はじめに
久しぶりに PMBOK
へ触れる機会があったので、LT会に向けてまとめます。
以前の「第6版」は、外部研修で勉強する機会があったのですが、最新の「第7版」は特に勉強して無いです。
「第6版」と「第7版」で、内容が大きく変わった事は知っているのですが、何が変わったかわかってません。
構成要素の違いと各概要ぐらいは理解したいと思います。
PMBOKとは何か?
PMBOK
(ピンボック)は、プロジェクトマネジメントの知識体系をまとめたガイドです。
米国の PMI
(Project Management Institute) によって発行されています。
一言でいうと、「プロジェクトをうまく進めるためのベストプラクティス集」
1996年に初版が発行され、4年から5年のペースで改訂が重ねられてます。
※本来の PMBOK
とは、プロジェクトマネジメント知識体系(Project Management Body of Knowledge)の頭字語であり、プロジェクトマネジメント専門職内に存在する知識の総体を指します。
PMBOKで何がわかるの?
プロジェクトを効率的かつ体系的に管理するためのフレームワークとして、こんな事を学ぶ事ができます。
- プロジェクトの成功率を上げる
- 関係者との調整をうまく行う
- 問題を早期に発見し対処する
- 共通言語でチームとコミュニケーションをとる
全部を読まなくても、各要素の概要だけでも見ておくと見返す事ができますよ!
ざっくり、第6版までのPMBOKと第7版からの違い
項目 | 第6版(旧) | 第7版(新) |
---|---|---|
アプローチ | プロセス中心(ウォーターフォール向け) | 原則中心(アジャイル含む) |
知識エリア | 10の知識エリア(例:範囲、スケジュール) | パフォーマンス領域 |
内容 | 詳細で分厚い | 柔軟で実践向け |
もう一歩、第6版までのPMBOKと第7版からの違い
属性 | 第6版(旧) | 第7版(新) |
---|---|---|
中核となる哲学 | プロセスを通じた制御と予測可能性 | 原則を通じた適応と価値創造 |
構造 | プロセスベース:5つのプロセス群と10の知識エリア | 原則ベース:12の原則と8つのパフォーマンス・ドメイン |
主要な焦点 | アウトプットの提供(QCDの達成) | 価値の提供(ステークホルダーへの貢献) |
主要コンポーネント | 49のプロセス、ITTOs(インプット、ツールと技法、アウトプット) | 12の原則、8つのドメイン、テーラリング |
PMの役割 | プロセス管理者、計画の実行者 | 戦略的リーダー、価値のファシリテーター |
適用範囲 | 主に予測型(ウォーターフォール)アプローチに最適化 | アプローチ非依存(予測型、アジャイル、ハイブリッド型に対応) |
よく比較されるヤツ PMBOK vs アジャイル
PMBOKは「ライブラリ」、アジャイルは「そのライブラリの利用哲学」、スクラムは「具体的な貸出・読書システム」という階層的なモデルとして、考えましょう
- PMBOK
- プロジェクトマネジメントの基礎となる知識体系であり、グッドプラクティスへのガイドです。「何を」「なぜ」を説明します(例:リスクマネジメントとは何か、なぜ重要なのか)。
- アジャイル
- 協調、顧客価値、変化への対応を重視する、4つの価値と12の原則(アジャイルソフトウェア開発宣言)に基づく考え方や哲学です
- スクラム/カンバン
- アジャイル哲学を実践するための具体的な役割、イベント、作成物を規定するフレームワークです。特定の「ハウツー」を提供します(例:スプリントでどのように作業を進めるか)
よく比較されるヤツ PMBOK vs PRINCE2
PRINCE2
は、プロジェクトが運営されるための特定のガバナンスフレームワークを提供し、PMBOK
は一般的なマネジメント知識を提供。お互いを補完する関係として考えましょう
- PMBOK
- 知識と実践に関する記述的なガイド。プロジェクトマネージャーが知るべきことの参照情報です
- PRINCE2
- プロジェクトのガバナンス、管理、および正当化に焦点を当てた、規範的なプロセスベースの手法です。役割、責任、管理ステージを定義し、特に大規模な企業や政府のプロジェクトで強みを発揮します
※PRINCE2: 英国商務局が開発したプロジェクトマネジメント手法で、特徴として、「組織」に着目しており、「各ロールの役割と責任」を軸とした話が多い
おわりに
プロジェクトの進め方に迷ったら、PMBOK
に立ち返ることで「今やるべきこと」がクリアになると思います。
マネージャーやプロジェクトリーダーなど、チームで仕事を進める役割の方にオススメです。
あと、次回以降で、「第6版(旧)」と「第7版(新)」についてもまとめます!
参考(感謝)
- AIに聞きながら