRegressor」で決定木を作ります。ここでパラメータ 'max_features' に 'sqrt' を設定することで、各決定木が学習する際に使用する特徴量をランダムに選びます。
次に「BaggingRegressor」を作りますが、この部分がランダムフォレストの主要部分となります。ここでは作成した決定木を第一引数に指定し、森林(ランダムフォレスト)に含む決定木(エスティメータ)の数をパラメータ 'n_estimators' で指定します。
以上で、ランダムフォレストが模倣できます。ただし、これは完全に「RandomForestRegressor」と等価なものではありません。「RandomForestRegressor」の方がいくつかの点で最適化されており、計算速度も高速です。
また、全体的な動きは「RandomForestRegressor」に似ていますが、「RandomForestRegressor」の特性(例えば、特徴重要度の評価など)が全てこの方法で再現できるわけではありません。
したがって、必要に応じて「RandomForestRegressor」を直接使用し、その提供する機能を活用することを推奨します。
user:
ありがとうございます。それでは、アイソレーションフォレストを学ぶためのPythonコードを書いてください。その際に、sklearn.ensemble.IsolationForest を使わず、自前で実装してください。コード中にて日本語でできるだけ詳しく説明を書いてください。
assistant:
アイソレーションフォレストは異常検出手法の一つで、ランダムフォレストの考え方を応用したものです。データをランダムに分割し続けたとき、異常値は早い段階で個別に分割されるため、そのパス長が短い傾向がある、という基本思想に基づいています。
精度や計算速度等を考慮すると、実際の使用には組み込みのライブラリを使うことを強く推奨しますが、理解を深めるための簡易的な実装例を以下に示します。
import numpy as np
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.tree import DecisionTreeRegressor
class IsolationTree:
def __init__(self, h_max, size):
self.h_max = h_max
self.size = size
def fit(self, X):
self.split_feature = np.random.choice(X.shape[1])
self.split_value = np.random.uniform(X[:, self.split_feature].min(), X[:, self.split_feature].max())
self.left = None
self.right = None
X_left = X[X[:, self.split_feature] <= self.split_value]
X_right = X[X[:, self.split_feature] > self.split_value]
if len(X_left) > 2 and self.h_max > 1:
self.left = IsolationTree(self.h_max - 1, len(X_left))
self.left.fit(X_left)
else:
self.left = len(X_left)
if len(X_right) > 2 and self.h_max > 1:
self.right = IsolationTree(self.h_max - 1, len(X_right))
self.right.fit(X_right)
else:
self.right = len(X_right)
def path_length(self, x):
if isinstance(self.left, int):
if x[self.split_feature] <= self.split_value:
return self.h_max + self.c(len(self.left))
else:
return self.h_max + self.c(len(self.right))
else:
if x[self.split_feature] <= self.split_value:
return self.left.path_length(x)
else:
return self.right.path_length(x)
def c(self, size):
if size > 2:
return 2.0 * (np.log(size - 1) + 0.5772156649) - 2.0 * (size - 1.) / size
if size == 2:
return 1.
return 0.
class IsolationForest:
def __init__(self, n_trees=10, max_height=100):
self.n_trees = n_trees
self.max_height = max_height
self.trees = []
def fit(self, X):
for _ in range(self.n_trees):
random_indices = np.random.choice(X.shape[0], size=X.shape[0], replace=True)
X_sample = X[random_indices]
tree = IsolationTree(self.max_height, X_sample.shape[0])
tree.fit(X_sample)
self.trees.append(tree)
def score_samples(self, X):
scores = np.zeros(X.shape[0])
for tree in self.trees:
scores += [tree.path_length(x) for x in X]
scores /= len(self.trees)
return scores
これによって作られるモデルの使用方法は、
# データセット X の読み込み
# X = ...
# モデルの作成、学習
model = IsolationForest()
model.fit(X)
# スコアの取得
scores = model.score_samples(X)
以上のようになります。ただし、この実装はあくまで理解のための簡易的なもので、計算速度や精度等については全く考慮していません。また、特定のユースケースに合わせてパラメータを調整する等の詳細な設定も行っていません。
したがって、実際の作業ではライブラリの提供する機能を活用し、適切にハイパーパラメータを調整してモデルを作成することをおすすめします。
user:
あー、すみません、コード中の説明をもっと詳しくお願いします。
assistant:
申し訳ありません、コードの詳細な説明を追記しますね。
# Isolation Tree(アイソレーショントリー)を実装します。
class IsolationTree:
def __init__(self, h_max, size):
# h_maxは、木の高さの最大値
# sizeは、各ノードに分割されたデータの数
self.h_max = h_max
self.size = size
def fit(self, X):
# データの特徴量からランダムに一つ選び、その特徴量に基づいてデータを分割する値を決定します。
self.split_feature = np.random.choice(X.shape[1])
self.split_value = np.random.uniform(X[:, self.split_feature].min(), X[:, self.split_feature].max())
self.left = None
self.right = None
# データを分割します。
X_left = X[X[:, self.split_feature] <= self.split_value]
X_right = X[X[:, self.split_feature] > self.split_value]
# 左右の分割データそれぞれについて、もしデータ数が2以上かつ木の高さが最大値に達していないならば、再帰的に分割を続けます。
# そうでなければ、そのノードに分割されたデータ数を保存します。
if len(X_left) > 2 and self.h_max > 1:
self.left = IsolationTree(self.h_max - 1, len(X_left))
self.left.fit(X_left)
else:
self.left = len(X_left)
if len(X_right) > 2 and self.h_max > 1:
self.right = IsolationTree(self.h_max - 1, len(X_right))
self.right.fit(X_right)
else:
self.right = len(X_right)
def path_length(self, x):
# 入力されたデータを木の葉までたどるためのパスの長さを計算します。
if isinstance(self.left, int):
if x[self.split_feature] <= self.split_value:
return self.h_max + self.c(len(self.left))
else:
return self.h_max + self.c(len(self.right))
else:
if x[self.split_feature] <= self.split_value:
return self.left.path_length(x)
else:
return self.right.path_length(x)
def c(self, size):
# データが分割されたノードに入ったデータの数から調整量を計算します。
if size > 2:
return 2.0 * (np.log(size - 1) + 0.5772156649) - 2.0 * (size - 1.) / size
if size == 2:
return 1.
return 0.
# 作成したIsolationTreeを複数作って、IsolationForest(アイソレーションフォレスト)を構築します。
class IsolationForest:
def __init__(self, n_trees=10, max_height=100):
self.n_trees = n_trees
self.max_height = max_height
self.trees = []
def fit(self, X):
# 10個のIsolationTreeを作成し、データを学習させる。
for _ in range(self.n_trees):
random_indices = np.random.choice(X.shape[0], size=X.shape[0], replace=True)
X_sample = X[random_indices]
tree = IsolationTree(self.max_height, X_sample.shape[0])
tree.fit(X_sample)
self.trees.append(tree)
def score_samples(self, X):
# 各データに対して、全てのIsolationTreeの平均的なパスの長さを求めます。この値が小さいほど、そのデータは異常値とみなされます。
scores = np.zeros(X.shape[0])
for tree in self.trees:
scores += [tree.path_length(x) for x in X]
scores /= len(self.trees)
return scores
コードを理解する上で、アイソレーションフォレストの基本的なアイデアを理解しておくと良いでしょう。それは、異常なデータは普通のデータよりも早く孤立するというものです。つまり、異常なデータは少ない分割で孤立し、その結果、探索パスが短くなると予想されます。この性質を利用して、アイソレーションフォレストは各データ点の異常度を評価します。
user:
ありがとうございます。だいたい分かりました。ですが「# データが分割されたノードに入ったデータの数から調整量を計算します。」の部分が分かりません。詳しく教えてください。
assistant:
アイソレーションフォレストでは、木がある程度深さを増すにつれて、より少ないレコードが残ることになります。したがって、深さが増すにつれて木が分割できる可能性は低くなるため、深さのペナルティを小さくするための調整量を割り当てています。
def c(self, size)のメソッドで計算される数値は、ノードのデータ数に応じた調整量です。大まかに言って、ノードのデータ数が増えると、調整量も増えます。つまり、データ数が多いノードはより深く、データ数が少ないノードはより浅くなるように調整されます。
ここで、返される値は平均パス長さにおけるノードのデータ数に対する補正です。この値により、異常スコアの評価が調整されます。具体的な補正の計算方法は以下のようになります。
- サイズが2以上の場合、補正値として
(2.0 * (np.log(size - 1) + 0.5772156649) - 2.0 * (size - 1.) / size)
を返します。この式はハーモニック数から推定された未解決ノードの平均パス長さであり、補正のために使用されます。 - サイズが2の場合、補正値として
1
を返します。これは、分岐節点が2つのデータポイントしか持たない場合、それらは直接分割することができ、その結果、平均パス長さは1になるからです。 - サイズが2未満、つまり1の場合、そのノードにはデータポイントが1つしかないため、補正値として
0
を返します。これは、分岐が行われずデータポイントが直接孤立することを意味します。
以上から、c(size)
の値はデータの数が増えることでノードが深くなる影響を軽減する働きがあると理解いただけると良いでしょう。
user:
ハーモニック数って何でしょうか?
assistant:
ハーモニック数とは、数学において「1からnまでの自然数の逆数の和」と定義される数列のことを言います。
すなわち、n番目のハーモニック数H_nは以下のように表現されます。
H_n = 1/1 + 1/2 + 1/3 + ... + 1/n
例えば、1番目のハーモニック数は1ですし、2番目のハーモニック数は1 + 1/2 = 1.5、3番目のハーモニック数は1 + 1/2 + 1/3 = 1.8333となります。
ハーモニック数は、nが無限大に近づくと自然対数(ネイピア数)のlog nと同じように振る舞うという特長があります。そして、アイソレーションフォレストの実装で自然対数の近似としてハーモニック数が用いられています。
上で2.0 * (np.log(size - 1) + 0.5772156649)
を挙げましたが、ここでは0.5772156649はオイラー定数(Euler-Mascheroni constant)と呼ばれ、ハーモニック数と自然対数との差の極限値を示します。
つまり、ハーモニック数はアイソレーションフォレストにおいて自然対数の良い近似として機能し、それによって分岐の深さの調整量が計算されます。
user:
なるほど、よく分かりました。ありがとうございます。それでは、これまでの議論を踏まえて、ランダムフォレストとアイソレーションフォレストについてまとめてください。
assistant:
ランダムフォレストとアイソレーションフォレストは、どちらもアンサンブル学習の手法で、複数の決定木を組み合わせて予測を行います。しかし、目指す結果は異常なデータ検出(アイソレーションフォレスト)とクラス予測または回帰予測(ランダムフォレスト)であり、それぞれの目的に合わせて特定のアルゴリズムが利用されます。
ランダムフォレストは主にクラス分類や回帰分析のために用いられ、各木はサブセットのデータから作られ、分割に用いられる特徴量もランダムに選ばれます。そして、各木の予測結果の多数決や平均により最終的な予測が行われます。
一方で、アイソレーションフォレストは異常検出を目的とします。データ点を孤立させるためにランダムな分割を行い、それが早いほどデータ点は異常であると判断します。その判断基準となるスコアは、各木でのパス長さ(ルートノードから終端ノードまでの距離)の平均から計算されます。
それぞれの手法は、目的に適したアルゴリズムを選択することで、データ解析の精度を向上させることができます。また、アンサンブル手法は単一のモデルよりも堅牢な予測が可能で、過学習を回避する効果もあります。
user:
アンサンブル手法と言ってもいろいろあって、今回はバギングを用いたことが重要なのですよね?
assistant:
はい、その通りです。
ランダムフォレストとアイソレーションフォレストは、いずれも「バギング」(bootstrap aggregating)と呼ばれるアンサンブル手法を用いています。バギングは学習データのサブセットをランダムに選び出し(ブートストラップサンプル)、そのサブセット上でモデルを訓練するというアプローチです。これを複数回行い、取得した複数のモデルを組み合わせて(アグリゲーション)、一つの最終的な予測モデルを作り出します。
このような手法を採用する理由は、一つのデータセットから複数の独立したモデルを生成できるため、予測のバリアンスを減らし、過学習を防ぐことができるという利点があるからです。それぞれのモデルが学習するデータはランダムに選ばれて異なるため、全てのモデルが同じ特性に引きずられるということが軽減されます。
したがって、ランダムフォレストとアイソレーションフォレストは、バギングによって生成される複数の決定木の出力結果を組み合わせることで、より堅牢かつ一般化されたモデルを作り出しています。
user:
ランダムフォレストと、Extra Trees と、勾配ブースティングとの関係について詳しく教えてください。
assistant:
ランダムフォレスト、Extra Trees、そして勾配ブースティングは、いずれもアンサンブル学習の手法であり、複数のモデル(通常は決定木)を組み合わせて一つの予測モデルを作り出します。しかし、それぞれの手法がそれらのモデルをどのように組み合わせるか、また、各モデルがどのように学習されるかには差があります。
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ランダムフォレスト: バギング(ブートストラップサンプルを用いるアンサンブル)の一種で、サンプルデータと特徴量の両方をランダム化して、多数の決定木を作成します。それぞれの決定木が独立に学習し、予測時にはそれらの結果を集約(多数決または平均)して最終的な予測を出力します。
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Extra Trees (Extremely Randomized Trees): ランダムフォレストの派生形で、さらにランダムな分割を行います。ランダムフォレストは最適な分割を見つけるために特徴量の一部を用いて評価しますが、Extra Treesは完全にランダムな分割点を使用します。これにより、より多様なモデルを作り出し、過学習を防ぐことが可能となります。
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勾配ブースティング: アンサンブル学習の一つで、まず一つ目の弱い学習器(例えば決定木)を作成し、次にその学習器の予測誤差を減らすような新たな学習器を作成するという動作を繰り返します。つまり、以前のモデルのエラーを補正する新しいモデルを逐次的に訓練して行きます。この逐次的な手法はモデル間の依存性を生むため、モデルの訓練は並列化することができません。勾配ブースティングもバリアンスを減らす効果はあるものの、ランダムフォレストやExtra Treesと比較して過学習しやすいという特徴があります。
それぞれのアンサンブル手法は、特定の問題に対してどれが最も適しているかは異なるため、それらをバリエーションとして持っておき、交差検証などによって最適な手法を選択するのが一般的です。
user:
ありがとうございました。それでは最後に、これまでの議論を踏まえたギャグを創作してください。
assistant:
アンサンブル学習がバーに入ってきてバーテンダーに頼んだ、"最高のカクテルを一つください!" しかし、バーテンダーは返事をする前に、横にいたアイソレーションフォレストが割り込んできて言った、"僕は一杯だけで孤立しちゃいますよ!だから、いつもと違うカクテルを混ぜてください!" バーテンダーは彼に笑って言った、"それなら、ランダムに選んだ飲み物でカクテルを作りましょう!"
ちょっと強引ですが、アイソレーションフォレストが孤立する特性と、ランダムフォレストがランダムに特徴量を選ぶ特性を落語にしました!色々な技術がミックスされてますね。