Linuxを勉強したての方がrmコマンドを実行したあとに「どうやって復元するんですか?」と聞いてきたので、そのときに説明した内容を書きます。
ゴミ箱に捨てる とは
"ゴミ箱に捨てる"とは、コンピューター上でファイルやフォルダを削除する一般的な方法です。
"ゴミ箱に捨てる"では実際にファイルの削除は行っておらず単純にファイルを「ゴミ箱」または「リサイクルビン」と呼ばれる特別な場所に移動しているだけです。ここでは、ファイルは完全には削除されず、一定時間後に削除されるようになっており、基本的にユーザーが必要に応じて復元または永久に削除することができます。
そのためただの移動に過ぎないのです。
rmコマンドでの削除について
UNIXやLinuxシステムで使われるrmコマンドは、ファイルやディレクトリを永久に削除するために使用されます。rmコマンドによる削除は即座であり、標準的な設定では「ゴミ箱」を経由せずに直接行われます。そのため、rmコマンドで削除されたファイルは通常、復元ができません。逆に言うと速攻削除したい場合には非常に便利です。
rmコマンドを「ゴミ箱に捨てる」にする方法
デフォルトのrmコマンドを別のコマンドのエイリアスにすることでrmコマンドを「ゴミ箱に捨てる」にすることができます。
rmtrash のインストール
rmtrashはファイルをゴミ箱に移動させるコマンドです。
Homebrew で rmtrash をインストールします。
$ brew install rmtrash
rmtrash を rm のエイリアスにします。
以下の1行を.bashrc
や.zshrc
に追加します。
alias rm='rmtrash'
追加したら設定を読み出します。
$ source ~/.bashrc
# もしくは
$ source ~/.zshrc
これでrmコマンドでゴミ箱への移動がされるようになりました。