背景
Power BIのテーブルは手軽で便利ではあるのですが、ちょっとしたワナがあったりします。
今回は、ID件数とテーブルに表示されている件数が合わないという事象があり、回避するまで少々時間を取ってしまいました。
蓋を開けてみると、原因はなんてことないことではあるんですが。
よくあるデータ表
ID | 項目名 | 総販売個数 |
---|---|---|
1 | Product A | 10 |
2 | Product B | 0 |
3 | Product C | |
4 | Product D | 20 |
このとき、IDおよび総販売個数は整数で、IDは「集計しない」としておきます。
Product C の総販売個数はnullです。
これをそのままテーブルで表示するようにすると、Product Cが消えることがあります。
このとき、カードを追加して「IDのカウント」を表示すると、「4」と表示されます。
テーブルは3行ですので、例えばテーブルをダウンロードした時には、件数とデータが合わなくなってしまいます。
回避策
回避策は簡単で、null値が含まれる項目を「集計しない」にするだけです。
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null値を持つ行が表示される一方で、「集計しない」にすることで合計行が表示されなくなります。
null値が含まれる項目で、合計や平均など計算を伴う表示形式の場合は、null値を含む行はテーブルには表示されません。
複数の項目が該当する場合は、すべての項目について「集計しない」にする必要があります。
データを取り込むときにnullを「0」に変換すればいい話ではあるのですが、例えばある店舗では扱っていない製品であるなど、null自体に意味を持つこともありますので、上記のワナには注意が必要です。