オープンソースのパスワード管理ソフト KeePassXC の小ネタです。
TouchID でロック解除できるって本当?
Mac の KeePassXC には、ロック解除画面に『TouchID で素早くロック解除する』というチェックボックスがありますよね?
「TouchID で解除出るなら便利!」と思って使い方を調べると、ほとんど情報が見つかりません。
なんとなくロック画面で指をおいてみても TouchID が反応するわけでもなく、「使えななくない?」と勘違いされているのは私だけではきっとないはず。。。
正しい TouchID でのロック解除方法
かんたんです。というか、なぜこれがわからなかった自分。。。
ロック解除画面で、
[TouchID で素早くロック解除する] がチェック状態であることを確認し、[OK] ボタンを押す。
厳密には下記手順ですが、1. と 2. はロック解除画面を開いた時点のまま確認するだけです。
- パスワードには何も入力せず(何も変更しない)
- [TouchID で素早くロック解除する] がチェック状態であることを確認(何も変更しない)
- [OK] ボタンを押す
すると、TouchID の入力待ちダイアログが表示されます。
これで TouchID でロック解除できます。
Touch ID の入力待ちダイアログが出ないんだけど?
こんなダイアログが表示されてしまった場合、
キーチェインに KeePassXC データベースのパスワードが登録されていません。もしくは、削除されてしまっています。
TouchID を使用する設定にした上で、一度パスワードでロック解除する必要があります。
ロック解除画面で [TouchID で素早くロック解除する] にチェックが入っていない場合
そもそも TouchID を使用する設定になっていません。
ロック解除画面で、
- パスワード入力
- [TouchID で素早くロック解除する] にチェック
- [OK] ボタンを押す
このあと、データベースをロックしてロック画面に戻り、再度試してみてください。
ロック解除画面で [TouchID で素早くロック解除する] にチェックが入っているけど、たまに TouchID が使えない
アプリケーション設定の問題です。
アプリケーション設定画面の開き方は、下記の手順です。
- [アプリケーション設定]:上部ツールバーの [⚙ (歯車マーク)] をクリック
- [セキュリティ] タブ:左の列にある[セキュリティ]をクリック
この中で2つ、TouchID を自動で削除する設定があります。
[未操作の時間が続いたら TouchID を消去する]
標準設定では無効(チェックなし)です。
有効になっている場合、未操作の時間が指定時間をすぎると TouchID でのロック解除ができなくなります。
未操作の時間は分単位で指定できます。
[セッションをロックしたりラップトップを閉じた際に TouchID を消去する]
標準設定は有効(チェック済み)です。
TouchID でログインできなくなる場合、たいてい原因はこれです。
有効になっている場合、再起動やログオフ、MacBook の画面を閉じるなどの動作を行うとキーチェーンから KeePassXC データベースのパスワードが削除されるようです。
結果として、TouchID でロック解除が使えなくなります。
使い勝手を優先される場合は無効にしてみてください。
他 プラットフォーム の生体認証機能について
KeePassXC は、Windows / Mac / Linux マルチプラットフォームで使えるアプリです。
私が KeePassXC を導入している理由は、オープンソースであるからが一番大きな理由なのですが、マルチプラットフォームであるのも1つの大きな理由です。
Windows には Windows Hello という生体認証システムがありますが、そもそも未対応のようでした。残念。
Linux にも生体認証機能が使えるディストリビューションあるみたいですが、まぁ対応していないと思います。(生体認証機能付きの実機がない)
KeePassXC には Android / iPhone の対応はありません。
ただ、 KeePassXC というか 大本の KeePass 系がオープンソースなため、それぞれ派生した別アプリを使用すれば生体認証使えます。オープンソース万歳。
Android であれば Keepass2Android、 iPhone なら KeePassTouch がそれぞれ生体認証に対応していますので、私はこれらを使用しています。
注意
この記事はパスワードでロック解除するケースのみを対象としています。
キーファイルやハードウェアキーを併用したケースは実験していませんのであしからず。