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以下の本を読んでみたので、まとめと感想を備忘用に載せておきます。

スクリーンショット 2024-01-29 21.51.51.png

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まとめ

量子コンピュータの概要

  • 2023年3月に国産初の量子コンピュータが稼働開始
  • 日本の量子コンピュータ界隈も結構すごい
    • 理研の中村泰信氏が超伝導量子コンピュータの量子ビット素子を開発
    • 量子アニーリングタイプは東工大の西村秀稔氏が発案。
  • 古典コンピュータには限界がある。CPUの性能はサイズが小さくなるほどよくなるが、サイズが一定以下になると量子的な振る舞いをしてしまう。
  • 方式がいくつかある
    • 半導体方式
    • イオントラップ方式
    • 冷却原始方式など
  • 日本と海外の量子コンピュータの違い
    • ビット数(日本初号機64ビット、アメリカIBM1121ビット)
    • 得意な方式(日本は超伝導、半導体が強い。)
方式 超伝導 イオントラップ 冷却原子 半導体
量子 電子2個 イオン 原子 電子 光子
主な開発国 世界中 欧米 欧米 世界中
特徴 早くから開発、商用化 高精度 量子ビット数の多さ 量産化、商用化 常温で動作
  • クラウドで利用するのが一般的

量子とは

  • 原始、電子、陽子などの粒子の総称
  • どの量子を使用するかで方式が異なる。
  • 量子の鍵は「重ね合わせ」と「もつれ」
  • 量子もつれにより、組み合わせの数を減らせ、計算が効率化する。
  • 量子コンピュータ以外でも「量子通信」「量子センサー」などもポテンシャル高い

量子コンピュータの仕組み

  • 古典コンピュータにおけるCPUが、量子コンピュータのQPU(演算のみ)
  • 量子ビットにマイクロはを当てて、状態を変化させる。
  • 量子ビットが多いほど優秀になるが、エラーも増える
  • QPUの構造は方式で異なる。
    • 超伝導方式:超伝導素子にマイクロ波を当てる
    • イオントラップ:イオンを空中に静止させる
    • 半導体(シリコン):従来のシリコンを改造、電気を止める機能がついたイメージ
    • 冷却原子:レーザーで原子を平面上に並べて止める。冷却されるのは原子のみ
    • 光方式:QPUに光子が通る。
  • アルゴリズムには「FTQC(Fault Tolerant Quantum Computer)アルゴリズム」と「NISQ(Noisy Intermediate-Scale Quantum)」がある。
    • FTQCは化学計算と暗号解読で期待
    • FTQCはまだ二十年くらいかかる
    • NISQは化学計算、最適化、機械学習で期待。
    • NISQでは短い計算を何度も行う。
  • 量子の重ね合わせの状態の維持は結構難しい。そのためエラーが生じる
    • エラーを直す「誤り訂正」が必要
    • 論理量子ビットを使う。これは複数の物理量子ビットを集めてつくる

シミュレーション

$$\newcommand{\ket}[1]{\left|{#1}\right\rangle}$$
$$\newcommand{\bra}[1]{\left\langle{#1}\right|}$$
$$\newcommand{\braket}[2]{\left\langle{#1}\middle|{#2}\right\rangle}$$

(私はIBM Quantum Composerで実施しました。)

スクリーンショット 2024-01-29 22.22.49.png

画像のように足し算が実装されている。
q[0], q[1]が入力、q[2], q[3]が出力となっている。
Hゲートにより
$\ket{0}\rightarrow \frac{1}{\sqrt{2}}(\ket{0} + \ket{1})$ と変換されCX,Tofforiゲートによって1桁、2桁目の加算が行われている。
これによって
$0+0=0, 0+1=1, 1+0=1, 1+1=2$が一度に表現されている。

感想

去年は量子コンピュータという言葉を非常によく聞き、とても夢があると感じていた。
量子コンピュータによって素因数分解が効率的に解かれるという話を聞いた時、アルゴリズムが全然想像できなかったが、このシミュレーションを通じて、すこし(ほんとに少しだと思うが)理解できたような気がする。
これからも量子コンピュータの勉強を進めていきたい。

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