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はじめに
「ちょっとこの内容で資料作成しといてくれる?」
エンジニアは開発をしているだけではありません。要件定義や各開発機能のスコープ調整、お偉いさんの説得といった様々なコミュニケーションを行いつつ、サービスを開発しています。
あなたは(いやまあやるけど面倒くさいし…他の優先して対応したいことあるし…)といった心の声を押し潰し、愛想よく返事をします。
「わかりました」
いざ資料を作成しようとすると様々な事(本当に様々なコト)が頭に浮かんできますが一旦捨て置き、資料作成に取り掛かります。
しかし、ここで問題発生です。
(快く引き受けたものの、どういったもの作って欲しいのかイメージが浮かばないな…)
あなたは若干苦戦しつつも資料を作成し終えます。そして資料を共有すると思いがけない言葉を投げられます。
「ありがとう。でもちょっとここを修正して欲しいな。」
ちょっとどころではありません。ほとんど修正対応をしなければいけないようなとんでもないものです。
「わ、わかりました…」
あなたは引き攣った笑みを浮かべたまま席に戻り、資料の修正に取り掛かりました。
はい。というわけで、今回は資料作成についてのミスコミュニケーションが発生しているシーンを再現しました。相手が想定している資料が作成できなかったようです。
では、どのようにコミュニケーションを取ればよりスムーズに資料作成ができるでしょうか?
資料作成に関する動きについてTipsを紹介して行きたいと思います。
Step1 資料作成の目的を確認しよう
「誰に」「どのようなことを伝えるために」「いつまでに」資料を作成するのかを確認しておきましょう。
具体的に自分作業をするイメージを思い浮かべてください。
今持っている情報を元に作成可能であるのか、その認識は正しいのかという観点でイメージします。
「ちょっとこの内容で資料作成しといてくれる?」
「わ…か…りました」
(ここからです!心の声をエッセンスに深く考えている表情を浮かべます)
「ちなみに、この資料は部長向けにメリデメを説明するためにしようする資料ですよね?」
「そうそう。比較表が部長好きみたいで、説明材料にしたいと思っているんだ。」
(よかった、そこは外してない。作業イメージを元にすると資料説明のゴールと期限は確認しておこう)
「確かに、部長への説明はそれが有効ですよね。HOGEサービスのメリット示すためには一元管理による網羅性メリットを強調して、○×△の表形式で示す感じですかね?」
「うーん。メリットはコストも強調しておきたいな。そうだね、表形式で作成お願い。」
(○×△はどうなんだよ…!)
「わかりました。○×△の程度は後で相談しつつ決めれればと思うのですが良いですか?」
「了解。他何かある?」
(あ、期限聞き忘れてた。)
「いつ部長への説明予定ですか?」
「そうだね、来週の木曜日の予定かな。」
(とすると、逆算してみて)
「では、一旦来週月曜日に"叩き台"として資料作成しますのでご相談させてください。」
「わかった、じゃあ14時からで」
はい。心の声に流されずに必要な情報のすり合わせができましたね。
いくつかTipsがありました。
ある程度推測してから質問を投げかける。
「この資料は何のために作りますか?」
なんて聞くと、前後で話した内容がある場合には相手はイラッとすることでしょう。自分なりに考えを持っておくと相手も話しやすいです。
作業イメージから何をメッセージとした以下について確認する。
何を資料で強調したいかがわかると資料作成がしやすくなります。
資料の叩き台を作成する。
一発で相手の想定通りの資料を作成する自信がある場合は不要ですが、
叩き台を作成して相談する場を設けましょう。
Step2 叩き台資料をもとに打ち合わせを実施しよう
Step1である程度記載方法までわかる場合には、そのまま完成形に持っていけるレベルまで時間を投下して資料作成することもアリです。
Step1で得た情報では資料の作成が不十分と感じた場合には、早めに打ち合わせやチャットで聞くようにしましょう。
叩き台の資料は事前に共有するといいですが、必ずしも相手は事前に確認しているわけではありません。当日の打ち合わせに向けてある程度確認してもらっている場合の説明内容と1から記載内容を説明する場合に備えて、時間はある程度長めに確保しましょう。具体的にどこを確認したいかについて当日共有する資料に追記しておくと相手もわかりやすくなりますし、時短になります。
心構え編
叩き台を作成する場合には、色々言われる覚悟は必要です。覚悟とは、後ほど修正しなければいけない面倒くささに対する覚悟です。細かい指摘やどーでもいい内容のフィードバックは空でも見上げ過ぎるのを待ちましょう。優先度が低いです。大きな修正だけして、他気付いた場合には修正しちゃってもいいよといって、自分のタスクから手離れすることを意識しましょう。
「お疲れ様です。」
「おーお疲れ。資料作成ありがとうね。」
「いえ、内容をブラッシュアップしていければと思います。」
「うん、よろしく」
・・・内容説明中・・・
「ありがとう。ここ、修正して欲しいんだけど」
「はい。こういった感じに修正ですか?」
「いや、具体的な金額も入れて欲しいと思ってて」
「具体的な金額というと、以前のこの情報でいいですかね?」
「そうそう」
・・・会議進行中・・・
「ありがとうございました。内容修正し終えましたら、資料共有します。もし気になる点あれば随時資料修正していただければと思います。」
「了解。ありがとね。」
持ち帰って確認修正すると時間がかかる可能性が高い。
雑でもいいから修正イメージをその場で提示する。
追記をして欲しいと言われたら注意する。
そんな数字情報、今までありまへんで。といったことがあると対応が大変になる。
情報源がどこにあるかを確認しておく。
Step3 タスク完了後のフォロー
無事、資料作成を完了し、共有することができました。
しかし、部長との会議後に追加で資料作成や新たな資料作成を依頼されるなんてことは多々あると思います。都度都度対応していると、こちらは秘書か何かと勘違いする人もいるので、スケジュールを確認しておきましょう。確認タイミングは資料を共有する際、部長との会議前がいいですね。
「先ほど資料共有しました。」
「ありがとう。」
「部長との会議終了後は、どういった流れになりますかね。」
「あー、部長から役員向けに説明資料作成することになるから、こっちの作業は無くなりそうだね。ただ、部長から何かあれば追加で対応してもらうことになるかもしれない。」
(些細な内容であれば、こっちまで持ってこないでくれたらいいなーなんて。。。)
「わかりました。ただ、今自分のタスクとしてHOGEのサービスの実装を始めていくのであまり時間確保ができないかもしれないです。」
「そうか、了解。資料作成ありがとね。」
「いえ、何かあれば連絡くださいね。」
こちらの作業スケジュールを相手にも共有する。
がめつい人はそれでもタスクを振ってきます。しかし、こちらのスケジュールを伝えているので、タスクの優先度をどうするかについて調整することで、理想としては下手な残業をしないようにしたいですね。
おわりに
以上で資料作成におけるミスコミュニケーションを防ぐ処世術についておわります。
皆さんで実施しているコミュニケーション方法があればコメントいただけると嬉しいです!
MacBookで書いているので姉妹のiPadが当たるといいな〜。