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Power Automate for desktop でセレクターを検証する (セレクター テスト機能の紹介)

Last updated at Posted at 2023-04-09

はじめに

Power Automate for desktop の Ver 3.31 からセレクターにテスト機能が追加されました。
この機能により、フロー内のセレクターが正常に利用できるか(問題が生じていないか) を検証することが可能です。
例えば、ウェブ ブラウザーの自動化において、ある日操作に問題が生じた場合に、これが操作対象の UI 要素の変更によって生じているかを検証することが可能となりました!

本記事では、機能の概要と利用方法についてまとめました。

実際の動作について

実際の動作を動画でまとめてみました。
例えば、Web ブラウザーの自動化において id が 18 を指定するセレクターがある場合、操作対象のページでこのセレクターが有効であれば、正常であると判断されます。
ST001.gif

これがページ内の ID に 18 の要素が存在しない場合、検証結果はエラーとなります。
検証でエラーとなったセレクターを使用した場合、これが原因でフローがエラーになるので、セレクターの再設定 (レコーディングや UI 要素の追加) により修正を行います。
ST002.gif

操作方法について

セレクターの検証は、セレクターの画面上から行うことが可能です。
image.png

検証を行う際には、対象となるアプリケーションやページが起動している必要があります。
Web ブラウザーの自動化の場合は、検証対象とするページが表示されているタブを選択します。
image.png

検証結果

検証を行うと以下の結果が表示されます。

セレクターの要素が完全一致する場合

対象の UI 要素が一意に特定できています。正常な状態です。
image.png

セレクターの要素が複数一致する場合

UI 要素は存在しているが、複数同一のものが存在する状態です。
例えば、特定のテキストを指定するセレクターにおいて、同じテキストを持つ要素がページ上に複数存在する場合に発生します。
実際にこのセレクターを使用した場合、左上隅から見つかった要素が利用されるので、必要に応じて対象となる要素を一意に特定できるようセレクターを編集します。
image.png

セレクターの要素が一致しない場合

UI 要素が確認できない状態です。
セレクターの編集を行う必要があります。

image.png

機能の補足

テキスト ベースのセレクターの検証について
検証は、テキストのセレクターでも利用できます。
これは HTML のテーブル内 4 行目 2 つ目の要素に対するセレクターの検証しています。
image.png

変数を使用したセレクターの検証について
変数を使用したセレクターについても、検証が可能です。
セレクター内に変数を設定している場合は、一時的に値を設定した検証が可能です。
image.png

まとめ

この検証機能は個人的に大きなアップデートだと思います。

この検証が加わったことにより、「なんかフローが動かない」から、「UI 要素が原因で動かない」などの原因の深堀がしやすくなったため、簡単に正確なトラブルシューティングを行うことが可能となりました。

新しいアクションの機能の追加も嬉しいですが、このような安定的なフローの作成につながるアップデートにも注目していきたいです。

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