2025年1月にOracle APEX24.2がリリースされました。
本記事では、24.2の新機能を使ってデータ・モデルの生成を行います。
データ・モデルだけではなく、そのデータモデルに合わせたサンプルデータも生成してみます。
前提条件(2025年1月時点)
- Oracle APEX 24.2のワークスペースが作成済みであること
Oracle APEX24.2が対応しているデータベース
データベース・バージョン:19c以降
データベース・エディション:EE、SE2、SE、SE1
生成AIサービスの作成(LLMの登録)
データ・モデルの作成機能はLLMを使用するので、先ずはAPEX上で生成AIサービスを作成します。
5.以下の通りに記入し、接続のテストをクリックします。
- AIプロバイダ - OpenAI(OCI生成AIサービス、Cohere、OpenAIの3つから選択することが出来ます)
- 名前 - 任意(本記事ではOpenAIとしています)
- アプリケーション・ビルダーで使用 - トグルをオン
- APIキー - 取得したAPIキー
-
AIモデル - 任意(本記事ではgpt-4oを使用しています)
Oracle APEX 24.2から接続のテスト機能が追加されました。
LLMにきちんと接続することが出来ているか確認する事が出来ます。
6.生成AIサービスを問題なく作成できていれば、接続に成功しましたと表示されます。テストに成功していれば、作成をクリックし、生成AIサービスを作成します。
AIを使ったデータモデルの生成とサンプルデータ生成(Oracle SQL編)
これでデータ・モデル生成の準備が整いました。早速データ・モデルの生成を行います。
今回は、オンライン学習プラットフォームのためのデータ・モデルを作成します。
1.再度APEXのホームページに戻り、今度はSQLワークショップをクリックします。
この機能は24.2の新機能なので、24.1以前のバージョンでは表示されません
また、生成AIサービス作成時にアプリケーション・ビルダーで使用をオンにしていないと表示されないのでご注意ください。
5.チャット画面が表示され、APEXアシスタントを使用する事が出来るようになりました。SQL形式としてOracle SQLが選択されていることを確認します。
先ずは、「学生、コース、教師のエンティティを持つ、オンライン学習プラットフォームのためのデータモデルを作成してください。」と指示をだしてみます。
6.指示を出した通りにデータ・モデルを作成してくれました。表を設計してくれただけでなく、外部キーなども付けてくれました。
7.「追加したい他の属性または要件はございますか?」と聞かれているので、「成績や試験の表もこのデータモデルに追加してください。」とお願いしてみます。
最初に生成してくれたデータ・モデルに追加で成績と試験の表も追加してくれました。
8.それではこのデータモデルに対して、サンプルデータを生成してもらいたいと思います。「このデータモデルに対して、サンプルデータを生成して下さい。」と指示を出します。
各表に対して複数行のデータを生成してくれました。
9.このサンプルデータを、先程生成してもらったデータ・モデルに追加してもらいたいと思います。「このサンプルデータを、先程生成してくれたデータモデルに追加してください。」と指示を出します。
サンプルデータがデータ・モデルに追加されました。SQLスクリプトの作成をクリックします。
10.作成されたSQLスクリプトを確認する事が出来ます。スクリプト名にOnline Learningと記入し、実行をクリックします。生成されたSQLスクリプトの例はこちらをご参照ください。
12.サマリーを確認する事が出来ます。エラーが発生することなくSQLを実行する事が出来ました。
13.SQLワークショップ>オブジェクト・ブラウザをクリックし、作成された表を確認してみます。
14.表が作成され、データも格納されていることが分かります。
AIを使ったデータモデルの生成(Quick SQL編)
1.再度、SQLワークショップ>ユーティリティ>AIを使用したデータ・モデルの作成からAPEXアシスタントを開きます。今回は、SQL形式としてQuick SQLを選択します。
2.先程と同じ用に、オンライン学習プラットフォームのためのデータモデルを作成してもらいます。
「学生、コース、教師、成績、試験等のエンティティを持つ、オンライン学習プラットフォームのためのデータモデルを作成してください。」と指示を出します。
指示をした通りにQuickSQLを生成してくれました。クイックSQLの確認をクリックします。
3.生成されたクリックSQLと、それに対応するSQLが表示されました。
4.ダイアグラムのタブをクリックすると、ER図を確認することも出来ます。レビューおよび実行をクリックしてみます。
5.先程と同じSQLスクリプトの画面が表示されました。こちらからスクリプト名を入力し実行すれば、表等が作成されます。
まとめ
データ・モデルの生成だけではなく、そのデータ・モデルのサンプルデータも簡単に生成する事が出来ました。