はじめに
IPアドレスってなに?という疑問を解決するための入門書としてこの記事を作成しました。
そのため、今回はIPアドレスの細かい部分には触れません。
ざっくり、「IPアドレスとはなにか?」を説明していくので、IPアドレスの基礎をご存じの方は読まなくても構いません。
逆に、「IPアドレスが何かもわからない。そもそも何に使われているの?」という疑問を持っている方は目を通していただけると幸いです。
IPアドレスとは
IPアドレスとは何かを理解するには、まずインターネットの通信について理解しておかなければなりません。
インターネットの通信について
【前提知識】
- ノード:通信を行うコンピュータのこと。送信元ノードをsrc(Sorce)、送信先ノードをdst(Destination)と表記する
【インターネットの通信について】
そもそもインターネットは「巨大なネットワークで、そこには数え切れないほどのノードが参加している」というイメージです。
これでインターネットの世界観をイメージできたと思います。
では、次はインターネットの通信とIPアドレスの関係性について見ていきましょう。
インターネットの通信とIPアドレスの関係性
インターネットはIPアドレスのおかげで成り立っていると言っても過言ではありません。
なぜIPアドレスが無いと困るのでしょうか?それを説明していきます。
下の画像のように、Aノード(src)が数多のノードからBノード(dst)を特定する方法はなんでしょうか?
それがIPアドレスなのです。インターネット上の住所のようなものと説明すれば理解しやすいと思います。
インターネットではIPアドレスを利用してノードを識別しています。IPアドレスが無いとAノードはBノードがどこにいるかが分からず、データを送信することができません。
荷物(データ)を届けるのには住所(IPアドレス)が必須ですよね。そういったイメージです。
これでインターネットの通信とIPアドレスの切ってもきれない関係が理解できたと思います。
では、次はIPアドレスの基礎知識について説明していきます。
IPアドレスの基礎
実はIPアドレスには2種類あります。それは以下の通りです。
- IPv4
- IPv6
【IPv4について】
IPv4アドレスの例↓
192.0.2.0
皆さんもこのような数字の羅列を一度は目にしたことがあると思います。
よく見るとこれらの数字は「 •」で4つに区切られています。
実は、IPv4アドレスは4桁あり、それぞれが0~255の値をとるように作成されています。
つまり、256通りの4乗 = 約43億通りのIPアドレスを表現することができるのです。
「43億通りのIPアドレスを表現できるのなんてすごいな〜」と思ったあなた、それは間違いかもしれません。
現在世界の人口は約81億人(2024/09/09現在)います。そしてそれに準じてノードも数えきれないほどあるはずです。
「これではIPアドレスが足りない、、、」そういった背景から作成されたのがIPv6です。
【IPv6について】
IPv6アドレスの例↓ (※「 •」ではなく「:」で区切られていることに注意)
2001:db8:3333:4444:CCCC:DDDD:EEEE:FFFF
IPv4アドレスの不足が原因で作成されたIPv6ですが、何通りのIPアドレスを表現することができるのでしょうか?
答えは、約340澗(かん)通りです。
これは 43億通りの4乗に該当します。凄まじいですよね。
ではどのように340澗通りものIPアドレスを表現するのでしょうか?
IPv4は10進法で表現されていましたが、IPv6は16進法で表現されます。
つまり、最後の桁である「FFFF」の部分に着目すると、ここだけで16通りの4乗=65,536通りを表現することとなります。そしてそれが8個あるので、65,536通りの8乗=約340澗通りあることになります。
---補足---
【16進法とは】
0から15までの数値に対応します。
16進数では、10以上の数はアルファベットに置き換えられます。
具体的には以下のように表現します。
0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A (10),B (11),C (12),D (13),E (14),F (15)
おわりに
これでIPアドレスのイメージがついてきましたでしょうか?
IPアドレスを勉強するきっかけとなれば幸いです。
次はIPアドレスに関してもう少し踏み込んだ記事を書こうと思うので、またその時に会いましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。