障害を分析する順序
ネットワークに障害が発生したときは、OSI参照モデルの物理層から上に向かって、順に状態を確認
する。
物理層の確認
NIC
が正常にリンクアップしているかどうか、物理層を確認します。
リンクアップしていなければNICや接続しているスイッチのポート、LANケーブルの障害を疑います。
リンクアップとは
リンクアップとは、コンピュータや通信機器(および内部のポートやコネクタ、アダプタ)がケーブルや無線などで別の装置と接続され、通信可能な状態
になること。また、そのような状態。
物理的に電気信号や電波の送受信が可能な状態か、いわゆるデータリンク層(リンク層/第2層)の通信規格に則ってフレームやデータグラムといった基礎的な送受信単位での通信が可能な状態
を指す。
一般的には後者を意味することが多い。
一方、相手方との通信が途絶すること、または通信が不可能な状態のことは「リンクダウン」(link-down)
という。語順を入れ替えた「アップリンク」(uplink)は意味が異なり、無線通信における端末→基地局方向(衛星通信の場合は地上局→衛星方向)のことを意味する
出典
データリンク層の確認
リンクアップしていればデータリンク層の障害を疑います。
デフォルトゲートウェイからにping
を打ち、リプライがなかったらarp
でデフォルトゲートウェイのMACアドレスを認識しているかを確認します。
MACアドレスを認識できていれば、デフォルトゲートウェイで通信を拒否されていないかを確認する。
また確認できなければ、スイッチに何か問題がある。
ネットワーク層の確認
デフォルトゲートウェイからリプライが返ってきたら、ネットワーク層の障害を疑う。
デフォルトゲートウェイから先にあるネットワークのIPアドレスに対してping
を打ちます。
リプライがなかったらtrasert
を利用して、どこまで経路を確保できているかを確認します。
trasert
のリプライがなくなったところに、何らかの問題があるとわかる。
トランスポート層の確認
tracert(traceroute)
で経路が確保できていたら、トランスポート層の障害を疑う。
トランスポート層の生涯で最も多いのが、ファイアウォールのフィルタの設定間違いです。
ファイアウォールで通信を拒否されていないかを確認します。
レイヤー5〜7の確認
例えば、WebブラウザのようにURLに対してアクセスするようであれば、名前解決できているかどうかnslookup
で確認し、名前解決できていなければ、 DNSサーバーの障害を疑う。
出典