RAGはAIが質問に答える際に、自分がすでに持っている知識だけに頼らず、質問に関連した外部の知識を検索(Retrieval)して、検索結果を踏まえて回答を生成(Generation)する方法です。
ロボットの例えで理解しよう!
1. ロボット(AI)は自分の頭の中にあるデータだけを頼りに話していた。
- 今までは、このロボットはあらかじめ与えられたマニュアル(学習済みの知識)の中だけで答えていました。
- マニュアルに載っていない質問が来ると、的外れな回答をしたり、答えられませんでした。
2. RAGを搭載したロボットは、外部の図書館を利用できるようになった。
- RAGを使うロボットは、質問が来ると自分の頭の中のデータベースをまず調べます。
- さらに、図書館(外部知識)に行って質問に関連する情報を探し出します(Retrieval)。
- 図書館から必要な資料を持ち帰り、自分の知識と合わせて最適な答えを作り出します(Generation)。
例:天気について質問された場合
RAGなしロボット
「明日の天気は知りません。私は数年前までの天気しか分からないからです。」
RAGありロボット
「ちょっと待ってください。最新の気象情報を図書館で調べます…調べました!明日は晴れのち曇りです。」
RAGのメリット(ロボットの利点)
- 最新情報に対応できる:常に最新の知識を外部から調べて回答できるため、情報が古くなりません。
- 正確性が向上する:外部の正確なデータを参照できるため、誤った回答が少なくなります。
- 専門的な情報にも対応可能:自分の内部知識になくても、専門的な資料を外部から引っ張ってきて正しく回答できます。
このようにRAGとは、「自分の知識」と「外から調べて得られる知識」を組み合わせて、より的確で新鮮な情報を提供できる、進化したAIロボットのような仕組みです。