皆さん、こんにちは。
私は現在入社2年目で、旅行会社に勤務しています。今回は、Teachable MachineとCodePenを新たに覚えて取り組んでみた内容をご紹介します。【AIでできることについて簡単にイメージしたい方】や【Teachable Machineを使ったアイデアを考えている方】は是非ご覧ください。
#使用ツールはこちら
下記のサービスはそれぞれインストールやアカウント登録などの事前準備が必要になります。
* Teachable Machine
* CodePen
- LINEmessagingAPI
-
Node-RED
#まずはTeachable Machineによって作成した独自の機械学習モデル を用いたWebアプリの完成品をご覧ください。
牡蠣のイラストを読ませると画像下に何かのURLが出現しました。こちらのURLから遷移すると牡蠣に関連した”広島エリア”のおすすめプランが分かるというアプリケーションです。
これより先では、完成までのプロセスを段階ごとに書いていきます。
#AIってよく聞くけど何なんだ?
まず、今回お話しする**「AI」というワードは、「機械学習」と同義とします。そして、機械学習の中でもTeachable Machine**を利用し、画像を用いたトレーニングを学び業務で活用できないか考えてみました。
私は、「AI」について【人間のように自分で考えることができる天才ロボットか何か】だとイメージしていましたが、最初からなんでもできるわけではないようです。
基本的には、次の3段階をもって、実際に使えるものに仕上げてゆきます。
1.(データセット)判断したいデータとそのラベルの組み合わせを集める。
2.学習:機械学習の基本となる関数にデータセットを入力し、データとそのラベルについて徹底的に覚え込ませる。(ここで学習が完了し完成した関数のことを モデル といいます)
3.推論:モデルを用いて実際のデータを入力し、そのデータがどのラベルに属しているのかを得る(= その画像が何という文字列表現なのかを得る)。
#早速、業務の課題と「AI」をつなげてみよう!
「AI」もまずは学習が必要で、学習したことを元に推論しながら答えを出すのか!ということが分かったところで、早速業務の課題と「AI」をつなげてみよう!と思い立ったものの、そもそも業務内で画像を認識させて判別するような場面がないなぁと中々アイデアが浮かばず。。
#まずは、AI画像認識の活用事例をリサーチ!
そもそも、生活の中で「私AI使ってるな~」という意識が全くなかったため、いきなり業務と結びつけるのは難易度が高く、**実際どんな場面で使われてるのか??**が気になりました。まずはAI画像認識の活用事例をリサーチしてみたので「なるほど!」と思った3事例をご紹介します。近い将来は、もっと生活の一部になっているのでしょうか??
##無人コンビニエンスストア(小売)
ロボットホテルで有名な「変なホテル」では、AI画像認識を活用したスマートコンビニでの購買が体験できるそうです!最近では、コンビニなどで見かけるようになったセルフレジの進化版という感じでしょうか。
ハウステンボスが手がけるロボットホテル「変なホテル」内の無人コンビニ「スマートコンビニ」でも、顔認証や商品の画像認識が活用されています。店舗の入り口で顔を登録し、購入したい商品を精算用の台に並べるだけで画像が認識され、明細と支払額が表示されます。明細を確認後、顔認証を受けてから購入することができます。また、退店にも顔認証が必要です。
出典:PR TIMES
##SNSにおける画像解析
こんな使い方があるのは驚きました…自社の企業ロゴや製品などで機械学習をさせて消費者がどんなふうに使っているのかリアルな実態をリサーチするマーケティングですね。
現在、SNSを用いたマーケティングにもAIの画像解析が活用されています。大量の情報が溢れるSNSは消費者のニーズを探る格好のマーケティングツールですが、膨大な日々の投稿の中から適切なものを選び出すのは困難です。 そこで、AI画像認識を使ってInstagramやTwitterに投降された大量の画像から特定の製品やサービスのロゴが写っている投稿を自動的に検出します。 これにより、従来では見つけることが困難だった消費者の動向に関する情報にリーチしやすくなり、自社の製品がどういった場面で利用されているか、またどのような属性の人が利用しているかといった情報収集に役立てることができます。
出典:TDSEマガジン
##レシート内データの効率的な取り込みと識別(マーケティング)
レシートの紙切れまでもデータになるようです。最近では、各種の”ポイ活”でもレシートデータが活用されていますよね。
キャッシュビーデータは、レシート内の購買データを収集する日本初のキャッシュバックサービス『CASHb』アプリを開発。
ユーザーが送付したレシート画像から生活者購買データを取得・活用し、B2C企業にデータを活用する機会を提供しています。
出典:モンスターラボ DXブログ
#課題:Webページへの誘導手段がメルマガに偏っている
上記の事例をヒントに再考して、粒度は大きいですがAIにつなげられそうな業務上の課題が一つ挙がりました。
自社のオンライン宿泊予約サイトにあるプラン紹介ページにアクティブに誘導する手段が、自社配信のメールマガジンに偏っており、他のルートを作りたい。この課題なら何とか**「AIの画像認識」と掛け合わせてゲーム感覚の面白いものができないかと…**
そのため今回は、**【即実用できる課題解決案】<【こんなのあったら面白いな案】**で考えています。上記の大きな課題を解決するヒントの1つになるようにと思い取り組みました。
#旅行につながる何か面白いものを作ろう
以上の課題を解決するアイデアはないかと考え、LINE Botで任意の数字(1~47)と引き換えに送られてきた”謎の画像”(47都道府県の名物)をCodepenで読ませると、その地域に関連した自社のプラン紹介ページに降り立ち、次の旅先とプラン提案してくれるというものを考えました。(あれば自分も使いたい、フットワークの軽い若者の一人旅などで使えるアプリゲームのようなイメージ。。。)
①LINE Botに1~47の好きな数字を送る
②自動応答で数字と紐づいた都道府県の「お土産」「名物」などの画像とCodepenのURLが送られてくる
⇓ここからが今回作成したWebアプリ
③画像認識に送られてきた「お土産」「名物」などの画像を読ませるととページURLが送られてくる
④ページに遷移するとその都道府県の名物紹介やおすすめプランが見れる
⑤次の旅行に行くのもアリ!
#作成したCodePenがこちら
See the Pen Page1 by Maria-fra (@maria-fra) on CodePen.
#新たなルートでWebページに来てもらう
以上を実装することで、課題としていた【Webページへの誘導手段がメルマガに偏っている】に対して、メルマガ以外の新たなルートでWebページに来てもらうことができます。QRコードやURL単品ではなく、画像認識を使うことでゲームのような感覚も味わえるのではないかと思います。
#最後に
今回は、アイデアとして導入に使いたかったLINE Botの実装ができなかったことと、判定結果のURLを実際にページ遷移できるように記述できなかったことが反省です。アイデアが思い浮かぶものの実装につなげられない技術・勉強不足を痛感しました。悔しい。
また、前述の通り、リアルな業務とAI画像認識を結びつけるのに苦戦し、実用性には欠けてしまいました。
しかし、AIの頭の良さと自分にも気軽に使えるということが分かったため、今後は部署外などもう少し広い視点で見て活用アイデアがないか考えてみようと思います。そして、やりたいことを実装につなげられるように技術面も深めていきます。