はじめに
中古で購入し、2年ほど問題なく使っていたMac Book Air 2011 midが突然おかしくなった。設定していないはずのPINコード(ファームウェア・パスワード)を要求されるようになった。この対応によってまるまる1週間潰すことになった。
私のような方が2度と出ないよう、問題点と対処法を記載する。
問題の状況
- Mac Book Air 2011midはドス●ラで購入した中古品
- 電源ボタンを押すとpinコードを要求される
- PINコードは自分で設定していない
原因
Appleサポートや販売業者、Appleストアなどで奔走した結果、以下の原因が判明。
- 前の所有者が元々iCouldで当該機器を関連付けていた
- ドス●ラに販売する際にその関連付けを解除しなかった
- 最近になって前の所有者がiCloud上で「Macを探す」を設定し、その際PINコードを設定した
PINコードは設定した者しかわからない。4桁の数字なので、はじめは適当に打ち込んで試したが、次第に次回打ち込むまでの待ち時間が長くなり、最終的に数時間になった。4桁なのでPINコードは約1万通り。1日10回試せるとしても、5千回目で解除できたと考えると500日かかってしまう。話にならない。
PINコードの解除方法
このような場合におけるPINコードの解除方法は2010以前の場合と2011年以降で違う。2010年以前のヴァージョンだと以下のサイトのように楽に解除できる。
http://weboo-returns.com/blog/macbook-firmware-password/
しかし私のMac Book Airのように2011年以降のヴァージョンだと簡単ではない。以下のサイト
http://www.nextro.com/directworld/cms/411/
のように面倒な手続きが必要。これをまとめると以下。
- ハードディスクにあるロック情報を記録したファイルを利用し、パスワードを見つけ出す
- パスワード自動入力するUSB装置で、自動的にパスワードをひたすら試し、時間かけて正しいパスワードを見つける
- 専用ハードウェアで、フラッシュメモリにあるパススワード情報をクリアーする。
- アメリカアップルが提供したサービスとして、あるコマンドの組み合わせで、ロック画面から、一組のコードが現れ、そのコードをアップルに提供すると、アップルから、パスワード解除用コートファイルを送られてくる。そのファイルをUSBメモリに入れて、起動すると、パスワードがクリアーされる。
4番目の手続きが味噌で、結局個人ではこの手続きができない。よって業者に頼むしかない。日本国内においては千葉に以下の業者があり、対応してくれる。
https://t-nagu.jp/pc/pcrepair/shop/25591/
しかし、パソコンは初期化されてデータが取り出せない。取り出すには別の手法が必要である。
PINコードのかかったMacからデータを取り出す
PINコードのかかったMacからデータを取り出すにはこういった機器
http://store.shopping.yahoo.co.jp/pc-parts-239/239hkn-068.html
や同種のMacが必要である。面倒なので以下の業者に頼むことにした。
http://www.smaphodock24.jp/
しかしSSDのデータをまるごとコピーするだけなので、それを新しいMacに入れるにはコツが必要である。
メモアプリのデータを取り出す
Documentsなどはそのままコピーして問題ないが、メモ・アプリに重要なデータを載せてる場合、取り出しが困難である。そこで以下のようにした。まずデータが保存されているHDDなどにアクセスし、以下のディレクトリに移動する。
cd Target HDD/Users/UserName/Library/Containers/com.apple.Notes/Data/Library/Notes
ls
NotesV6.storedata NotesV6.storedata-shm NotesV6.storedata-wal
目的のファイルはNotesV6.storedataというデータベースである。ここで元々Macにインストールされているsqlite3を使う。
sqlite3 NotesV6.storedata
sqlite> .tables
ZACCOUNT ZFOLDER ZNOTEBODY Z_METADATA Z_PRIMARYKEY ZATTACHMENT ZNOTE ZOFFLINEACTION Z_MODELCACHE
メモの中身はZNOTEBODYに格納されている。
sqlite> select * from Z_NOTEBODY;
とすれば、HTML形式のデータが表示される。あとは対象の部分をhtml形式で保存などして、閲覧すればいい。