BGPが経路を決める基準
BGPのルーティングポリシーに従ってルートを選ぶ
距離ベクトル・ルーティングではあるが、RIPのようなイントラドメイン・距離ベクトル・ルーティングとは全く異なる。
BGPで経路選択を行う際には、最短距離の経路を選ぶのではなく、ルーティング・ボリシーが用いられる。
ベクトル・プロトコルで記録する
各宛先へのルートのコストを維持するする代わりに、利用したルートをそれぞれのBGPルーターが記録しておくことである。このような方法は、経路ベクトル・プロトコル(path vector protocol)と呼ばれている。
BGPの経路の名前
次ホップのルーターとルートが経由した一連のASを逆順に並べたAS経路(AS path)
からなる。
経路の内容は次ホップのルーターと経由したASを逆順したもの
BGPにおけるルート・アドバタイズの例を図5−69に示す。三つのASがあり、中央のASは左右のISPにトランジット・サービスを提供している。プレフィックスCへのルート・アドバタイズはAS3から出発する。図の上部であるR2Cへのリンクを通過している地点では、
AS経路はAS3のみであるり、次ホップのルーターはR3a
となる。図の下図のルート・アドバタイズも同一のAS経路を持つが、異なるリンクをたどっているため、次ホップのルーターは異なる。このアドバタイズはその後も伝搬を続け、AS1との境界を超える。図の上部にあるルーターR1αに到達した時点では、AS経路はAS2、 AS3であり、次ホップおルーターはR2a
となっている。
経由してきたルートは完全な経路情報になる
ルートとともに、完全な経路情報を伝搬していくことで、それを受け取ったルーターは、ルーティング・ループを容易に発見、解消できるようになる。
経路のアドバタイズの流れ
自分のAS番号を追加して次に送る
経路情報を伝搬するため、ASの外へ経路情報を送るルーターは、経路情報の先頭に自身のAS番号を追加する(AS番号のリストが経路の逆順となっているのはこのためである)。
受け取ったアドバタイズ(AS経路)がループを起こしそうなら破棄する
経路を情報を受け取ったルーターは、自身を含むAS番号がAS経路にすでに登録されているかどうかをチェックする。すでに登録されている場合には、ループがあることがわかり、そのアドバタイズは破棄される。
ルーティングループ
RIPのようなディスタンスベクタ型ルーティングプロトコルで最大の問題点と言っても過言ではないものがルーティングループです。ルーティングループはアップデートのタイミングなどにより発生し,
ルーティングテーブルが誤った情報を載せてしまい,その結果正しいルーティングが行われなくなります
。ルーティングループは再配布などを除けばディスタンスベクタ型以外のルーティングプロトコルでは発生しないか,もしくは発生しにくくなっています。一方のリンクステート型やハイブリッド型のルーティングプロトコルでは,元々ルーティングループの防止を組み込んで作られています。
感想
経路を進みながら逆順の経路をアドバタイズする