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エンジニアコミュニティ運営2年間の挑戦と学び #駆け出しエンジニアと繋がりたい

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はじめに

今や「駆け出しエンジニア」という言葉を聞くことは少なくなりましたが、私がエンジニアを目指し始めた3年ほど前はトレンドのワードでした。Twitter(X)には#駆け出しエンジニアと繋がりたいというハッシュタグがついたツイートで溢れていました。そんな駆け出し期に立ち上げてから2年ほど運営したコミュニティについてお話ししようと思います。

駆け出しがコミュニティを作ってみた

なぜコミュニティを作ろうと思ったのか

私がITエンジニアになる為の学習をしていた当時は、エンジニアの知り合いも少なく不安や孤独感を強く感じていました。
同じ様にエンジニアを目指している方や現役のエンジニアさんと繋がりたいと思い、交流できる場所を探しました。しかし、当時はWEB系の情報商材関連のコミュニティが多かったこともあり、自分に合うコミュニティが見つからなかったので自分で立ち上げることにしました。

どんなコミュニティを目指したか

エンジニアを目指して学習している人と一緒に勉強したり、気軽に現役エンジニアさんに質問できたり、勉強以外でもオフ会などでつながりを作ることが出来るコミュニティを目指しました。

私がエンジニアを目指していた当時は「エンジニアになって月収〇〇万稼ぐ!」、「フリーランスで年収イッセンマン!!」、「転職成功」みたいな謳い文句で溢れており、そういう甘い言葉に惑わされずにしっかりと学習できる環境を作りたい思いが強かったです。

当時、Twitter(X)の#駆け出しエンジニアと繋がりたいタグをつけた投稿は情報商材屋が自らの情報商材に誘導するような物が多かった気がします。
(当時は多くの駆け出しエンジニアが情報商材の誘導により闇落ちして方向性を見失ってました...)

コミュニティを立ち上げるまで

どのようなコミュニティを作っていきたいかをマインドマップ等を使って整理して決めて行きました。

方針が決まったところで、利用規約や活動場所(当時はSlackのワークスペース)を作って環境を整えました。
準備が整った段階でTwitter(X)で加入者を募集してメンバーを集めました。
特に制限などは決めずに誰でもウェルカムで募集したので、最終的には400人以上のメンバーに参加していただけました。

コミュニティの主な活動内容

コミュニティの詳細については下記の記事を読んでください。

チーム開発

チーム開発に興味があるメンバーを募ってRuby on Railsで開発を行いました。
現役エンジニアの方がレビューして下さったのでかなり有意義な体験になったと思います。

LT会

オンラインやオフラインでLT会を行いました。
メンバーが主催してくれたLT会は多くのエンジニアさんが発表してくださり、内容も濃くて大盛り上がりでした。

オフ会

飲み会やBBQなど行ってメンバー同士の親睦を深めました。
普段はオンラインでの活動が主だったので、初めてリアルで会うメンバーも多かったです。
やはり濃いつながりを作るにはオフラインで集まるのが一番だと感じました。

勉強会

オフラインで集まって勉強会やコミュニケーション取る機会を設けたり、企業と連携してエンジニアの方に講義を開いていただいたりしました。キャリアの長いエンジニアさんのお話を聞ける事もあり、とても勉強になりました。

もくもく会

黙々と勉強したいメンバーが集まって勉強する会です。オンラインツールを使って時間を決めて取り組みました。
1人ではだらけてしまう人や、集中して勉強したいメンバーにとても需要がありました。
コミュニケーションを取る時間も取ったことでメンバー同士の親睦が深まったと思います。

アドベントカレンダー

年末にQiitaのアドベントカレンダーにチャレンジしました。
日頃からアウトプットしているメンバーも多かったので期間全ての枠が埋まりました。

コミュニティの運営方法

立ち上げ当初は2人で週1回程度のミーティングを行って運営していたのですが、人数が増えて運営がまわらなくなってきたので、数人の運営チームを作って運営していました。
必要な時に集まって相談して課題に対応するというスタンスで、メンバーも仕事などで忙しいので負担にならないように無理せず行っていました。
これが運営が長続きした要因の一つでもあり、活動が停滞してしまった理由でもあると思います。
後ほど詳しく解説します。

コミュニティを閉じた

2年ほど運営したコミュニティを閉じることにしました。

なぜコミュニティを閉じることにしたのか

熱量が低下してコミュニティが盛り上がっていなかった。

頻繁にイベントや集まりを開催していたわけでは無かったこともあり、メンバー間の関係性が希薄になってしまいました。
立ち上げ当初とは周囲を取り巻く環境が変わり、活動目的も曖昧になってしまったことで存在意義も薄れていってしまいました。
結果的に運営やメンバーの動きも鈍化して、会話スレッドにほとんど投稿もみられない状況になっていました。
以上のことから継続する意味も価値も薄れてしまったので閉じることにしました。

課題と反省点

なぜ熱量が低下してしまったのかを振りかえって行きます。

ターゲットを絞らずにメンバーを集めた

特に制限などは設けずに誰でもウェルカムで集めたことで、目的や実現したい事がメンバー間で一致せずに方向性を見失ってしまったことが失敗だったと思います。
どんなコミュニティにしたくて、それを実現するためにどんな人と作り上げていきたいかを定めて、似たような価値観を持つ人や同じ方向を向いてくれる人をコミュニティメンバーにすることで、向かう方向を揃えたほうが良かったのかなと思っています。

オフラインで交流する機会がほとんどなかった。

オンラインでもくもく会や勉強会などは行っていたのですが、オフラインでのイベントはあまり実行して来ませんでした。 企画して会場押さえて宣伝して採算取れなければ自腹なので結構大変なんですよね、会費とか取っている訳でもないので...
濃いつながりを作るにはやはり、オフラインで顔を突き合わせて話すのが一番だと感じました。
オンラインでも繋がりを作れないかとツール等を利用して試行錯誤しましたが、やはり距離の壁には敵わないですね。

メンバー間の繋がりが希薄になってしまうとコミュニティに貢献したいという意識も薄れてしまうため、立ち上がり初期はメンバー同士の濃い繋がりと信頼性を築く事が大切だと感じました。そして、体制が整ってから新規メンバーを募集して拡げていく方が上手くいくと思います。

行動する回数が少なく計画倒れになってしまった

運営メンバーと話し合って、こんなコミュニティにしたい、こんなイベントをやっていきたいと案は出ましたが、実行に移す機会が少なかったので熱量が保てずクールダウンしてしまったと思いました。
要因としては、みんな忙しいからできる時にやるというスタンスでいたところ、結局誰も動き出せずにダラダラと時間が過ぎてしまっていた事が挙げられます。

忙しくても最低限これはやる!みたいに少しずつでも確実に実行していく体制を作るべきだったと感じました。

新規メンバーを迎え入れる動線ができていなかった。

コミュニティに新しく入った人には自己紹介をチャットツール内でしていただいたのですが、その後のフォローが上手くできずに自己紹介だけして終わってしまう新規メンバーを大量に生み出してしまったことです。

新規メンバーと既存メンバーとの交流が上手くいかないと、コミュニティの新陳代謝が行われずに活動が停滞してしまいます。
定期的に交流する機会を作って橋渡しをすることが重要だったと思いました。

コミュニケーションの場を分散させてしまった

チャットツールのチャンネルを細かく設定し過ぎたことで、チャンネル毎の投稿数が少なくなってしまい、過疎っている雰囲気が出てしまいました。
全体の投稿数は同じでも、チャンネル毎の投稿が多く見える方が盛り上がっている感じが出るのである程度統一するべきでした。
例えば、Ruby質問チャンネル、PHP質問チャンネル、Java質問チャンネルなど言語毎にチャンネルを分けるよりも、プログラミング質問チャンネル、のように集約して投稿する分け方の方が良いです。

メンバーの意見や要望を拾えていなかった

アンケートを取ったり、メンバーの意見を拾い上げる場をあまり設けていなかったので、要望などを把握できていなかったです。
定期的に意見を集める場を設けて改善に向けてのアクションを取れば、より居心地の良いコミュニティになれたかなと思います。

運営メンバーのモチベを保てなかった

コミュニティ自体の熱量も下がっているし、イベントや改善に向けての行動もやれたらやろうのスタンスで結果的にPDCAをうまく回せておらずモチベも低下してしまっていたと思います。
皆さん忙しいので強制はしたくないですが、最低限やることを決めて定期的に少しでもアクションし続けることが大事だと感じました。
また、メンバー同士で振り返りも行い自分達が今どの場所にいるのかを定期的に観測して、次の改善活動に活かす場を作った方がコミットしている感じも出て、コミュニティ運営を自分ごととして捉えてもらえたのかな、思いました。

コミュニティを作ってみて良かったこと

運営しているときに課題は多くありましたが、楽しかった事や良い経験になった事も多くありました。

普段接点が無い方との繋がりが持てた

コミュニティには、駆け出しからベテランの方や、働き方も多種多様でフリーランスだったり、会社を経営されている方もいました。
自分とは違う領域の話を聞けたり、仕事をもらえたり、プログラミングスクールの運営者と共同で勉強会を行うなど一緒に活動出来たことが良い経験になったと思います。

運営を通じててスキルアップ出来た

コミュニティを立ち上げた本人なので主体的に運営に取り組む必要があります。
ミーティングのファシリテーション、イベントを企画して実行、メンバーへの声かけ...etc
運営する上で問題が起きた場合は対応したり、課題を解決するために案を出して実践したりすることで、問題解決能力も身につきました。

その過程で身につけたスキルは仕事でもプライベートでも使えるスキルだと思います。

運営実績が自分のアピールポイント

エンジニアでコミュニティを運営している人は多くはないので、自分の紹介をするときにアピールポイントになります。
自己紹介の時に話せば興味を持ってもらえて会話のキッカケになりますし、転職活動の時にも評価は高かったです。

終わりに

いっぱい悩んで上手く行かないことも多かったですが、多くのエンジニアさんと繋がれたことや一緒に活動出来た経験や思い出は私の中で素晴らしい財産です。
コミュニティに参加してくださったり、盛り上げてくださった皆様、本当にありがとうございました。

落ち着いたらまた新しいことにチャレンジして行きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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