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【Power Automateの新しいRPA機能】Power Automate Desktopで出来ること(全33機能の紹介)

Last updated at Posted at 2020-09-26

#はじめに
Microsoft Igniteの発表でPower Automateの「per user with attended RPA plan」で「Power Automate Desktop」が使用できるようになりました。2020年9月26日時点でPreview機能です。

この記事ではPower Automate Desktopの自動化機能(アクションと言います)を紹介します。
この紹介を通じPower Automate Desktopがどのような自動化を行えるかの参考になれば幸いです。
2020年9月26日時点のアクションとなります。

トライアル開始手順もまとめてみましたので併せてご覧ください。
【Power Automateの新しいRPA機能】Power Automate Desktopのトライアル開始手順

操作方法についてもまとめてみましたので併せてご覧ください。
【Power Automateの新しいRPA機能】Power Automate Desktopの操作方法(ExcelとWebブラウザ操作の自動化)

#Power Automate Desktopの自動化機能「アクション」とは?
Power Automate Desktopでは、自動化処理はPower Automate Desktop flow designer(以下、flow designer)で作成します。

Power Automate Desktop flow designer
image.png

flow designerの左側にある一覧に自動化処理の部品とも言えるアクションが並んでいます。
image.png

前回記事にあるような、Webブラウザの自動化アクションやExcelファイルの自動化アクションの他にデスクトップアプリやメインフレームの操作の他に、AzureやAWSのインスタンス操作、AI-OCRに利用アクション等様々なアクションがあります。

アクションのグループは33個あり、その中に347ものアクションありました。

ここからは、Power Automate Desktopにどのようなアクションがあるのかを見ていきます。
しかし、347アクション全部を紹介するのは書くのも見るので大変なのでアクションのグループごとに概要を纏めています。
それぞれの詳細な説明が必要な場合はリファレンスを御覧ください。

Power Automate Desktop flow designer Actions reference

33ものアクショングループがあるためとても紹介がとても長くなっています。
一覧でみたい場合は、こちらでご覧いただきます。

#1.「変数」アクション
アクション数:19個

Power Automate Desktopのフローで扱う変数に関するアクション群です。
変数の代入やランダム値の生成やJSONの値を構造化した値に変換するアクションがあります。
image.png

#2.「システム」アクション
アクション数:24個

システムの操作に関するアクション群です。
バッチファイルの実行にはじまり、PowerShell、VBS、Javascriptの実行、そして、Pythonの実行も行えます。
image.png

#3.「ファイル」アクション
アクション数:10個

ファイル操作に関するアクション群です。
ファイルの移動やコピーや削除の他、CSVファイルのテーブル型変数への読み取り、テーブル型変数からCSVファイルへの出力のアクションがあります。
image.png

#4.「フォルダ」アクション
アクション数:9個

フォルダ操作に関するアクション群です。
フォルダの移動やコピーや削除、デスクトップやAppDataといった特別なフォルダのパスを取得するアクションがあります。
image.png

#5.「圧縮」アクション
アクション数:2個

ZIPファイルの操作に関するアクション群です。
指定フォルダのZIPファイル化、ZIPファイルの解凍を行うことができます。パスワード付きファイルの作成も解凍もお手の物。
image.png

#6.「UIオートメーション」アクション
アクション数:24個

デスクトップアプリケーションの操作に関するアクション群です。
.net Frameworkで作られたアプリやJavaで作られたアプリケーション等デスクトップアプリの自動化が行えます。
image.png

#7.「Web」アクション
アクション数:2個

httpリクエストに関するアクション群です。
GETメソッドとPOSTメソッドに関するアクションが定義できます。
image.png

#8.「Webオートメーション」アクション
アクション数:21個

Webサイト、Webアプリケーションに関するアクション群です。
Google Chrome、Edge(Chromium)、Firefox、Internet explorer11といったマルチブラウザに対応しています。Htmlの構造を解析し、クリックのシミュレートやTableのスクレイピングを行うことができます。
image.png

#9.「Excel」アクション
アクション数:24個

Excel操作に関するアクション群です。
Excelデータの読み取り、書き込み、Excelマクロの実行もPower Automate Desktopから行えます。
image.png

#10.「データベース」アクション
アクション数:3個

データベース操作に関するアクション群です。
オンプレミスデータベースに対してSQL文を実行することができます。
image.png

#11.「メール」アクション
アクション数:3個

メール操作に関するアクション群です。
メールサーバを指定接続し、メールの取得、メールの送信を行うことができます。Microsoft 365(Exchange Online)のメールも取得できます。
image.png

#12.「Exchange」アクション
アクション数:4個

Microsoft Exchange Serverに関するアクション群です。
オンプレミスのExchangeサーバに接続し、メールの取得、メールの送信を行うことができます。
image.png

#13.「Outlook」アクション
アクション数:7個

Outlookの操作に関するアクション群です。
Outlook(クライアントアプリ)を操作してメール取得や送信を行うアクションです。メールサーバに直接接続できないようであればこちらを利用。
※Microsoft 365のOutlookアプリは起動できませんでした。また、チャレンジします。
image.png

#14.「メッセージボックス」アクション
アクション数:6個

Power Automate Desktopのflow実行時表示するメッセージボックスに関するアクション群です。
メッセージの表示に加えて、メッセージボックス上後続処理に使用する値を入力してもらうメッセージボックスを表示することができます。
ファイル・フォルダ選択ダイアログもこの中に含まれます。
image.png

#15.「マウスとキーボード」アクション
アクション数:10個

マウスとキーボード操作に関するアクション群です。
座標や画像を指定したマウスクリックやキー送信を行えます。座標指定や画像指定は最後の手段なので、UIオートメーションのアクションかWebオートメーションのアクションで操作出来なかった場合に使用することになるかなと思います。
image.png

#16.「クリップボード」アクション
アクション数:3個

Windowsのクリップボードの操作に関するアクション群です。
クリップボードの値を取得したり、クリップボードに値を保存することができます。
image.png

#17.「テキスト」アクション
アクション数:15個

Power Automate Desktopのフローで扱うテキスト変数に関するアクション群です。複数のテキスト変数を連結したり、文字数を取得したり、他の型の変数に変換したりといった文字列に関する操作を行います。
image.png

#18.「日時」アクション
アクション数:3個

日付や時間の操作に関するアクション群です。
現在日の取得や日付・時間の加算・減算を行うことができます。
image.png

#19.「CMD セッション」アクション
アクション数:5個

コマンドライン操作に関するアクション群です。
コマンドライン実行したいコマンドを入力し、実行及びその結果の取得を行います。
image.png

#20.「ターミナル エミュレーション」アクション
アクション数:7個

メインフレームやレガシーシステムの操作に関するアクション群です。
メインフレームのシステム(AS400等)を操作する場合に使用します。
image.png

#21.「OCR」アクション
アクション数:3個

画面と画像のOCRに関するアクション群です。
Microsoft Office Document Imaging(MODI)エンジンとTeracastエンジンの2つを使用することができ、デスクトップ画面や画像ファイル上の文字をOCRで取得します。
ただし、OCRについては、後述の「コグニティブ」アクションでもAI-OCRが出てきます。
image.png

#22.「暗号化」アクション
アクション数:8個

テキストとファイルの暗号化と暗号化解除に関するアクション群です。
AESによる暗号化・暗号解除、SHA256、512によるハッシュ化を行えます。
image.png

#23.「サービス」アクション
アクション数:4個

Windowsサービスの操作に関するアクション群です。
Windowsサービスの開始・停止・一時停止・再開を行うことができます。
image.png

#24.「XML」アクション
アクション数:10個

XML ファイルの管理と操作に関するアクション群です。
XMLファイルの要素や属性について書き込み・読み取りを行うことができます。
image.png

#25.「Active Directory」アクション
アクション数:15個

オンプレミスActiveDiretoryに関するアクション群です。
ユーザ・グループ・オブジェクトの追加、変更の自動化を行うことができます。
image.png

#26.「AWS」アクション
アクション数:15個

AWS(主にIaaS関連)に関するアクション群です。
アマゾンウェブサービスに接続し、EC2インスタンスの起動・停止、EBSスナップショットの作成・削除、EBSボリュームの作成・アタッチ・デタッチ・削除を行うことができます。
image.png

#27.「Azure」アクション
アクション数:17個

Azure(主にIaaS関連)に関するアクション群です。
Microsoft Azure に接続し、仮想マシンの起動・停止、ディスク、スナップショット、リソース グループなどの作成、削除、変更といったリソースの管理を自動化することができます。
image.png

#28.「コグニティブ」アクション
アクション数:22個

Google Cloud Platform、IBM Watson,Microsost AzureのAIサービスに関するアクション群です。
AI-OCRによる画像からの文字抽出や、テキスト分析サービスで言語解析・感情分析を行うことができます。

Google Cloud Platform
image.png
IBM Watson
image.png

Microsoft Azure
image.png

#29.「FTP」アクション
アクション数:15個

FTP サーバー上のファイルとフォルダーの管理に関するアクション群です。
FTPサーバに接続し、ファイル・フォルダの取得・作成・削除といった操作を行うことができます。
image.png

#30.「フロー コントロール」アクション
アクション数:7個

Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。サブflowを呼び出し(メインのflowとは別にサブのフローを作成できる。)やコメントの追加といったflowの制御を行うことができます。
image.png

#31.「ループ」アクション
アクション数:5個

Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。
flowの中でLoop処理を行う場合に使用するアクションです。
image.png

#32.「条件」アクション
アクション数:15個

Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。
flowの中でIF文等条件分岐を行う場合に使用するアクションです。
image.png

#33.「遅延」アクション
アクション数:10個

Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。
flowの中で画像やWebページの出現を待つ場合に使用するアクションです。
image.png

#一覧形式
ジャンルが追加されただけで記載内容は上記と一緒です。

No アクション アクション数 ジャンル 説明
1 変数 19 変数操作 Power Automate Desktopのフローで扱う変数に関するアクション群です。変数の代入やランダム値の生成やJSONの値を構造化した値に変換するアクションがあります。
2 システム 24 処理自動化 システムの操作に関するアクション群です。バッチファイルの実行にはじまり、PowerShell、VBS、Javascriptの実行、そして、Pythonの実行まで行えます。
3 ファイル 10 ファイルシステム ファイル操作に関するアクション群です。ファイルの移動やコピーや削除の他、CSVファイルのテーブル型変数への読み取り、テーブル型変数からCSVファイルへの出力のアクションがあります。
4 フォルダ 9 ファイルシステム フォルダ操作に関するアクション群です。フォルダの移動やコピーや削除、デスクトップやApPower Automate Desktoptaといった特別なフォルダのパスを取得するアクションがあります。
5 圧縮 2 ファイルシステム ZIPファイルの操作に関するアクション群です。指定フォルダのZIPファイル化、ZIPファイルの解凍を行うことができます。パスワード付きファイルの作成も解凍もお手の物。
6 UIオートメーション 24 アプリ自動化 デスクトップアプリケーションの操作に関するアクション群です。.net Frameworkで作られたアプリやJavaで作られたアプリケーション等デスクトップアプリの自動化が行えます。
7 Web 2 httpリクエスト(API利用) httpリクエストに関するアクション群です。GETメソッドとPOSTメソッドに関するアクションが定義できます。
8 Webオートメーション 21 アプリ自動化 Webサイト、Webアプリケーションに関するアクション群です。Google Chrome、Edge(Chromium)、Firefox、Internet explorer11といったマルチブラウザに対応しています。Htmlの構造を解析し、クリックのシミュレートやTableのスクレイピングを行うことができます
9 Excel 24 ファイル操作 Excel操作に関するアクション群です。Excelデータの読み取り、書き込み、Excelマクロの実行もPower Automate Desktopから行えます。
10 データベース 3 データベース操作 データベース操作に関するアクション群です。オンプレミスデータベースに対してSQL文を実行することができます。
11 メール 3 メール メール操作に関するアクション群です。メールサーバを指定接続し、メールの取得、メールの送信を行うことができます。Microsoft 365(Exchange Online)のメールも取得できます。
12 Exchange 4 メール Microsoft Exchange Serverに関するアクション群です。オンプレミスのExchangeサーバに接続し、メールの取得、メールの送信を行うことができます。
13 Outlook 7 メール Outlookの操作に関するアクション群です。Outlook(クライアントアプリ)を操作してメール取得や送信を行うアクションです。メールサーバに直接接続できないようであればこちらを利用。※Microsoft 365のOutlookアプリは起動できませんでした。また、チャレンジします。
14 メッセージボックス 6 flow制御 Power Automate Desktopのflow実行時表示するメッセージボックスに関するアクション群です。メッセージの表示に加えて、メッセージボックス上後続処理に使用する値を入力してもらうメッセージボックスを表示することができます。ファイル・フォルダ選択ダイアログもこの中に含まれます。
15 マウスとキーボード 10 アプリ自動化 マウスとキーボード操作に関するアクション群です。座標や画像を指定したマウスクリックやキー送信を行えます。座標指定や画像指定は最後の手段なので、UIオートメーションのアクションかWebオートメーションのアクションで操作出来なかった場合に使用することになるかなと思います。
16 クリップボード 3 クリップボード Windowsのクリップボードの操作に関するアクション群です。クリップボードの値を取得したり、クリップボードに値を保存することができます。
17 テキスト 15 変数操作 Power Automate Desktopのフローで扱うテキスト変数に関するアクション群です。複数のテキスト変数を連結したり、文字数を取得したり、他の型の変数に変換したりといった文字列に関する操作を行います。
18 日時 3 変数操作 日付や時間の操作に関するアクション群です。現在日の取得や日付・時間の加算・減算を行うことができます。
19 CMD セッション 5 コマンド実行 コマンドライン操作に関するアクション群です。コマンドライン実行したいコマンドを入力し、実行及びその結果の取得を行います。
20 ターミナル エミュレーション 7 メインフレーム操作 メインフレームやレガシーシステムの操作に関するアクション群です。メインフレームのシステム(AS400等)を操作する場合に使用します。
21 OCR 3 OCR 画面と画像のOCRに関するアクション群です。Microsoft Office Document Imaging(MODI)エンジンとTeracastエンジンの2つを使って、デスクトップ画面や画像ファイル上の文字をOCRで取得します。ただし、OCRについては、後述のコグニティブでもAI-OCRが出てきます。
22 暗号化 8 暗号化 テキストとファイルの暗号化と暗号化解除に関するアクション群です。AESによる暗号化・暗号解除、SHA256~512によるハッシュ化を行えます。
23 サービス 4 Windowsサービス自動化 Windowsサービスの操作に関するアクション群です。Windowsサービスの開始・停止・一時停止・再開を行うことができます。
24 XML 10 ファイル操作 XML ファイルの管理と操作に関するアクション群です。XMLファイルの要素や属性について書き込み・読み取りを行うことができます。
25 Active Directory 15 ユーザ管理 オンプレミスActiveDiretoryに関するアクション群です。ユーザ・グループ・オブジェクトの追加、変更の自動化を行うことができます。
26 AWS 15 クラウドサービスリソース管理 AWS(主にIaaS関連)に関するアクション群です。アマゾンウェブサービスに接続し、EC2インスタンスの起動・停止、EBSスナップショットの作成・削除、EBSボリュームの作成・アタッチ・デタッチ・削除を行うことができます。
27 Azure 17 クラウドサービスリソース管理 Azure(主にIaaS関連)に関するアクション群です。Microsoft Azure に接続し、仮想マシンの起動・停止、ディスク、スナップショット、リソース グループなどの作成、削除、変更といったリソースの管理を自動化する
28 コグニティブ 22 AIサービス利用 Google Cloud Platform、IBM Watson,Microsost AzureのAIサービスに関するアクション群です。AI-OCRによる画像解析や、テキスト分析サービスといった文章解析を行うことができます
29 FTP 15 ファイルシステム FTP サーバー上のファイルとフォルダーの管理に関するアクション群です。FTPサーバに接続し、ファイルフォルダ取得・作成・削除といった操作を行うことができます。
30 フロー コントロール 7 flow制御 Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。サブflowを呼び出し(メインのflowとは別にサブのフローを作成できる。)やコメントの追加といったflowの制御を行う。
31 ループ 5 flow制御 Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。flowの中でLoop処理を行う場合に使用するアクションです。
32 条件 15 flow制御 Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。flowの中でIF文等条件分岐を行う場合に使用するアクションです。
33 遅延 10 flow制御 Power Automate Desktopのflowの制御に関するアクション群です。flowの中で画像やWebページの出現を待つ場合に使用するアクションです。

#まとめ
Power Automate Desktopは、買収したWinAutomationをベースに作られた製品のため、WinAutomationと同等のアクションが備わっています。

今回の記事の通り、Power Automate Desktopはとても多彩のアクションをがあります。
Power Automate Desktopの自動化の範囲は単なるのデスクトップ操作の範囲にとどまらないと思っています。

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