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Hyper-V利用の個人的ガイドライン

Last updated at Posted at 2015-10-01

はじめに

これまで数台のHyper-Vホストで運用してきた経験より、個人的な使用ガイドラインらしきものをまとめました。

ネットワーク設定

参考:Hyper-Vネットワークの基本

ゲスト専用ポートを用意する

NICが2つ以上ある場合、LANケーブルを2つ以上刺し、1つはゲスト専用ポートとする。

  1. Hyper-Vマネージャーより[仮想ネットワークマネージャー]を開く
  2. 「外部」の仮想ネットワークを追加する
  3. 追加した外部ネットワークを選択し、[接続の種類]→[管理オペレーティング システムにこのネットワークアダプターの共有を許可する]のチェックを外す

仮想内部ネットワークで止むを得ず外と繋ぎたい場合ルーティング設定を追加する

仮想内部ネットワークは閉域網とすべきだが、やむを得ず外と繋ぎたいこともある。そういうときはホストのルーティングテーブルに追加する。

  1. Hyper-Vマネージャーより[仮想ネットワークマネージャー]を開く
  2. 「内部」の仮想ネットワークを追加する
  3. ホストの[ネットワークと共有センター]を開く
  4. 作成した仮想内部ネットワークのプロパティを開く
  5. 仮想内部ネットワークにIPアドレスを設定する
    (このアドレスがゲートウェイのアドレスとなる)
  6. ホストにてコマンドプロンプトを開き、route add コマンドで作成した仮想内部ネットワークセグメントへのアクセスを作成した上記IPアドレス宛にルーティングする

なお、ゲスト側ではデフォルトゲートウェイに上記IPアドレスを設定すると、外にアクセスできるようになる。

仮想マシンの構成

D:\Hyper-Vに配置する

D:\Hyper-V(もしくはC:\Hyper-V)フォルダーを仮想マシンのルートフォルダーとする。
フォルダー内は次のように構成する。

D:\Hyper-V\
|
+- (仮想マシン名)\
|  |
|  +- Virtual Machines\
|  |  |
|  |  +- (仮想マシンのGUID)\
|  |  |
|  |  +- (仮想マシンのGUID).xml
|  |
|  +- Virtual Hard Disks\
|  |  |
|  |  +- (仮想マシン名).vhdx(vhd)
|  |  |
|  |  +- (仮想マシン名)-(ドライブ名).vhdx(vhd)  ※追加HDDが必要なら
|  |
|  +- Snapshots\
|
+- (仮想マシン名)\
|  |
|  :
:

利点

  • 管理する仮想マシンが分散しない
  • ウイルス対策ソフトによる除外フォルダーがD:\Hyper-Vだけでよくなる

CPUコア数は最大でも2

ホストの論理CPUコア数が使えるCPUコア数の上限になるので、多くの仮想マシンが必要なら一つ一つのコア数は最大でも2つくらいに抑える必要がある。

例)

  • Intel Core i7だと物理コア4+Hyper Threadingで論理コア数は8
  • ホストOS用のCPUコアを残すと、ゲストで使えるのはいいところ合計6コアまで

動的メモリを活用する

「動的メモリ」を使うとRAMをそれぞれのゲストOSが必要な分だけ使うため効率が良い。
ただし、使えるゲストOSに制限がある。

  • Windows 7
    • Enterprise
    • Ultimate
  • Windows 8以降
  • Windows Server
  • Linux
    • CentOS / RedHat Enterprise Linux
      • 6以上
    • Ubuntu
      • 12以上
      • Linux ICsが使えるバージョン

仮想マシンの構築

マスター仮想マシンを活用する

新たに仮想マシンを一から構築すると手間がかかるので、必要とするOSのマスター仮想マシンを作成しておく。
新たな仮想マシンはマスター仮想マシンを「新規コピー」して作成する。

参考:[Windows] Sysprep を使用してHyper-V展開用の仮想マシンの雛形を作成する - Netplanetes

なお、「差分ディスク」を使う方法もあるので併せて検討する。
Hyper-Vの子パーティションを手早く作る

マスター仮想マシンの作成

  1. OS名などでマスターとわかるように新規仮想マシンを作成する
  2. マスター仮想マシンにOSをインストールし、最新のWindows Updateを行う
  3. ビルドインAdministratorを有効化し、OSインストール時に作成した管理者ユーザーを削除する
    (合わせてプロファイルも削除しておく)
  4. ネットワークは接続なし、CD\DVDメディアをアンマウントする
  5. sysprepツールを使い、OSを一般化してシャットダウンする
  6. 作成した仮想マシンをHyper-Vで「エクスポート」する
  7. エクスポートしたらマスター仮想マシンを削除する

マスター仮想マシンのインポート

  1. Hyper-V マネージャーにて「仮想マシンのインポート」を開く
  2. エクスポートしたマスター仮想マシンのフォルダーを指定する
  3. マスター仮想マシンを選択する
  4. [インポートの種類]は[仮想マシンをコピーする(新しい一意なIDを作成する)]を選択する
  5. [移動先の選択]にて、[仮想マシンを別の場所に格納する]にチェックを入れ、各フォルダーにD:\Hyper-V\(作成する仮想マシン名)を入力する
  6. 仮想ハード ディスクの保存場所にD:\Hyper-V\(作成する仮想マシン名)\Virtual Hard Disksを入力する
  7. インポートを実行する
  8. インポート後に仮想マシンの設定を開く
  9. [ハード ドライブ]を開き、仮想ハードディスクの[参照]ボタンをクリックする
  10. vhdx(vhd)ファイルの名前をマスターマシン名から作成した仮想マシン名に変更し、選択しなおして[OK]ボタンをクリックする
  11. 任意のネットワークアダプターを選択する
  12. 仮想マシンを起動し、セットアップ(ライセンス認証含む)を行う
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