インターネットルーティングにおけるそれぞれのネットワークの問題
基本的に単一のインターネットワーク・ルーティングと同様の問題が生じるが、もう少し複雑になる。まず、それぞれのネットワークは内部的に異なるルーティング・アルゴリズうを用いている可能性がある。
インターネットワーク・コネクションにまたがる最短経路の見つけ方が不明瞭になっているといえる
各社それぞれの方針のルーティングを行う
異なるネット運営会社が運用するネットワーク間ではさらに大きな問題が発生する。またどんな経路を良い経路を考えるかがネットワーク運営会社によって異なることによって異なる可能性がある。遅延が最小となる経路が良いと考えるネットワーク運営会社もいれば、最も安価な経路が良いと考えるネットワーク運営会社もいる。このため、経路のコストとして設定する量がネットワーク運営会社によって異なる
アルゴリズムの重みや経路で機密情報が反映される
さらに悪いことに、重みや経路には、各社の商業的な強みを表す機密情報が反映されることがあり、ネットワーク内の詳細な経路を他のネットワーク運営会社に知られたくない場合すらある。
イントラドメイン、インタードメイン
接続後のネットワークはそこに含まれるいかなるネットワークよりも大きくなる。したがって、階層構造を利用することによってうまくスケーラビリティを実現できるルーティング・アルゴリズムが必要となる。
ある2階層のルーティング・アルゴリズムが導かれる。各ネットワークないのルーティングでは、
イントラドメイン
プロトコルが利用される。これはすでに紹介したリンク状態プロトコルでも良い。ネットワーク間をまたがる場合には、インタードメインプロトコルが利用される。ここのネットワークがすべて異なるイントラドメイン・プロトコルを使用しても良いが、インタードメイン・プロトコルは同じものを使用しなければならない。
自律システム
それぞれのネットワークは、他のすべてのネットワークから独立して動作するため、AS(Autonomous System:自律システム)と呼ばれる。ASを理解するための良い例の一つが、ISPネットワークである。実際には、一つのISPネットワークが二つ以上のASから構成されていることもあるが、たいていの場合、それらに大きな違いはない
ISPのビジネス
相互接続ネットワークにまたがるルートがどのようにして決定されるかについてほとんど言及していない。インターネットでは、ISP間のビジネス的な取り決めが大きな決定要因となる。ISPが他のISPのトラフィックを運ぶ際には、それらのISP間で金銭の授受が発生する場合がある。
異なるインターネットの接続の非技術的な問題をルーティング・ポリシー
インターネットワーク・ルーティングが国境を越える必要がある場合、種々の法律が関わってくることである。例えば、スウェーデンには、自国民の個人情報の国外流出に関して厳しい法律ある。これらの非技術的な要因全ては、ASが用いるルートの選び方を管理するルーティング・ポリシーという概念が含まれている。