はじめに
”Googleデジタルマーケティング&Eコマース プロフェッショナル認定証" の受講が完了しました(2022/3/3)。私がこのコースから得られた素晴らしい体験を、テーマごとに分割して、わかりやすくご紹介しています。興味を持たれた方は、是非下記を受講してみてください。

データ・ストーリーテリング
『明確で説得力のある物語を用いて、データのインサイトを特定のオーディエンスに伝える手法のこと』
データストーリーテリングには、誰もが
- 自分の視点
- 経験
- バイアス
を持ち込みます。
このような課題を克服するための方法を、これから少しずつ学んでいきましょう。
データを使ったストーリーの作り方
データ・ストーリーには、
- データそのもの
- 説得力のある物語
- 明確なビジュアライゼーション
の3つの主要な要素があります。これらの要素を組み合わせて、何を学んだのか、その情報を使ってどのように行動できるのかを説明することで、聴衆を惹きつける必要があります。

データそのもの
データポイントを演劇の登場人物に例えて考えてみましょう。一度にたくさんのデータが登場すると、どこに注目すればいいのかわからなくなります。そこで、どの数字を強調するか、選択する必要があります。最も重要なデータポイントは主役であり、その他のデータポイントは脇役であり、中には全く登場する必要のないデータポイントもあるかもしれません。

どのデータポイントが重要かを決めるには、あなたが答えようとしている質問を理解することが重要です。
- 例えば、あなたはおもちゃの会社で働いていて、新しいソーシャルメディアキャンペーンの結果を測定しているとします。質問は、この新しいキャンペーンが前回のキャンペーンよりも効率的かどうかというような単純なものです。このような質問では、主なデータポイントは、広告費に対する利益率(ROAS)かもしれません。
質問とそれに答えるためのデータを明確にすることは、データストーリーの次の部分、つまり物語を計画するための最初のステップでもあります。
説得力のある物語
物語とは、演劇の筋書きのようなもので、物語の中で起こることを指します。よく構成された物語は、
- 魅力的である
- 記憶に残る
- 説得力である
があります。
質問に答えるデータポイントとインサイトを選んだら、それを効果的に伝える物語を作り始めることができます。
- おもちゃ会社の例では、収集したROASデータを前回のキャンペーンと比較し、その結果が今後の取り組みにどのような影響を与えるかを説明することになります。
優れた物語の中には、議論のためのスペースを設けるものもあります。しかし、強い物語で聴衆に訴えかけることで、あなたの洞察に注目が集まり、他の人々が行動を起こすことを促すことができるのです。
明確なビジュアライゼーション
ビジュアライゼーションとは、情報を伝達するためのデータのグラフィック表現です。データの可視化は、演劇の衣装、照明、舞台装置のようなものです。観客の注意を集中させ、物語の中で何が起こっているかを理解するのに役立ちます。

ビジュアライゼーションは、
- チャート
- グラフ
- インフォグラフィック
- その他のイラスト
を利用できます。ビジュアライゼーションが適切に配置されていれば、トレンドが明確になり、データポイント間の関係性が表現されます。
データス・トーリーテリングは強力なツールであり、デジタルマーケティングやeコマースの職務で需要が高いものです。データ、ストーリー、ビジュアライゼーションを駆使することで、聴衆を惹きつけ、洞察を伝え、大きな意思決定に影響を与えることができるのです。
ストーリーの構成
データからストーリーを構築することは、デジタルマーケティングにおいて非常に重要な要素です。毎回、説得力のあるデータストーリーを語るには、次の3つの要素を用いて構成する必要があります。
- 文脈
- 複雑さ
- 解決策
があることを常に念頭に置いてください。データを徹底的に分析し、それぞれの要素を見極めることで、ストーリーの全体像を伝えることができるようになるのです
文脈(コンテキスト)
文脈がなければ、ストーリーの出発点がありません。文脈とは、状況の枠組みであると考えてください。
例えば、
- あなたの会社が昨年、売上高と顧客数の両方が減少したとします。その会社の目標は、今年、利益を最大化し、顧客数を増やすことです。このような目標が、あなたのストーリーの文脈になるかもしれません。
複雑さ
これは通常、その状況が行動を必要とする理由です。こじつけは必ずしも悪いことではなく、データに基づいて状況がどのように変化したかを説明するものです。
例えば、
- あなたの会社の目標が利益の最大化と顧客基盤の拡大である場合、データによると、最初の目標は達成できそうだが、2番目の目標は達成できていないとしたら、それは複雑化したことになります。指標に何らかの変化があれば、それはこじつけの一例となります。
解決策
最後に、他のストーリーと同様に、解決策で終わらせる必要があります。データストーリーの解決とは、問題を解決したり機会を活用したりするために必要な行動を指します。それは質問に答えることです。
- ストーリーはどのように終わったのか?
- こじつけの結果はどうなったのか?
- その結果は、キャンペーンについて何を教えてくれますか?
例えば、
- 利益が最大化されているにもかかわらず、新規顧客を開拓できていないという結果が出た場合、それを変えるために取るべきデータ主導のアクションを説明します。
例
おもちゃの会社の新しいソーシャルメディアキャンペーンの結果を測定したとします。

-
文脈
- 過去のキャンペーンでは、有料のソーシャルメディア広告を使用して、3ヶ月間で売上を5%増加させることを目標としました。残念ながら、前回のキャンペーンではその目標に到達しなかったので、現在のキャンペーンのデータを見直し、より良いパフォーマンスになっているかどうかを確認したいとします。
-
複雑さ
- 過去のROASとコンバージョン率を今回のキャンペーンの数字と比較してみると、ROASとコンバージョン率の両方が増加していることに気づきます。その増加分が、キャンペーンの複雑化です。複雑というと不利に聞こえますが、必ずそうなるわけではないことを覚えておいてください。
-
解決策
- キャンペーンの解決は、ROASとコンバージョン率が急上昇している理由を物語っています。ROASとコンバージョン率が上昇したのは、
- コピーを変更したためか
- 画像を入れ替えたためか
- 広告でプロモーションを行ったためか
- それとも他の理由か
- あなたの発見が、あなたの解決策となるのです。
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