SalesforceからGoogle Driveへのアップロード設定

前提

1. Google
2. Salesforce
3. Google Drive API

設定

[Google] Google Driveを有効化 (参照)
[Google] Client ID, Client Secretの取得 (参照)
[Salesforce] Auth. Providersの設定 (参照)
[Google] Authorized redirect URIsの設定 (参照)
こちらは記事「Files ConnectでGoogle DriveをSalesforceに接続」を参照ください。

追加設定

上記設定に加えて追加設定です。

1. External Credential
2. Principal
3. Named Credential

外部サービスへのNamed Credentialsは通常のNamed Credentialsとは分かれて設定できるようになっています。2024.11以前の設定方法はまだLegacyバージョンとして利用可能ですが、そのうち設定方法も統合されるかと思います。今回はExternal Named Credentialsで設定していきます。

External Named Credential

まずNamed CredentialsでExternal Credentailsのタブへいき、Newを押します。

Auth. ProviderはすでにGoogleDriveという名称で作成しているので再利用します。
参照 Auth. Providersを作成

項目	値
Label	GoogleDrive（任意）
Name	GoogleDrive（任意）
Authentication Protocol	OAuth 2.0
Authentication Flow Type	Browser Flow
Authentication Provider	GoogleDrive (既に作成したものを選択）

Principal

次は、Principalですが、同External Credentialsの画面をスクロールすると下の方にRelated Named CredentailsとPrincipalsという項目があります。

最初は何もないのでまずPrincipalsのセクションのNewでPrincipalをひとつ作成します。

項目	値
Parameter Name	GoogleDriveV3（任意）
Sequence Number	1
Identity Type	Per User Principal（ユーザーが個々で承認するため）
Scope	https://www.googleapis.com/auth/drive

Named Credential

次はNamed Credentialsを、上記手順で作成したExternal CredentialとPrincipalを使って２つ作成していきます。まずNamed Credentialsで今度はNamed CredentialsのタブへいきNewをクリックします。余談ですが、プルダウンメニューは以前の設定方法のLegacyの作成ですが、今回は対象外です。

さて二つのNamed Credentailsを作成していきます。

1. Google Drive API
2. Google Drive APIのUpload

まずGoogle Drive APIですが、こちらはGoogle Drive APIの全体の機能を利用するScopeですが、もうひとつUpload用にNamed Credentialを作成します。

Named Credential (全体用）

項目	値
Label	GoogleDrive（任意）
Name	GoogleDrive（任意）
URL	https://www.googleapis.com/drive/v3
Enabled for Calouts	true
External Credential	GoogleDrive (上記で作成したものを選択)

Named Credential（Upload用）

項目	値
Label	GoogleDriveUpload（任意）
Name	GoogleDriveUpload（任意）
URL	https://www.googleapis.com/upload/drive/v3
Enabled for Calouts	true
External Credential	GoogleDrive (上記で作成したものを選択)

こちらをそれぞれ作成すると、同じExternal Credentialを利用したNamed Credentialsが作成されます。

Named Credentails (２つ）

External Credential（１つ）

External Credentialをクリックして再度見てみると、１つのAuth. Providerを利用して、２つのNamed Credentialsが紐づいているのがわかります。ただPrincipalがまだNot Configuredなので、次はConfigurationを行って有効化します。

Permission Set

Configurationをする前にユーザーに対して先ほど作成したExternal Credentialsに対するAccessを付与する必要があります。Permission Setにいき、External Credentials Accessで付与します。
参照: Permission設定の作成し割り当て

左から右に移動して完了です。

Authentication

次は、PrincipalsがNot Configuredですので、こちらをConfiguredにします。Per User Principalなので、誰か一人がConfiguredにすればConfiguredになります。複数人が利用するためには、利用者個人がそれぞれ下記の認証プロセスをして、SalesforceからGoogle Driveへのアクセスを認証する必要があります。

1. まずPersonal Settingに行くため右上のアイコンのSettingをクリック
2. External Credentailsをクリック
3. Allow Accessで認証プロセスへ

認証プロセスが始まるとGoogleとSalesforceへと認証の画面があるので進みます。

Googleとしてログイン認証

Salesforceへのログイン認証

Configuredになれば完了です。

External Credentail側でもPrincipalsがConfiguredになっているのを確認します。

検証

さて、上記の設定はできました。お疲れさまです。
これからLWCでファイルアップロードのコンポーネントを作成していくのですが、ApexでいくつかのCalloutメソッドを作成していきます。その前に、Anonymous WindowでCalloutが無事通るか検証してみます。

Apex Anonymous Windowで検証 (Folder作成）

ApexでNamed Credentialを利用してGoogleDriveにFolderを作成できるか試します。今回はNamed CredentailsのGoogleDriveを使用してフォルダを作成します。
Developer Consoleを開き、Debug > Open Execute Anonymous Windowで以下のコードを実行します。

Apex Code

String folderName = 'FirstFolder';
String parentFolderId = 'root';
Map<String, Object> requestBody = new Map<String, Object>{
    'name' => folderName,
        'mimeType' => 'application/vnd.google-apps.folder',
        'parents' => new List<String>{ parentFolderId }
};
    
HttpRequest req = new HttpRequest();
req.setEndpoint('callout:GoogleDrive/files');
req.setMethod('POST');
req.setHeader('Content-Type', 'application/json');
req.setBody(JSON.serialize(requestBody));

Http http = new Http();
HttpResponse res = http.send(req);

実行画面

すると、GoogleDrive側で、rootの下にFirstFolderというフォルダが作成できていれば、Named CredentialをCalloutしてFolder作成の成功です。

実際作成されたFolderIdのURLをみていただくと、こちらをフォルダ名で取得してparentFolderIdに当てれば、このフォルダ配下にファイルをアップロードしていくこともできます。

まとめ

認証の設定は思ったより長いので大変ですね。記事もわけないと書ききれないので、設定だけで一旦この記事は終えます。次の記事では実際のApexとLWCの作成を行います。

参照：

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