顧客が欲するシステムとはシステムそのものではなく、システムが提供するサービスことを言っている。
なので運用や管理を含めてサービスの水準を、いかに維持し、改善していくかをという視点が求められている。
その上で使われる言葉は
ITサービスマネジメント
顧客が要求を満たすITサービスを、効果的に提供できるよう体系的に管理する手法のこと
ITIL(アイティル: Information Technology Infrastructure)
ITサービスを提供するにあたっての、管理運用規則に関するベストプラクティス
が英国において体系的にまとめられたもの。
ベストプラクティスとは?
最も効率の良い手法・プロセスなどのこと。要するに成功事例
サービスサポート
ITサービスの日々の運用に関する作業をまとめたもの
。
サービスデリバリ
長期的な視点でITサービスの計画と改善を図るもの
。
SLA (Service Level Agreement)
どのような内容のサービスを、どう言った品質で提供するか
を事前に取り決めて明文化したもの。
具体的な数値
を用いて定量的な判断ができるようにしておく必要がある。
例 問い合わせに対しては何時間以内に返答する。
守れない場合はペナルティが課されます。
気づき
目標を達成させるものなのか。
サービスレベルマネジメント(SLM: Service Level Management)
計画ー実行ー確認ー改善というPDCAサイクルを構築し、サービス水準の維持・向上に努める活動
。
気づき
SLAを決めて、守るためにSLMを行うのか。
サービスサポート
日々の運用に関する作業をまとめたもの
サービスデスク(ヘルプデスク)
インシデント管理⇨問題管理⇨構成管理⇨変更管理⇨リリース管理
サービスデスク
顧客と組織の間の一元的な窓口として活躍する。
インシデント管理
発生したインシデントに対して、迅速に通常のサービス運用を回復
して、ビジネスへの悪影響を最小限
に抑える。
インシデントとは?
システムやサービスに何らかの問題が発生しており、仕事やサービスを受けているユーザーに悪影響が起きている状態のこと。
出典 https://www.kaonavi.jp/dictionary/incedent/
気づき
まずは復旧させる。
問題管理
インシデントや問題の根本原因を特定
し、事業に対する悪影響を最小限
に抑制し、再発を防止
する。
気づき
インシデントの原因を特定、再発防止に備える。
構成管理
構成管理データベースを用いてITサービス提供に必要な構成アイテム(CI)を常に把握し、各プロセスに効果的な情報を提供する。
- 「あらかじめ定義された
IT資産の情報を正確に把握
し、常に最新の情報を保つ
ように管理する」
出典 https://xtech.nikkei.com/it/article/COLUMN/20100120/343514/ - ITサービスを提供する上で必要となるリソース(ハードウェア・ソフトウェア・仕様書・契約書・SLA・運用マニュアルなど)と、その組み合わせ情報を
最新の状態に保つ
ためのプロセス」
出典 https://smart-stage.jp/function/detail/008.php - 社内にあるITシステムの流れや構成を管理し常に最新情報を把握しておくことである。
出典 https://the-owner.jp/archives/5040
気づき
現状を把握する
変更管理
変更要求(RFC)の内容について、変更に伴う影響を検証
してインパクトや優先度の評価を行、許可又は却下を決定
する。
-
変更によるリスクの認識
や、標準化された手順による変更の実施により、ITサービスの中断を最小限
に抑えながら、有益な変更を実施
できるよう管理
出典 https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/change-management.html#:~:text=%E5%A4%89%E6%9B%B4%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81IT,%E3%81%A7%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 -
ITサービスへの変更を、
変更作業に伴うリスクを最小限
に抑えながら、効果的・効率的に実現
するためのIT運用管理プロセス
出典 https://smart-stage.jp/function/detail/005.php -
変更に関わる担当者を招集し
「なんの変更が必要なのか」
「なぜ変更が必要なのか」
「変更による影響範囲はどこか」
など事前に明確にした上で、評価
をします。
また、変更を実施する中で万が一のトラブルが発生した場合に現場の混乱を避けることも重要
です。変更計画・実施・実行の担当者、想定外の事態が発生した時のリカバリ計画、指揮系統などを明らかにしておきましょう。
...
一口に変更管理といっても、意外にやることが多くあります
。闇雲にやっても効果を出すどころかかえって手間になってしまうことも。そのため、ITILのようなベストプラクティスとなるものを参考に運用を構築する必要性
が出てきます。
出典 https://www.pasonatech.co.jp/workstyle/column/detail.html?p=2834
気づき
再発防止のためにこう変更する
リリース管理
承認されたコンポーネント
を正しい場所に、適切な時期にリリース
する。
- 変更管理プロセスで
承認された変更作業
について、実際のサービス提供システムへ変更作業を行う
プロセス
出典 https://smart-stage.jp/function/detail/006.php - ITサービス品質を一定に保つことを目的として、
本番環境への変更に注目しコントロール
するプロセスです。
出典 https://www.pasonatech.co.jp/workstyle/column/detail.html?p=2834 - ITシステムの変更を
安全・無事かつサービスの品質を落とさずに行う
プロセスのことを指します。
出典 https://www.ivanti.co.jp/blog/what-is-release-management-and-how-it-is-different-from-change-management - 新しいITシステムを
導入することで品質が落ちない
ように、計画の立案やトラブルが起きた時のためのリスク管理
をしています。
出典 https://www.ivanti.co.jp/blog/what-is-release-management-and-how-it-is-different-from-change-management
気づき
変更を無事に実行する
手法
DSL(Definitive Software Library(確定版ソフトウェアの保管庫))とは?
新しいソフトウェアが実装された際に、そのコピーを保管しておく書庫
のことです。「書庫」というのは比喩的表現で、物理的に保管する場合もあれば大規模なストレージの場合もあります。実環境やテスト環境とは物理的に異なる場所
で厳重に管理されるのが一般的です。
DHS(Definitive Hardware Store(確定版ハードウェアの保管庫)とは?
DSLのハードウェア版
といえます。ただしハードウェアという「モノ」を保管するため、物理的に部屋に保管する必要
があります。DSLはソフトウェアをコピーして保管して置けるのに対し、DHSは余分に1台ハードウェアを購入
して保管しなければならないため、購入にも保管にもコスト
がかかります。
出典 https://www.ivanti.co.jp/blog/what-is-release-management-and-how-it-is-different-from-change-management
サービスデスクの組織構造
サービスデスクはその組織をどこにおくかによって分類される。
いかに紹介する。
ローカル・サービスデスク
ユーザの拠点内
、物理的に近い場所
に設けられたサービスデスク。
中央サービスデスク
一箇所
に窓口を集約させたサービスデスク。
バーチャル・サービスデスク
インターネットなどの通信技術を利用することによって、実際は各地に分散しているスタッフを擬似的に一箇所
の拠点で対応しているように見えるサービスデスク
フォロー・ザ・サン
時差のある複数の地域
に拠点を設けることで24時間対応を可能
にする。
サービスデリバリ
長期的な視点でITサービスの計画と改善を図るために行う。
以下の5つの業務プロセスによって構成される。
サービスレベル管理(SLM: Service Level Management)
サービス提供者とその利用者との間でSLAを締結
し、PDCAサイクルによってサービスの維持、向上
に努める。モニタリングの結果に応じてSLAやプロセスを見直す。
PDCAサイクルとは?
Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)
の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念。
出典 https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/pdca
サービスレベルとは?
サービスの提供品質
。IT分野では、主に通信サービスやアプリケーションサービスの品質
を指す。
出典 https://www.hitachi.co.jp/rd/glossary/jp_sa/saabisureberu.html
-
サービスの品質維持、目標の達成度を通じた
現行システムの問題点、課題点の把握
出典 https://freshservice.com/jp/it-service-desk/sla-management/ -
システムが達成すべきサービスレベルを、サービス提供側とサービス利用側とで事前に
定義・合意し、常にサービスレベルが満たされる
よう管理
...
サービス提供側においては障害に費やす時間や労力を削減(低減)でき、サービス利用者側においては自社事業や業務の中断を削減(低減)することができます。
このプロセスを遂行することで、サービスの改善や顧客満足度の向上
に繋がります。
出典 https://www.rworks.jp/system/system-column/sys-op-design/21849/ -
ITサービスを含めた各種サービスにおいて、サービス提供者(プロバイダ)と委託者(顧客)があらかじめ
サービスのレベルを明示的に合意
し、サービスレベル達成のためにPDCAサイクルを通して、品質の維持向上
を図るマネジメント活動
出典 https://www.lmis.jp/terms/d004.html
キャパシティ管理
容量、能力などシステムのキャパシティ
を管理し、最適なコスト
でサービスが現在及び将来の合意された需要を満たす
にたる十分な能力を持っていることを確実にする
-
ITシステムやITサービスに求められる
リソース需要を予測・監視・評価
して、それを満たすシステムリソースを提供できるように計画・調達・配備する
活動である。
出典 https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0912/22/news110.html -
SLA(Service Level Agreement)で設定された利用者との合意を実現するために、ITリソースのコストや取得時期、展開などの
最適化を目指して計画・調達・配備
する活動全般を指します。 -
「常に変動するシステム需要」に対して
適切に対応
していくことが求められます。
出典 https://blogs.manageengine.jp/itom-what-is-capacity-management/ -
ビジネスが必要とする
キャパシティを予測・監視し、最適
なコストで改善
に結びつけるプロセスです。 -
ITILのキャパシティ管理ではリソースとパフォーマンスという言葉に置き換えるとより理解しやすくなるかと思います。
出典 https://www.newton-consulting.co.jp/itilnavi/glossary/capacity_m.html
可用性管理
サービスの利用者が利用したい時に確実にサービスを利用できる
よう、ITサービスを構成する個々の機能を維持管理を行う。
- ITシステムの稼働が
停止することがないよう、監視・維持・改善
すること
出典 https://www.rworks.jp/system/system-column/sys-op-design/21857/
可用性とは?
可用性とはAvailabilityの略で、システムが継続して稼働できる能力のこと
出典 https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-k/availability.html#:~:text=%E5%8F%AF%E7%94%A8%E6%80%A7%E3%81%A8%E3%81%AFAvailability%E3%81%AE,%E7%94%A8%E8%AA%9E%E3%82%82%E4%BD%BF%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
ITサービス継続性管理
顧客と合意したサービス継続を、あらゆる状況のもとで満たす
ことを確実にする。具体的には、災害発生時であっても、最小時間でITサービスを復旧
させ、事業継続のために必要な計画立案と試験を行う。
- 天災、テロなどの災害によってサービスが停止に追い込まれた際、
サービス利用者と合意した、もしくは自社で定義した時間内にサービスを復旧
させ、ビジネスインパクトを最小限度に抑えるためのプロセス
出典 https://www.rworks.jp/system/system-column/sys-op-design/21862/ - ITIL サービス提供の重要なコンポーネントです。これは、災害レベルのインシデント前、中、後に、
可能な限り最高レベルでサービスの可用性とパフォーマンスを維持
することを目的として、インシデントの防止、予測、管理の計画に重点を置いています。
出典 https://www.atlassian.com/ja/itsm/incident-management/itscm - 火災、台風などの風水害、地震、大規模停電、テロなどの「災害」によってITサービスが停止に追い込まれたときに、ビジネスを継続させるために
顧客と合意した時間内にITサービスを復旧
させ、ビジネスへの悪影響を最小限にすることである。
出典 https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0711/02/news005.html
ITサービス財務管理
ITサービスにかかわるコストの予測
と、実際に発生したコストの計算や課金管理
を行う。
- ITサービスの
価値を計測
する、ITサービスのコストを削減
する
出典 https://freshservice.com/jp/it-financial-management/ - ビジネスから求められているITサービスの
ニーズを明確化
し(このアウトプットはサービスレベル管理によってもたらされる)、そのITサービスを適切に管理するために必要な予算を予測
し、運用計画をたてるための活動である
出典 https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0711/19/news005_2.html - 財務的な観点からITサービス(およびサービス提供に付随するモノ)の
価値を定量的に評価(可視化)
することです。財務データを使用してITサービス全体の価値を可視化
Sすることにより、ITに対する投資判断の手助けとなることを目的としています。
出典 https://www.newton-consulting.co.jp/itilnavi/glossary/financial_m.html
ファシリティマネジメント
設備を適切に管理・改善
する取り組みのこと。
-
「企業・団体等が
組織活動のために、施設とその環境を総合的に企画、管理、活用
する経営活動」
出典 https://www.pasona-pbs.co.jp/column/bpo/fm.html#:~:text=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%EF%BC%88FM%EF%BC%89%E3%81%AF%E3%80%81,%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82 -
ファシリティ(土地、建物、構築物、設備等)すべてを経営にとって最適な状態(コスト最小、効果最大)
で保有し、賃借し、使用し、運営し、維持するための総合的な経営活動です。
出典 http://www.jfma.or.jp/whatsFM/ -
具体的には、一度建てた
建物をできるかぎり長持ち
するように、日頃の手入れや定期的な修繕
を行います。また無駄なエネルギーを使わないように、省エネタイプの空調、照明機器を採用
したり、建物の構造を熱を遮断する
ようにしたりという工夫を行います。さらに、安全で快適な環境を保ち続けるための地震対策や防犯対策
も欠かせません。
出典 https://www.meccs.co.jp/column/16/
ファシリティとは?
設備、施設のこと。
UPS(UNinterruptible Power Supply)
無停電電源装置
とも言う。
外付けバッテリーのような
使い方ができる装置。停電などで電力が閉ざされた場合に、接続機器に対して一定時間電力を供給
する。
問題を解いた時の気づき
ベンチマーキングとは?
経営や業務・ビジネスプロセスの非効率な部分を改善するため、他分野における{{{優良事例(ベストプラクティス)を探し出して分析し、それを指標(ベンチマーク)に自社の活動を測定・評価```して、変革を進める経営改善手
出典 https://www.smrj.go.jp/tool/supporter/regional1/frr94k0000000uzv-att/shientool25_5_h28.pdf
サービスの4つの特性
サービスマネジメントに取り組むうえでは、まずサービスの特徴を知ったうえで適切な仕組みづくりをすることが大切です。ここでは、アメリカの経済学者であるフィリップ・コトラーが定めたサービスの特性を解説します。
無形性
製品とは異なり、サービスには形がありません。そのままでは実態を確認できないため、サービスを可視化して表現する必要があります。目に見えないサービスを可視化するには、たとえば過去にサービスを提供した事例を紹介する方法があります。自社のWebサイトやパンフレットなどに事例を掲載すると、サービスを具体的に理解しやすくなる
でしょう。
同時性
サービスは、生産と消費が同時に行われるという特徴があります。担当者がサービスを提供した瞬間に、顧客はサービスを受け取るからです。サービスはその場で提供する必要があるため、人員や場所の制約があります。サービスをスムーズに提供するには、少ない人員でも効率的に多くの顧客に対応できる仕組みを整える必要があります。
消滅性
サービスはその場で提供しなければならないため、まとめて生産して溜めておくことはできません。サービスを提供すれば、そのまま消費されます。たとえば、ホテルの部屋の予約が埋まらなかった場合、売れ残った枠を後から販売するのは不可能です。サービスを無駄なく提供するには、需要の予測にあわせて戦略を練る必要があります。
変動性
サービスはそのときによって変化します。提供する担当者や状況が違えば、サービスの質も変わるからです。たとえば、美容室の場合、担当者によって技術に差があり、仕上がりも異なる可能性があります。
サービスの質を一定に保つためには、マニュアルを整備したり、担当者の技術を高める研修を実施したりする必要があります。
出典 https://clipline.com/service/column/servicemanagement/