はじめに
”Googleデジタルマーケティング&Eコマース プロフェッショナル認定証" の受講が完了しました(2022/3/3)。私がこのコースから得られた素晴らしい体験を、テーマごとに分割して、わかりやすくご紹介しています。興味を持たれた方は、是非下記を受講してみてください。

Rマーケティング担当者は、マーケティングキャンペーンの成功を判断するために、ROIやROASの計算を利用しています。
ROI(投資収益率)
『マーケティング・キャンペーンから生み出された利益を測る指標』
具体的には、投資額に対する純利益(儲け)の割合です。
ROIは、2つの方法で計算することができます。
1つ目の方法
ROIを計算するために、キャンペーンを実施した期間中の総売上高成長率からマーケティングコストを差し引き、その結果をマーケティングコストで割ります。売上成長率とは、以前の売上と比較して売上がプラスになることです。言い換えれば、売上高のプラス変化、つまりセールスリフトです。

例えば、売上成長率が20万ドルで、マーケティング費用が5万5千ドルだった場合、マーケティングROIは20万から5万5千を引いたもの、あるいは14万5千を5万5千で割ったものとなります。ROIは2.6である。ROIが1であることを損益分岐点と考えるなら、あるいは売上の伸びがマーケティング費用に等しいとき、ROIが1より大きいことは上向きである。ROIが高ければ高いほど、上昇幅は大きくなります。

2つ目の方法
顧客生涯価値(LTV)と呼ばれるものを使用することです。顧客生涯価値とは、一定期間内に顧客1人あたりが生み出した平均的な収益のことです。LTVの測定には、ソフトウェア分析ツールが役立ちます。
Google analytics 4は、さまざまなチャネルで獲得したユーザーのLTVを、指定した獲得日範囲(最大120日)でレポートします。これにより、数ヶ月に渡る顧客行動を監視し、マーケティング・キャンペーンの効果を観察することができます。LTVは、獲得概要レポートで確認することができます。LTVが上昇傾向にあることは、ROIが増加していることを示します。

ROAS(広告費用対効果)
『発生した収益を広告に費やした金額で割った数値』
パフォーマンスゴールは、より高いレベルのマーケティングおよびビジネス目標から作成され、それに結びつけられます。デジタル・チャンネルのROAS目標は、通常、メディア・ミックス全体のキャンペーン・レベルのROASと比較して設定されます。
- 5:1 ROASというマーケティングゴールがあれば、
- 検索広告で3:1 ROAS、
- ディスプレイ広告で4:1 ROAS
というように、各チャネルのROASパフォーマンスゴールが設定されるのが一般的です。チャネルごとのROASの結果は、全メディアにわたる全体的なROASに貢献します。

ROASが目標を達成していない場合の対策
キャンペーンのアナリティクスを監視していると、いつ介入が必要なのか疑問に思うことがあります。ROASが目標を達成していない場合、何ができるのでしょうか? これが完全なリストではありませんが、いくつかの対策をご紹介します。
- キャンペーン期間を長くすることができます。コンバージョンの測定は、変動があったりノイズが多かったりします。ROASは、市場の変動により、一時的に目標値より低くなることがあります。このような変動はコントロールできない可能性があるため、辛抱強く対応してください。ROASを評価するには、最低50件のコンバージョンが報告された後に行うのがよい方法です。
- 総合的なROASを使用する代わりに、製品グループごとにROAS目標を設定することができます。イブニングドレス、ドレス、タキシード、スーツを販売するアパレルショップが、全体のROASを4:1にしたいが、当初はその目標を達成できなかったとします。ROASを全体の目標にする代わりに、フォーマルウェアとカジュアルウェアのような製品グループごとに目標を分割することができます。商品グループ別のROASは、キャンペーンの成功をより正確に測定することができるかもしれません。
- ROASの目標値の設定方法を見直す。ROASが以前のキャンペーンのROASに基づいていなかったり、あまりにも楽観的なマージンに基づいていた場合は、現在のデータに基づいてROAS目標をより現実的な数値に再設定することができます。
- 最後に、該当する場合は、自動入札戦略を調整して、目標のROASを達成するのに役立つかどうかを確認することができます。これは、自動化されたキャンペーンに対してのみ行われます。
ROASを測定することで、キャンペーンのパフォーマンスと成功を評価することができます。もっと練習が必要かもしれませんが、やがてマーケティングROIとROASの両方を測定することが、あなたの仕事の自然な一部となることでしょう。どちらもマーケティング分析における重要な指標なのです。