共通フレーム(SLCP-JCF 2013)
共通フレームは、システム開発の作業全般に渡り、開発作業の受注側と発注側の双方が共通認識を持つための枠組み
で、8つのプロセスで構成される。システム開発の各工程はこの中のテクニカルプロセス
に含まれ、さらに6つのプロセスに分けて定義している。
企画プロセス
経営課題や現行の業務・システムの問題点を分析
して、システム化の対象となる業務を明確化
。システム導入後の業務の全体像を定義し、業務機能と組織モデルを策定
、システム化の優先順序と投資目標を決定
。さらに工数、費用、投資効果、スケジュール
などをプロジェクト計画```としてまとめ、承認を得る。
要件定義プロセス
新システムの利害関係者を識別
し、利害関係者の要求と制約条件からの業務要件を定義
。その業務内の遂行に必要な機能要件と日機能要件を明確にして、評価を行い、合意を得る。
業務要件
業務手順
、業務遂行に必要な情報と成果物
、業務上の制約事項やルール
、組織内の責任と権限の範囲
など。
機能要件
業務要件を実現するために、新システムが備えるべき機能
。
非機能要件
システム化を行う業務の範囲
、新システムが備えるべき品質``、
開発方式や
移行・運用の方法と
必要なコストや人員```など。
システム開発プロセス
システム要件(機能と能力・制約条件など)を定義
し、必要なハードとソフトの構成(システム要素)を決定
。システム構成要素を順に結合
し、システムを作り上げて、テスト、システム導入、システム受け入支援
などを行なっていく。
ソフトウェア実装プロセス
システム開発プロセスで定義された必要な機能・能力などをソフトウェア要件として定義
し、ソフトウェア構築を行う
。単体でリリースする場合は、ソフトウェア導入、受入支援
まで行う。
ハードウェア実装プロセス
システムに必要な動作、インタフェースや実装上の制約条件を満たすハードウェア
やサービスを構築
または選定し、設置及び設定
などを行う。
保守プロセス
導入されたシステムやソフトウェア製品が定められた機能を果たし、性能を維持
できるようにメンテナンス
を行う。保守作業に関しては、費用対効果が高い時期
と保守方法
を選択する。
出典