MPLSの特徴
インターネットのネットワーク層に関するこれまでの説明では、IPルーターでフォワーディングされるデータグラムとしてのパケットのみ注目してきた。一方、広く利用され始めている技術がもう一つあり....
- IPルーター他のフォワーディングのシステムがMPLS
ISPが高速でトラフィックを運ぶMPLS(MultiProtocol Label Switching)
広く利用され始めている技術がもう一つあり、
ISPが自前のネットワーク・トラフィックを高速に運ぶ
ために用いられいてる。この技術はMPLS(マルチプロトコル・ラベル・スイッチング)と呼ばれ、回線交換方式と非常に似ている。
- 回線交換方式を忘れた
回線交換方式とは確実に異なるMPLS(MultiProtocol Label Switching)
インターネット・コミュニティに属する人々の多くは、コネクション思考のネットワークを嫌っているが、それにもかかわらず、そのアイデアはコネクション指向へ回帰し続けているように思える。
...
しかし、インターネットとコネクション思考のネットワークとでは、ルートの構築方法が本質的に異なっているため、MPLSは従来の回線交換方式とは確実に異なる技術
である。
ラベルを基にフォワーディングする
MPLSでは、
パケットの前にラベルを追加
し、宛先ラベルの代わりにこのラベルをもとにパケットのフォワーディング
を行う。ラベルを内部テーブルのインデックスとする
ことで、デーブルを検索するだけで出力リンクがわかるようになっている。この技術を用いれば、転送を大幅に高速化
することが可能となる。MPLSはもともと独自技術として開発され、タグ・スイッチング(tag switching)
などさまざまな名前で知られていた。
MPLSのパケットの構造
PPP、MPLS、IPおよびTCPの順番でヘッダーが付いてる
どこへラベルを挿入するかである。
IPパケットは仮想回線向けに設定されているわけではない
ため、 IPヘッダーには仮想回線番号を記録するフィールドが存在しない。このため、新たにMPLSヘッダーをIPヘッダーの前に追加する必要
があった。データ・リンク・プロトコルとしてPPPを用いたルーター - ルーター間のリンクの場合、PPP、MPLS、IPおよびTCPのヘッダーを含めた
フレームのフォーマットは図5-63のようになる。
MPLSヘッダーの構造
一般的なMPLSヘッダーをIPヘッダーは4バイト長であり、4つのフィールドを持つ。
インデックスを保持するラベルフィールド
最も重要なフィールドは、インデックスを保持するラベル・フィールドである。
QoSフィールド
QoSフィールドは、サービス・クラスを表す。
Sフィールド
Sフィールドは、
複数のラベルを積み上げる
ことに関連したフィールドである。
TtLフィールド
TtLフィールドはこの後何回パケットをフォワーディングするかを表す。TtLフィールドの値はそれぞれのルーターにおいて1ずつ減らされ、0になるとパケットが破棄される。これにより、ルーティングが不安定な場合にも、パケットが無限にループすることを回避する。
MPLSに限らず現実のプロトコルは理想的な階層化プロトコルモデルに当てはまらない
MPLSは、
IPネットワーク層プロトコルとPPPリンク層プロトコルの間に位置
する。ラベル経路を確立する際にIPアドレスや他のネットワーク層のアドレス利用する
からといって、第3層のプロトコルとは言えない。また、単一のリンクだけでなく複数のホップにわたってパケットをフォワーディングするため第2層のプロトコルとも言えない。このため、MPLSは第2.5層のプロトコル
と説明される場合がある。
IP以外のネットワークにもIPを送ることができる
MPLSなら、IP以外のネットワーク上でIPパケットを運ぶことも可能である。
感想
IPを用いずにフォワーディングを行う。