はじめに
本記事は、Googleデータアナリティクスのプロフェッショナル認定証のプログラムより、参照させて頂いています。興味を持った方は、是非受講してみてください。

説得力のあるプレゼンテーションのヒント
課題を解決し、目標を達成するために データを活用することは、どんな企業でも 重要です。しかし ステークホルダーがデータを理解できない、 あるいは異なる理解をしてしまえば 世界中のどんなデータも 無意味なものになってしまいます。 そこで、ロジカルにまとめられ、興味深く カギとなるメッセージを 明確に伝えられる プレゼンテーションを作成したいものです。 効果的なプレゼンテーションは、 言葉だけでなく より興味深い表現でストーリーを 裏付けます。
それは、データのインサイトをいかに 整理するか、ということから始まります。 他の物語同様、
- キャラクター
- 設定
- プロット
- 大きな発見
- アハ体験
が必要です。
キャラクター
キャラクターとは登場人物のことであり、 ストーリーから影響を受ける人たちです。 これにはステークホルダーや顧客、取引先など さまざまな人が含まれます。 ストーリーにキャラクター情報を考慮すれば、 個人の想いを加味し データが明らかにする事実に より人間味のあるコンテキストを持たせられる、 つまり「彼らにとってなぜそれが重要か」を 考えることができるようになります。
設定
これは例えば、
- 何が起きているか
- どれくらいの頻度で起きているか
- どんな作業があるか
- その他データに関する プロジェクトの背景情報
など、 状況を説明するものです。
プロット
プロットとは 場合によっては対立とも呼ばれ 状況に緊張感を与えます。たとえば
- 他社の競合する取り組み
- 修正すべき非効率的なプロセス
- 企業にとって見逃せない 新たなチャンス
などもこれにあたります。 プロットは、複雑な状況であっても、 分析によって解決すべき課題を明らかにし、 キャラクターに行動を 起こさせるものでなければなりません。
大きな発見
そして次の「大きな発見」とは 解決策ともいえ、キャラクターが直面する 課題を解決するために行うこと、つまり 競争力を高めたり、プロセスを改善したり、 新しいシステムを開発したりと、 データ プロジェクトにおける最終目的を 達成するあらゆることを指します。
アハ体験
そして最後に、「アハ体験」とは、 提案内容を共有し、 なぜそれが企業の成功につながるかを 説明することです。
私がプレゼンテーションに取り組む時も これらからスタートします。 プレゼンテーションのアウトラインに これらの基本的な要素を取り入れることは 素晴らしいスタートラインとなり、発見した ことを明確なストーリーに整理できます。
これら 5 つのカギとなる部分が決まったら 次はストーリーと魅力的ビジュアライゼーション の組み合わせを考える番です。 学んだ通り、 興味深く説得力のあるストーリーには、 魅力的で説得力あるビジュアルも 不可欠なのです。
ストーリーを共有する
テーマ
テーマでは、
- テキストの色
- フォントの種類とサイズ
- フォーマット
- テキストとビジュアライゼーションの 配置
などをコントロールできます。
テーマには、 楽しいものやクリエイティブなものもあれば よりプロフェッショナルな印象を 与えるものもあります。 伝えたいトーンや情報に マッチしたテーマを選ぶことで プレゼンテーションに 一貫性が生まれ、自分の主張を サポートしてくれます。
タイトル
タイトルとサブタイトルは 発表する内容を適切に 説明するものがよいでしょう。 特に、時間の経過とともに 変化する可能性のあるデータを含む場合は 発表の日付も記載しましょう。 「作成日」や「最終更新日」などと 日付を明記することで、 プレゼンテーションを見る全員に 重要なコンテキスト設定ができます。
ポイント
良いスライドショーは 主なポイントを見せて聞き手をガイドしますが そこで何度も単語を繰り返したり 多くの文字情報を含めてはいけません。 どんな情報を含めるかを選択することも 皆さんの仕事の一部です。 例えば、 これからビジュアライゼーションで 表示するものに関する説明、 プロセスにおける最初のステップ、 全体の方向性、あるいは 聞き手が理解、 記憶しているか確認しておきたい 重要なメッセージなどを 含めると良いでしょう。
フォントサイズ
また、聞き手が読みやすいように フォントサイズも 調節しましょう。
『1 枚のスライドにつき、5 行以内で 25 単語以内』
を目安にするとよいでしょう。 基本的に、聞き手には スライドを読むのに集中するのではなく 話に集中してもらいたいものです。
言葉選び
言葉も慎重に選びましょう。 俗語や知らない人が多い略語、 ある特定の地域に限定された 言葉やフレーズは 常に避けるのが賢明です。 次に、 ビジュアライゼーションについてです。 ビジュアライゼーションは、聞き手が 各スライドの内容を すばやく理解するのに役立ちます。 言葉だけでは表現しきれないポイントを ビジュアルで表現できるのです。 優れたビジュアライゼーションでは 意味が瞬時に理解できるため 解釈の余地を残しません。
ビジュアライゼーション
スライドにビジュアライゼーションを 含める時は 一度に多くの詳細を 共有しないようにしてください。 ポイント、特にカギとなるメッセージを 裏付けるデータポイントだけを選びましょう。 私はいつも、
『「自分の分析で聞き手に伝えたい 最も重要なこと 1 つは何か』
を自問します。 どのビジュアライゼーションが そのポイントを最も 伝えているかを判断するためです。
重要なことが複数ある場合は 1 枚のスライドにすべてを詰め込まず ポイントごとに新しいビジュアルを作成します。 そして、矢印や吹き出しなどで 明確にラベル付けした要素を追加し 見て欲しいものに 注目してもらえるようにしましょう。
Tips)異論や反論に対処する
- データや分析、所見について 質問に答えるのに役立つような前提があれば それを伝えましょう。
- たとえば、チームで分析前にデータを クリーニングしフォーマットした、などと 伝えれば、聞き手が抱く疑問を解消できます。
- 分析結果が期待値と異なる理由を 説明しましょう。 結果を変える変数を聞き手に説明し どうやってそこに至ったかを 理解してもらうのです。
- 今まで考えていなかったことが挙げられた 場合には、メリットがある可能性があります。 その場合は、 その異論や反論が有効であることを認め さらに調査するためのステップを 踏むとよいでしょう。 別途、さらに詳細なフォローアップを することも優れた対処法です。
Tips)Q&Aのベストプラクティス
質問全体を聞く
当たり前のことのように聞こえますが 相手が質問し終わる前に 自分の答えについて 考え始めてしまいたくなることが あります。 相手の質問に最後まで耳を傾け 相手が話し終えるまで 答えるのを待つことが重要です。
質問を繰り返す
少し時間をおいて、 質問を繰り返してください。 質問を繰り返すことは いくつかの面において役立ちます。
- 自分がその質問を 理解しているかどうか 確認するのに役立ちます。
- 自分が理解できていない場合に 質問者に訂正する機会を 与えることができます。
- 質問を聞き取れなかった人も 何が懸念なのか理解できます。
- 自分の考えをまとめる時間を 与えることにもなります。
その質問が生まれたコンテキストを 理解する
聞き手は誰で、どのような懸念や バックグラウンドを持っているのかを 考えてください。 プロジェクトにおけるゴールと それに対するステークホルダーの 関心事を思い出し プレゼンテーション自体が ステークホルダーにとって 適切なものだと確認したように 質問への回答も、そのコンテキストに 関連したものにするよう心がけてください。
回答には、 聞き手全体を巻き込む
皆さんは、質問をした人と 1 対 1 ではなく 同じ質問をしたい人、 あるいはその答えを 必要としている人たちの前で プレゼンテーションをしているのです。 他の聞き手を誤って 排除しないようにすることが重要です。 また、他の人の声を 取り入れるのも良いでしょう。 聞き手や チームの中に インサイトを持っている人がいれば その人に意見を求めましょう。
回答は短く、要点を絞る
まず、ステークホルダーに基本的な答えを 短く伝えます。 その後、さらに質問があれば さらに詳しく説明します。 これは、データアナリストにとっては 難しいことです。 背景にある情報をすべて把握し 苦労を分かち合いたいのに 長くて分かりにくい回答によって 聞き手を迷子にしてしまうのは 避けたいことです。
質問そのものに集中しましょう。 これが、質問全体に耳を傾けることが 重要な理由です。 特定の質問に焦点を 当てることができるからです。 質問には、できるだけ少ない単語で 簡潔に答えましょう。 その後、必要に応じて回答を展開したり 内容を色づけ、コンテキストや詳細を 加えたりしましょう。
Tip)コナー:データ翻訳のエキスパートになるために
- シンプルに伝える:これは一つのアートです。 極めてテクニカルなものを その場にいる全員がその意味を理解し どう使えばいいのかを理解できるように 単純化するのは、まさにスキルといえます。
- 目的を明確にする:これから話すことは何なのか、 なぜそれが重要なのかを正確に定義するのです。 聞き手はなぜその場にいるのか、 このプレゼンテーションから 何を得ようとしているのか考えましょう。
- 簡潔:画面にたくさんの テキストを表示させるのも 全体として長すぎるのもよくありません。 誰もが忙しいわけではないものの 皆の集中力を切らさないように 自分の主張をしっかりと 伝えることが大切です。
- 論理的な流れ:自分の主張を通そうとするあまり 参加者の意識が あちこちに飛んでしまうようでは困ります。 次に何が来るのか 今何について話しているのかがわかるように 簡潔かつ論理的な流れが必要です。
- 視覚的に説得力のある プレゼンテーションに:相手が何を見ているのか 理解できるようにしたいものです。 そのためには、ビジュアライゼーションや プレゼンテーション全体のテーマが魅力的で 人を惹きつけ、そのプレゼンテーションから 何が得られるかを 正確に理解できるものでなければなりません。
- いかに理解しやすいか:皆さんは、非常に専門的な データ分析というものを シンプルに、単純化して 相手の専門分野や ビジネス的背景に関係なく 理解してもらえるように 説明するようにすることが肝心です。