はじめに
わたしが Google プロジェクト管理:プロフェッショナル認定証で得られた素晴らしい体験を、要点をまとめ小さく分割して、わかりやすく簡潔に紹介していきます。
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スクラムチームがスプリントとプロダクトバックログ全体の進捗に合わせて作業を管理するための、2つの非常に重要な概念があります。
その2つの概念とは、
- バーンダウンチャート
- ベロシティ
です。
今回、ベロシティをご紹介します。
ベロシティとは
『ベロシティとは、1つのスプリントで、平均して何ポイントを費やしたかを示す指標である』
スプリントプランニングを行うとき、チームは 少なくとも3回のスプリントの平均ベロシティ を使って、スプリントバックログにどれだけのアイテムを安全に追加できるかを決定します。
ベロシティを計算する際の注意点
注意点1
良いベロシティや悪いベロシティというものはありません。 ベロシティは、チームが歴史的に決められたタイムボックスで達成できたことを意味します。
もしチームがベロシティを気にすることで、自分たちのパフォーマンスが低下しているように見えるとしたら、結果としてチームの文化が損なわれてしまうかもしれません。
注意点2
自分のチームのベロシティを他チームのベロシティと比較することは無意味です。
例えば、私は現在3人のチームに所属していますが、1週間のスプリントで70ポイントを消費しているので、ベロシティは70です。しかし、以前いた5人のチームでは、2週間のスプリントのベロシティは120ポイントしかありませんでした。あるチームが他より優れていたのでしょうか? いいえ。ただ、違うだけです。
安定したベロシティと、優先順位と見積もりを含む洗練されたバックログを手に入れたら、信じられないほど貴重なスーパーパワーを解き放つことができるのです。
注意点3
あなたは、ステークホルダーとスポンサーに2つの重要なことを伝えることができます。
- プロダクトバックログ全体を完成させるのにかかる時間
- 特定の時間までにバックログのどれだけの部分を完成させることができるか
物事がいつ完了するかを自信を持って予測する能力は、アジャイルとスクラムの最も強力なツールの1つです。
ベロシティを使った強力な見積もり
あるチームが過去3ヶ月間、毎月のスプリントで平均200ポイントを獲得していると想像してみましょう。
このチームは、プロダクトバックログに1500ポイントが残っています。彼らは、プロダクトバックログ全体を完成させるのに、およそ7、8スプリントかかると言うことができるでしょう。
7月になって、チームが1月1日までに何ができるかを知りたいとしたらどうでしょう?問題ありません。それは5ヶ月先です。バックログを上から順に見ていき、1000ポイントに達したら線を引くだけでいいのです。
これは、チームの過去の実績に基づいた、かなり自信のある見積もりです。かなり強力です。
注意点
- ベロシティは、製品の発売日を決めたい外部のステークホルダーから圧力として使われる可能性があります。
- ベロシティは、チームが見積もり期日に間に合わなかったときに、誤った期待や厳しい競争文化を生み出す可能性もあります。
- なぜなら、チームが各イテレーションで何を提供できるかを本当に理解するには、数スプリントを要するからです。
- また、あまりに多くの日程を事前に計画すると、発生する変化や問題を考慮できなくなります。
したがって、納品予定日をコミットメントとして使用しない ように注意する必要があります。
安定したベロシティ
スプリントを開始した時点では、1スプリントで完了した平均ポイント数を計算するための歴史的根拠がないため、ベロシティを正確に判断することはできません。最初のスプリントでは、チームはどれだけのアイテムを完成させることができるか、大まかな予測を立ててスタートします。
どのチームでも、安定したベロシティに達するまでに複数のスプリントが必要になることがありますが、それは全く普通のことです。チームが見積もりや共同作業に慣れるにつれて、ベロシティは安定し始めるはずです。