venvとは
軽量の「仮想環境」の作成をサポートしてくれるものです.
ポイントは以下の通りになります.
- 仮想環境は,既存のシステムのPython上に作成される.
- 仮想環境上にあるPythonでインストールしたライブラリとシステム上にあるPythonでインストールしたライブラリは別である.
→ もし仮想環境上で環境が壊れても,仮想環境を削除すればシステム上にあるPythonには影響しない.もう一度仮想環境を作成すればよい.
注意
公式のドキュメントによると,venvはシステム上のPythonのバージョンは,3.5で推奨されるようになりました.
また,Python 3.3および3.4ではpyvenvが推奨されていましたが,Python 3.5以降はvenvで置き換えられました.
詳しくは公式のドキュメントを確認してください.
venv — Creation of virtual environments
システムの環境
- OS:Linux
- Pythonのバージョン:3.10
仮想環境の作成
仮想環境を作成していきます.
今回は "sakura" というプロジェクトを作成します.
プロジェクト名は好きな名前にしてください.
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プロジェクトを作成したいディレクトリに移動します.
cd コマンドや ls コマンドなど使います. -
プロジェクトを作成します.
以下をコマンド上で入力してください.
python3 -m venv sakura
これで "sakura"というワークスペースができました!
仮想環境を使うとき
仮想環境を使用します.
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使用したいプロジェクト(今回は "sakura")があるディレクトリに移動します.
cd コマンドや ls コマンドなど使います. -
プロジェクトを有効可します.
以下をコマンド上で入力してください.
source sakura/bin/activate
すると,コマンド上では (sakura)$ と表示されるようになり,仮想環境が有効可になっていることを確認できます.
この状態で,ライブラリをインストールしたり,Pythonのプログラムを作成・実行してください.
仮想環境の無効化
仮想環境を無効かする際は,以下のコマンドを入力してください.
desactivate
コマンド上で (sakura)$ が表示されなくなれば,仮想環境が無効化されています.