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新人ウェブエンジニア向けセキュリティー教育Advent Calendar 2024

Day 12

クラウド運用環境向けのセキュリティーチェックリスト

Last updated at Posted at 2024-12-25

マインドマップ.png

クラウド環境の利用が広がる中、AWS、Azure、GCPといった主要なクラウドプロバイダーにおけるセキュリティ対策は、運用の成功に欠かせません。本記事では、各プラットフォームに特化したセキュリティーチェックリストを紹介します。

共通のセキュリティ原則

クラウド環境でのセキュリティは、プラットフォームに依存しない共通の原則があります。

  1. 最小権限の原則(Least Privilege):

    • 必要最低限の権限をユーザーやリソースに付与する。
  2. ネットワークセグメンテーション:

    • 仮想ネットワーク内でトラフィックを分離し、不必要なアクセスを防止する。
  3. セキュリティの自動化:

    • 定期的なセキュリティ診断やポリシーチェックを自動化。
  4. 暗号化の徹底:

    • データを保存中(at-rest)と転送中(in-transit)の両方で暗号化。

AWS向けセキュリティチェックリスト

1. IAM(Identity and Access Management)の設定

  • ユーザーとロールには最小限の権限を割り当てる。
  • IAMポリシーを定期的にレビューする。
  • IAMユーザーではなく、IAMロールを活用してサービスにアクセス。

2. S3バケットのセキュリティ

  • バケットに公開アクセス権を設定しない。
  • バケット内のデータを暗号化(AES-256やAWS KMS)する。
  • アクセスログを有効化して不審なアクティビティを監視。

3. セキュリティグループの管理

  • 必要最小限のポートだけを開放。
  • IPアドレス範囲を特定のネットワークに制限する。
  • セキュリティグループのルールを定期的に見直す。

Azure向けセキュリティチェックリスト

1. Azure Active Directory(AAD)の活用

  • 多要素認証(MFA)を有効化する。
  • 条件付きアクセスポリシーを設定し、特定の条件でアクセスを制限。

2. ネットワークセキュリティ

  • Azure Virtual Network(VNet)でネットワーク分離を実施。
  • ネットワークセキュリティグループ(NSG)を活用してトラフィックを制御。
  • DDoS Protectionを有効にする。

3. Azure Security Centerの利用

  • 推奨事項に基づいてセキュリティ構成を改善。
  • セキュリティ警告をリアルタイムで確認し、対応を行う。

GCP向けセキュリティチェックリスト

1. Identity and Access Management(IAM)の設定

  • プリンシパルごとにカスタムロールを作成して最小権限を適用。
  • 監査ログを有効化し、権限の使用状況を追跡。

2. Cloud Storageのセキュリティ

  • バケットポリシーを厳格に設定。
  • Cloud Storageのデータを暗号化(Google-managedまたはカスタマー管理の鍵)。

3. VPC Service Controlsの設定

  • サービス境界を設定してリソースへのアクセスを制限。
  • 外部からのアクセスをモニタリングし、不審なアクティビティを検出。

具体的なツールの活用

  1. AWS Config: AWS環境のコンプライアンスをモニタリング。
  2. Azure Policy: Azureリソースのポリシー準拠を自動化。
  3. Google Cloud Security Command Center: GCPリソースのセキュリティリスクを管理。

セキュリティの継続的改善

クラウド環境のセキュリティは、一度の設定で完了するものではありません。継続的にリソースを監査し、新しい脅威やベストプラクティスに対応することが重要です。

まとめ

AWS、Azure、GCPそれぞれに特化したセキュリティ対策を実践することで、クラウド運用環境のリスクを最小限に抑えることができます。本チェックリストを参考に、堅牢なクラウドセキュリティを実現しましょう。

参考リンク

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