こんにちは。UiPath Friendsコミュニティ運営メンバの @masatomix です。
イントロ
タイミングによっては違うのかもだけど、直近では
— Masatomi KINO (@masatomix) June 27, 2022
UiPathStudioCommunity.msi
UiPathStudioCloud.msi
中身全く同じなんですね
インストーラ共通化されたのか#UiPathFriends
今回はUiPathのインストーラまわりです。
上記のつぶやきも含めて、今回の記事は UiPathの 2022.4.x について書いています。
2021.xまでのナレッジと結構異なるので、ご注意ください。
2022/4月頃だったかな、、新しいUiPathのバージョン2022.4.3がでました。そして毎度のことながらインストーラの挙動が変わるのですが、今回も変わりましたね。かつては
- Enterprise版: msi インストーラで、サービスモード/ユーザモードでインストールができる
- Community版: exeインストーラで、ユーザモードでしかインストールできない
だったり、Enterprise版は基本的に C:\Program Files\UiPath\Studio
にインストールされてCommunity版はユーザディレクトリにインストールされる、だったりの違いがありました。つまり 2021.x までは、明確にEnterprise版とCommunity版では違うモノがインストールされていたってコトです。
が、2022/05/27時点でダウンロード出来るインストーラ (バージョン2022.4.3)は中身が共通化されているよう ですね1。正確には、インストーラ自体は別々にアップされていて、ダウンロードできる最新バージョンが異なるなどの差異はありますが、同じバージョンの場合は中身は同じモノのようです。exe版は廃止の模様です。
したがって ライセンスの取得について(EnterpriseライセンスかCommunityライセンスか)は、どちらのインストーラを用いても結果はおなじで、EnterpriseかCommunityどちらのOCからライセンスを取得するかで、それらは決まるよう です。
かつてはインストーラが別だったし、Enterpriseのインストーラで入れたStudioはCommunity版OCからはライセンスをもらえない(逆もしかり)など、なんだかややこしかったのでこの辺はわかりやすくなりました。
下記は、つないだ先で取得できるライセンスの種類が変わる図(Studio側はインストールしなおしとかしていない)です。
ファイルは全く同じ中身だったので、技術的には以上って感じなんですが、ライセンス的にはただしい方選んでよね、、って話があるかもしれません。
それぞれの用途にあったインストーラをお使いいただくのが無難かもしれません :-)
さてかつてのCommunity版exeインストーラはダブルクリックするだけでインストールが完了していました2が、インストーラが共通化されたことでほんのすこしだけインストールステップが複雑になりましたね。exe版しか触ったことないばあい「なんか選択肢がでてきたぞ、、」ってなるんですが、Community用途で普通に使うだけなら、クイックを選んでおけばOKです。いままで同様、Studio/ARがユーザモードでインストールされます。
また、カスタムを選んだときのオプションもいろいろバリエーションが変わっているようなので、インストーラがどんなインストールオプションを持ってるかについて整理しました。備忘としてのせておきます。
TL;DR
インストールオプションでカスタムを選択すると「自分のみ?全ユーザとしてインストール?」とか「ST/AR/URどれ入れる?」みたいなのを聞かれます。それらを整理したのが下記の図です。
どのオプションでインストールすればいいのかな?って悩んだときは、このパタン分けを参考にしてください。
No. | クイック/カスタム | インストールモード | インストールパッケージ | いままでのバージョンでいうどれか |
---|---|---|---|---|
1 | カスタム | 自分にのみインストール | Automation Developer | 今までのCommunity版にちかい |
2 | カスタム | 自分にのみインストール | Attended ロボット | 同上(だけどStudioナシ) |
3 | カスタム | すべてのユーザにインストール | Automation Developer | 今までのEnterprise版ST |
4 | カスタム | すべてのユーザにインストール | Attended ロボット | 今までのEnterprise版AR |
5 | カスタム | すべてのユーザにインストール | Unattendedロボット | 今までのEnterprise版UR |
6 | クイック | (自分にのみインストール) | - | 今までのCommunity版にちかい |
インストールパッケージの選択(インストールモード >> 自分のみ のばあい)
インストールパッケージの選択(インストールモード >> すべてのユーザ のばあい)
もうすこし、インストールオプションをみてみる
さてさて、インストーラのオプションによるパタン分けですが、もうすこし違いを見ていきます。
インストールパスやモード(ユーザモード/サービスモード)
あ一応ですが表中の No.
は、TL;DRにある表のそれにあわせてあります。
No. | 選択肢 | インストールパス | モード | コメント |
---|---|---|---|---|
1 | 自分/Automation Developer |
%localappdata%\Programs\UiPath\Studio ※ |
選べない(ユーザモードのみ) | 今までのCommunity版にちかい |
2 | 自分/Attended ロボット | %localappdata%\Programs\UiPath\Studio |
選べない(ユーザモードのみ) | 同上(だけどStudioナシ) |
3 | すべて/Automation Developer | C:\Program Files\UiPath\Studio |
ユーザ/サービス(初期値はユーザ) | 今までのEnterprise版ST |
4 | すべて/Attended ロボット | C:\Program Files\UiPath\Studio |
ユーザ/サービス(初期値はユーザ) | 今までのEnterprise版AR |
5 | すべて/Unattendedロボット | C:\Program Files\UiPath\Studio |
選べない(サービスモードのみ) | 今までのEnterprise版UR |
6 | クイック | %localappdata%\Programs\UiPath\Studio |
選べない(ユーザモード) | 今までのCommunity版にちかい |
※ %localappdata%
はたとえば C:\Users\Administrator\AppData\Local\
とかのことです。
インストール先のフォルダは上記の2種類が選択可能。いままで(たとえば、たまたま手元にあった) 2021.4.x とかだと
- Enterprise版(msi)のインストーラでインストールすると
C:\Program Files\UiPath\Studio
- Community版(exe)でインストールすると
%localappdata%\UiPath\Studio
← 2022.4.xと異なるので注意
というように Enterprise/Communityどちらのインストーラを使用したかでインストール先が決まっていたのですが2022.4.xからは、Enterprise用途で利用していてもユーザディレクトリにインストールできるなど、バリエーションが増えています。Enterprise用途で使う場合は「すべてのユーザにインストールを選んでね」といった注意喚起も特にないので、インストール先は自由度が増したってコトなんでしょうかね。
また %localappdata%\Programs\UiPath\Studio
にインストールするときは、ユーザモードしか選べない、C:\Program Files\UiPath\Studio
にインストールするときは、ユーザモード/サービスモードが選べる、となってます。3
その他のオプションや、そのデフォルト値
その他選択可能なオプションや、そのデフォルト値などです。
No. | 選択肢 | その他の選択肢(太字はデフォ値) | デフォルト状態の特徴 |
---|---|---|---|
1 | 自分/Automation Developer | ユーザディレクトリ+ Studio + Robot + ユーザモード | |
2 | 自分/Attended ロボット | ユーザディレクトリ+ Robot + ユーザモード | |
3 | すべて/Automation Developer | Assitantを自動起動(ON/OFF) | 管理者権限要ディレクトリ + Studio + Robot + ユーザモード |
4 | すべて/Attended ロボット | Assitantを自動起動(ON/OFF) | 管理者権限要ディレクトリ + Robot + ユーザモード |
5 | すべて/Unattendedロボット | UiPathStudioをインストール(ON/OFF) | 管理者権限要ディレクトリ + Robot + サービスモード |
6 | クイック | ユーザディレクトリ+ Studio + Robot + ユーザモード |
うーんまとめてみたモノの、最後の表はこれといって示唆するモノはあんまなさそう。
最後に
選択可能なオプションを一つ一つ確認して行ってる操作を、動画にしました。
どんなオプションあるんだっけ?初期値なんだっけ?って際の参考にどうぞ。
以上インストーラで選択可能なオプションの整理でしたー。お疲れさまでした。
関連リンク
- https://twitter.com/masatomix/status/1554059806599573505 なんだかみんなでワイワイ盛り上がりだしたつぶやき。みんな悩んでるぞ!
- https://docs.uipath.com/installation-and-upgrade/lang-ja/docs/studio-install-studio 公式の説明。引用:「インストーラー自体は 1 つしかありませんが、ファイル名はデプロイやライセンスの種類によって異なり、ファイルごとにアクティベーションの方法が異なります。」ってなんだかややこしいよ!でも公式の後半はいろいろ丁寧に説明してくれています。感謝です。